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【ネタバレ】茂七の事件簿 ふしぎ草紙 全10話

NHK 2001年6月29日~9月21日

 

(1)「置いてけ堀」

いろは長屋でしず(高橋かおり)が首をくくろうとする。止めに入った長屋のとよ(大島蓉子)が茂七(高橋英樹)を呼びにやり話を聞くと、魚屋の夫が殺されて、自分も後を追いたかった、と言う。しずが勤め先の麦飯屋で聞いたうわさ話は、死んでも浮かばれない漁師や魚屋が、岸崖小僧として生まれ変わる、というもので、ある晩しずが気配を感じて、闇夜の中錦糸堀まで足跡をつけていくと、「置いていけ」という声が聞こえて…。

(2)「鰹(かつお)千両」

江戸っ子がありがたがる初がつおの季節、かつおをさばこうとしている茂七(高橋英樹)の前に、棒手振りの魚売りの角次郎(梨本謙次郎)がやってくる。角次郎は、「今度かつお仕入れたら、まる一本千両で売ってくれ」という客が来たのを不審に思い、茂七に相談に来たのだった。茂七が角次郎の妻のせん(岸本加世子)に詳しい話を聞くと、今朝その番頭が手付けの二百五十両を持ってきたと言うので、二人で店を確かめに行き…。

(3)「お勢殺し」

夏の夕暮れ、茂七(高橋英樹)が耳かきの竹を割っていると、裸の女の溺死体が上がったと知らせが入る。茂七たちには女の素性はわからなかったが、近所の担ぎ売りのお勢(小島聖)だとわかる。長屋のおたき(宮地雅子)たちの話によれば、お勢は心中だったのではないか、ということで、その相手とされる音次郎(八嶋智人)に話を聞きに行く。音次郎はお勢が死んだことも知らなかったが、茂七は音次郎以外に犯人はいない、と…。

(4)「送り提灯(ちょうちん)」

茂七(高橋英樹)たちは、この半年ばかりの間に頻発している押し込み強盗の警戒をしていた。茂七の義妹のお京(あめくみちこ)の家の二階を借りて、狙われそうな店の出入りを見張っていると、夜中に店の下女のおりん(小川亜美)が一人で出かけていく。おりんは、店の娘のお雪(真木よう子)に、丑三つ時に回向院の小石を拾ってくるように言いつけられていた。おりんが提灯を下げて夜道を歩いていると、後ろを提灯がついて来て…。

(5)「足洗い屋敷」

春田屋の主人・長兵衛(水島涼太)は、お里(美保純)という後添いを得て、娘のおみよ(児玉真菜)と暮らしていたが、ある日お里が、悪い夢を見たと言って夜中に悲鳴をあげて目を覚ます。おみよは心配するが、お里は昔の貧乏暮らしを思い出しただけだ、と笑う。そんな時、春田屋の横の路地から屋敷をのぞくお新(遠野凪子)という娘が不吉なつぶやきを残し、気味が悪いが後をつけるおみよ。そこに茂七(高橋英樹)が現れて…。

(6)「凍る月」

酒問屋の河内屋で荒巻鮭が盗まれた。台所女中のおさき(井上晴美)は自分が盗んだと名乗り出たあと、店から消えてしまう。河内屋の主、松太郎(大森南朋)はおさきが犯人であると受け入れられず狼狽し、茂七(高橋英樹)に相談する。松太郎は河内屋の奉公人だった頃、おさきといい仲だったが、半年前、松太郎は河内屋に婿入りした経緯があった。ある夜、伊左次(原田芳雄)の店を訪れた茂七の前に、おさきが現れるが…

(7)「迷子のしるべ」

権三(河西健司)が差配を任されている長屋の住人が迷子を連れ帰る。首かけられていた迷子札によると、名は長次(鴨下宗生)というらしい。さっそく権三が札に書かれた住まいを訪ねてみるが、なんと長次のその母は三年前に火事で焼け出されたきりだという。とりあえず茂七(高橋英樹)の家で預かられた長次はすっかりお絹(星野真里)やおかつ(淡路恵子)に懐いた様子だ。ある日、茂七はおたえ(中山忍)という名の女を助ける。

(8)「だるま猫」

文次(小磯勝弥)は男らしい仕事がしたいと土手組で火消しをはじめたばかり。ところがいざ火を目の前にするとおじけづいてしまう。悩んだ文次がかつて働いていた一膳飯屋を訪れ主人の角蔵(米倉斉加年)に相談すると、角蔵は、昔自分が火消しだった頃に使っていただるま猫の頭巾を縁起物だと文次に託す。すると、次の現場から不思議なことに火が怖くなくなった文次は、大活躍。ところがある日、大切な頭巾が忽然と消えてしまい…

(9)「神無月」

神無月も残り五日。三年前から毎年、神無月になるときまって不思議な押し込み事件が起きていた。その押し込みはなぜか十両だけしか盗まない。ある夜、伊左次(原田芳雄)からヒントを得た茂七(高橋英樹)は畳職人の市蔵(千葉哲也)の張り込みをはじめ、ついに押し込みの現場を押さえる。市蔵には娘がおり、盗みの目的は娘の治療費だった。ところが市蔵は押し込みを始めたのは三年前からではなく八年前からだと言い出して…

(10)「侘助の花」

茂七(高橋英樹)は伊左次(原田芳雄)と小唄の師匠・お艶(中江有里)がただならぬ関係にあると気づいていた。ある日、阿賀山藩の轡田三太夫寺田農)が茂七に自分の藩主のために、耳かきを作って欲しいと依頼に来る。実はお艶も阿賀山藩の出で、元は武家の娘だった。経緯を知った茂七は、藩主・立花義信(塩屋俊)にお目通りする際、お艶を弟子として同席させる。それは何より伊佐次を思うがゆえの茂七の心配りだったが…

1、4、5話

2、3、6話

7~10話

 

2024年4月14日から 毎週日曜日 午前6時10分から 43分×全10回(最終回のみ42分30秒)

 

原作も読んでいたし、ドラマも見ていたのでなつかしさで録画。みんな若いな~。音楽もいいなと調べたら、「おしん」の坂田晃一さんで納得!

 

茂七親分のファミリー感がいいなあ。時々出てくる仙吉役の伊藤俊人さんも懐かしい。今、存命でもたくさんドラマに出ていただろうなあ。

 

3話の八嶋智人さんはメガネがなく、きれいな顔した手代もハマってました。時代的に「救命病棟24時」で松嶋菜々子さんと研修医やってた頃だよね!?…と思ったけど、「救命病棟24時」第1シリーズは1999年だった。「古畑任三郎」とか「合言葉は勇気」とかの頃でもうとっくに売れてたよ。それより、お勢の父役の山田吾一さんが当時、すごいふくよかで、そこにびっくりした。

 

4話の真木よう子さんはテレビドラマ初主演作品らしい。ほとんど台詞のないお嬢様。「SP」は2007年。だんだんそういう出たての役者を見る楽しみが出来てきた。真木よう子さんが演じたお嬢様のお雪が好きな清助のちょっとハスキーな声も覚えがあってエンディングで確認。山中聡さんだね。

 

5話。すごく面白く見てるのに、全然まともな感想が書けない。遠野なぎこさんは朝ドラヒロインのあとか。じんわりくるラストがいいねえ。

 

6話。大森南朋さん、声が若い。3話の小島聖さんや今回の井上晴美さんみたいに今、アラフィフくらいの人って170cm前後の女優さんが多かったよな~と思う。今の人気のある女優さんって小柄な人が増えたなと思う。

 

7話。親子の情みたいなのに弱いので泣けた。口では子供なんてこりごりと言っていても子供を捜し続けていた夫婦が出てくるのがいいんだよね。だから、宮部みゆきさんの小説は好き。

 

8話。米倉斉加年さんの重厚な芝居に見入る。文次は”たけしくん”だよね。大人になってもやっぱりどことなくビートたけしさんに似ている。

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話を覚えていたようで覚えておらず、文次が一膳飯屋に戻ったんだ!?って思ったり、ラストシーンの頭巾のだるま猫の目が金色に光ったところが印象的で頭巾を譲った角蔵の目が光っていたように思っていて…全然覚えてなかったってことね。文次の父が浅野和之さん、火消しの親分が山本紀彦さんだった。どうりでいい声だと思ったよ。

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9話。切ないお話だったな~。死罪にならなくてよかったけど、病気の娘が今まで通りの暮らしができなくなるのは悲しい。

 

毎回、エンディングの名前に注目していますが、今回は皆川猿時さんの名前発見。それとプロデューサーで大山勝美さんの名前も見かけました。大山勝美さんはTBSで「岸辺のアルバム」や「深夜にようこそ」「想い出づくり。」「ふぞろいの林檎たち」シリーズなど山田太一脚本のドラマを見ていると見かける名前でした。

 

1992年に定年退職されてからもお仕事はされてたんですね。そして、渡辺美佐子さんの夫であることも分かってびっくり! 

 

最終回。伊左次とお艶はここでつながるんだね~。以降、シリーズは続いたけど、この2人は出てこない。ついでに糸吉もね。いい役者さんなんだけどね~。

 

茂七の事件簿はその後もシリーズ化されたけど、「幻色江戸ごよみ」の一遍である私が好きな「器量のぞみ」は、ついにドラマ化されなかったな。茂七親分の出番がなくても成立する話だけど。失礼だけど、森三中の大島さんや南海キャンディーズしずちゃんで想像してしまう。ただ、この話って刺さる人には刺さるけど、意味が全然分からない人もいると知って、衝撃だった。結末含め、めちゃくちゃ好きなんだけどな。

 

普段、あまり時代劇は見ないんだけど人情噺の色が濃いので好きで見てました。切なくていい話が多かった。原作と結構変わってるのもあったんだろうけど、手元に原作本もないし、忘れてしまった。このシリーズじゃない第2シリーズの「紅の玉」は悲しいラストだったのを茂七親分が登場してハッピーエンドに変わったことだけは覚えてる。

 

こういう再放送はどんどんやってほしいな!