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ドラマの感想など

【ネタバレ】橋田壽賀子脚本ドラマ 道 第5話「帰ろうよ母さん」

TBS 1978年12月7日

 

あらすじ

舞台はわんこそば屋の“伊和田”。 亡き夫の法要の日から始まる。 母にすればこの日に跡継ぎを決めてしまおうと長男の遺産相続と3人の娘たちの遺産放棄を提案する。 だが、長男の嫁はお店の跡継ぎを拒否する…

2023.6.19 BS11(イレブン)録画。

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主な登場人物

伊和田(いわた)家

わか(京塚昌子)…わんこそば屋「伊和田」の女主人。

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福太郎(小野寺昭)…長男。家庭裁判所の調査官。

亜紀(長山藍子)…長男の嫁。「伊和田」の若女将。息子が2人いる。

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高子/こうこ(結城美栄子)…長女。レコード会社のプロデューサー。28歳。

周子/しゅうこ(中田喜子)…次女。男子高の教師。24歳。

朋子(大竹しのぶ)…三女。獣医学生

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小玉郁(乙羽信子)…わかの姉。

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従業員

古出長子(ちょうこ)…泉ピン子。高子と同じ歳。

三浦太平…岡本信人

中田国夫…尾藤イサオ

松島時枝…茅島成美

泊三生…金子扇太呂(「心」では「一村」の従業員・太郎)

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時枝の息子・松島哲也…吉田紀人(「心」のター坊)

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藤原市郎…中村勘九郎

丸山敏之…赤塚真人

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森村初子…園佳也子。スナック葵のママ。

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健…田島真吾。亜紀の弟。グレて家裁送りになり、福太郎と亜紀の出会いを作る。

 

「ともちゃ〜ん」と呼びかける声。友!?と「心」の友を思い出した。三女の朋子ね。慣れない店の仕事で足が痛くなった郁は朋子に湿布を貼ることを頼む。郁は少し責任を感じていて亜紀が帰ってくるまで店を手伝うつもりだと言う。

 

高子は短大卒。周子は国立大卒。朋子は獣医学部で6年も高い月謝を払ってもらうのだから店を手伝うのは当たり前と思っている。中田喜子さんは「岸辺のアルバム」でも頭のいい女子大生役だったから、すごく頭脳明晰のイメージが付いた。

 

高子と周子はそろそろ潮時かもねと話し合い。2人で部屋を借りようということになる。しかし、わかには家の中のこと、店も交代で手伝うように言われる。仕事を終えてから接客業はきついねえ。

 

朋子は福太郎やわかに亜紀に戻ってくるように言ったら?と呼びかけるもののどちらも応じない。朋子はこのまま学校に通い続けてもいいかわかに聞く。わかは娘には激甘なのでもちろん動物好きな朋子のことを分かっていて、学校に通い続けるように言う。

 

翌朝、高子は掃除、周子と朋子は料理、郁は表の掃除、長子は洗濯など分担して行う。これ全部、亜紀さん一人でやらせてたのかよー! それを思うともう少し自分の事は自分でやってもいいよねえ。亜紀が嫁に来る前は、わかが一人でやってたの?

 

わんこそば「伊和田」

今日も郁がお手伝い。

 

スナック葵

子供たちの幼稚園の帰りの時間を気にする亜紀。健やママは子供たちを連れて来たらいいと言うが、伊和田の子供でもあると行かない。

 

わんこそば「伊和田」

店が忙しく幼稚園の迎えの時間が過ぎていたことに気付いたわか。時枝が迎えに行こうとするが、店の前に哲也が一人で帰ってきていた。順や洋(よう)は男の人が連れて行ったから一人で帰ってきた哲也に詳しく聞こうとするが、時枝が責めるような言い方をしたので泣いてしまった。昔はそこそこの距離でも歩いて帰ってたよね〜。今考えると恐ろしい。

 

寛(かん)とか洋(よう)とかやっぱり橋田壽賀子さんの命名面白い。

 

スナック葵

健が子供たちを連れてきた。その気になりゃ連れてくるのは簡単と健は言うが、これもまた今の時代ではありえない。

 

わんこそば「伊和田」

タバコスパスパしながら従業員たちの休憩。店の中がタバコくさくなる〜。長子は相変わらず福太郎派。亜紀がいなくなったからといって、福太郎が長子を選ぶと思えない。

 

伊和田家茶の間

わかは勝手に子供を連れて行ったことでますます怒り、向こうから電話するまで連絡しない、顔を見るのも嫌!と郁に文句を言う。

 

スナック葵2階

順はおばあちゃんが心配してる、帰ろうよとケーキを食べず、泣き出す。亜紀は踏ん切りがついたと闘う姿勢!?

 

不動産屋の店先で間取り図を見ている高子と周子。2人で5万円の予算だが、希望の物件である2DKで鉄筋コンクリートは8万円。東京ってこの頃からこのくらいの家賃かあ。

 

高子と周子は喫茶店で話し合うが、手伝いしながら家にいた方がいいという結論になる。東京の人は本当にこういうところが羨ましい。お互い結婚して家を出るのがいいんじゃないかと言い、何度も繰り返し月給が安いという話もしていて、その当時の女性の給料ってやっぱり違ったのかな。

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思い出した。山田太一脚本の「夏の故郷」は1976年の岩手の農家の長男の嫁取り物語だったけど、東京へ就職した女性たちは銀座に行けるわけでもなく質素に暮らしてるけど、それでも田舎に帰って農家の嫁になるのは嫌と言ってて共感した。ただ、東京で嫁に行けたとしても亜紀さんみたいなのは嫌だよね。

 

家に帰った周子は高子と2人で3万円ずつ6万円出すから人を雇ったらどうかとわかに言う。それ、いい! わかはもちろん反対する。人を雇うのはいいと思うけどねえ。

 

仕事から帰って子供たちがいないことに気付いた福太郎は迎えにいくと家を出ようとするが、わかは福太郎が頭を下げてまで迎えに行ってほしくないと言う。

 

スナック葵

夜はカラオケを歌う客もいたり、酒を飲む客もいたり。2階にいても音はうるさく、洋もお家に帰ろうよと言い出す。亜紀がとがめると「えーんえーん」と棒泣き。こんな状態では無理と亜紀は弱気になる。

 

福太郎が迎えに来た。健は別居する気のない人のところへ帰ることないと言うが、結局子供たちだけを連れ帰る福太郎。順と洋をお願いしますと亜紀は子供たちを送り出した。

 

わんこそば「伊和田」

モンタを抱っこした市郎と蘭の鉢を抱えた敏之が来店。店で動物は…と言われ外につなぐ。これもまた今は危ない。市郎たちは、わんこそばの「松」を注文した。

 

茶の間

わかが言うには蘭の鉢は1万円。福太郎と周子が子供を連れ帰ってきた。冷却期間をおくとわかに言う福太郎。(つづく)

 

きちんと仕事をしている高子や周子の給料が安いと言っていたのが気になる。どちらも家に持ち込んでまで仕事してるのに、それでもアパート借りて住むには厳しいくらいの安月給なの? そりゃやっぱり結婚するしかないのかね。

 

それにしても子供の棒演技に笑ってしまった。ター坊は当時の子役にしては上手い方。

 

今日は10話。

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半年かけてじっくり雄一と敬子の仲が深まる様子を描いた「3人家族」に比べると「二人の世界」は展開が早い。

 

そういえば先週末の回の字幕で”不倫雑誌”と出ていたけど、日本映画専門チャンネルの再放送では”婦人雑誌”だった。字幕もそれぞれの局で作ってんだね。当時のシナリオとか残っていてそれをもとに作ってるのかと思ったけど違うんだね。