TBS 1978年12月14日
あらすじ
舞台はわんこそば屋の“伊和田”。 亡き夫の法要の日から始まる。 母にすればこの日に跡継ぎを決めてしまおうと長男の遺産相続と3人の娘たちの遺産放棄を提案する。 だが、長男の嫁はお店の跡継ぎを拒否する…
2023.6.20 BS11(イレブン)録画。
主な登場人物
伊和田(いわた)家
わか(京塚昌子)…わんこそば屋「伊和田」の女主人。
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亜紀(長山藍子)…長男の嫁。「伊和田」の若女将。息子が2人いる。
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高子/こうこ(結城美栄子)…長女。レコード会社のプロデューサー。28歳。
周子/しゅうこ(中田喜子)…次女。男子高の教師。24歳。
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小玉栄二(佐藤英夫)…わかの義兄。
小玉郁(乙羽信子)…わかの姉。
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従業員
古出長子/ちょうこ(泉ピン子)…高子と同じ歳。
三浦太平(岡本信人)
中田国夫(尾藤イサオ)
松島時枝(茅島成美)
泊三生(金子扇太呂)…「心」では「一村」の従業員・太郎。
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時枝の息子・松島哲也(吉田紀人)…「心」のター坊。
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藤原市郎(中村勘九郎)…小型犬・モンタの飼い主。
丸山敏之(赤塚真人)…市郎の部屋に居候している。
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森村初子(園佳也子)…スナック葵のママ。
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健(田島真吾)…亜紀の弟。グレて家裁送りになり、福太郎と亜紀の出会いを作る。
朝から店の手伝いに来た郁。高子は6万円で人を雇えとわかに言う。足りないなら1万円プラスする。お兄ちゃんにもお店に出ろと言い、子供の世話もわかにさせてるし、1円も出してないとも言っていた。はあ〜!? それなのにあんなに威張ってたの!? わかはそんなお金で大きな顔されたくないと断る。高子はその言葉にニンマリ。
わかと高子のやりとりを見ていた郁は大笑い。わかは郁に誰かいないか頼む。
「伊和田」厨房
わかは従業員たちに相談。適当な人はいないかと聞く。国夫は今は都会から田舎に帰る時代と言ってて、へえ〜と思った。そんな時代あった? 長子は表に貼り紙をして募集した方がいいと言う。
長子は早速条件を書いた貼り紙を書く。“容姿は問わない“の一文があった方が気持ちが違うと言う。
わんこそば屋「伊和田」
再び来店した市郎と敏之。赤塚真人さんは図々しい役が多いのね。わかは蘭のお礼を言いつつ、朋子は学生で遊ぶ暇はないと釘を刺す。
小玉家
郁は栄二に伊和田の内情を話す。お店を持ってりゃサラリーマンと違って定年後の心配ないのにねえと言い合うが、自営業は自営業で大変だと思うけどなあ。栄二は来年の1月で定年で嘱託で残れないのかと郁は言う。平均寿命まで25年。もうこの時代は80歳になってたの? 昭和44(1969)年の「3人家族」では定年から14年とか言ってたような。10年くらいでずいぶん平均寿命が伸びたね。
それにしても昔は定年後は悠々自適なんてほんの一握りの富裕層だけ?ってくらい、定年後どうしようっていうドラマの方がよく見る。
市郎と敏之は部屋に戻り、敏之はあんなアンパンみたいな娘より次行けと言う。敏之はいちいち失礼なんだよね。それにしてもモンタがいつもおとなしすぎるのが気になる。おとなしいというよりぐったりしてるように見えるんだもん。なんでもありの昭和ならおとなしくさせるために何かしてるんじゃないかと勘繰ってしまう。
伊和田家茶の間
福太郎には仕事のことを気遣い、高子や周子には手伝いもしないで、夜食くらい作りなさいと…理由はあんたたちは女だから。わかは娘にも甘いけど輪をかけて福太郎は激甘!
わんこそば屋「伊和田」
従業員に応募してきた人たちの面接。みどりという若い女性は弁護士志望で福利厚生のことなどズバズバ聞く。みどりみたいな人なら他にいい仕事あると思う。次の女性はチップ目当て。もう一人の女性も他の女性の面接を聞いていて私にはとても無理と帰って行った。住み込みで下宿代が浮くくらいの感覚だったらしいけど、この時代ですら逃げ出す人の方が多い職場環境だったんだね。
厨房では最近の娘はしっかりしてるという話から貼り紙を外した方がいいとわかは言うが、長子は紹介より気兼ねなく募集できていいとまだ貼り紙を貼り続けた方がいいと言う。
スナック葵
ママに頼まれて集金をした亜紀は幼稚園で子供たちの様子を遠くから眺め、「伊和田」で求人広告が出ているのも見かけて、はっきり別れた方がいい、仕事を探してアパートを借りた方がいいと弱気になる。
伊和田家茶の間
子供たちの面倒を見ていたわか。帰ってきた高子はこれからパーティーに行くから着替えに戻っただけで店の手伝いも子供たちの世話もできない。高子は日参して亜紀に頭を下げるべきとわかに言うが、わかからすれば勝手に出て行った嫁に頭を下げたくない。
わんこそば屋「伊和田」
店は忙しく、女性一人でわんこそばを黙々と食べる客がいた。わんこそばは従業員がつきっきりなので人手がいるね。普通のそば屋でいいのに。
茶の間
子供たちを見ていたのは周子。福太郎が帰ってきて、周子にも別居したら?などと言われる。しかし、福太郎は別居する気はないのね。「伊和田」にこだわるなら店を手伝え。
わんこそば屋「伊和田」
他の客は帰ったのに、女性客は80杯も食べ続けた。東北訛りの女性はわんこそばは憧れでこんな店で働きたいと言い出した。わんこそばは100杯で無料になると言うが、さすがに食べられない。東京に来てスリにやられてお金もなく、自分の食器も厨房に運んだ。
酒井夏子24歳。木原光知子さん。山形出身で父に後妻が来たため家に居づらくなり上京。長子は警戒心バリバリだけど、わかは履歴書を書いてもらった字も伸びやかだと褒める。
朋子の友人からわかあてに電話。明日から学期末の試験があることを知らされ、冬休み遊びに行くことも聞かされ、許してくれた。珍しくほのぼのした感じで終わる。(つづく)
「心」でも寛には店の手伝いを一切させなかったもんね。寛にしろ福太郎にしろ商売に向いてないという判断なのだろうが、それは娘たちだってそうでしょう? 娘には店を手伝えと言うのがなんだかなあ。
今日は11話。
だんだん道筋が見えてきた感じ。