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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (61)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

ぬひ(西岡慶子)の店の改装は正太夫笑福亭鶴瓶)の手伝いもあり、順調に進んでいた。北川(細川俊之)は出所してつや(白川由美)の元を訪ね、本当は刑務所にいたと告白し、これからアメリカへ行くと言う。雄太(高岡俊広)は純子(山口智子)に、レギュラーになれない、と悩みを話す。中学までは直球で勝負する、という父との約束を守って伸び悩んでいた。純子は、辞めることはお父さんの望んでいたことじゃない、と励まし…。

ご覧のとおり、いよいよ寺内商店の半分が食堂に改造されることになりました。もちろん純子もぬひも新しい計画に大いに張り切っているのではありますが、一番張り切っているのはこの人。興園寺正太夫であります。

 

棟梁はMr.オクレさん。この程度の店なら杉板とベニヤで十分間に合うと言うのに、正太夫が用意したのはヒノキ。正太夫は興園寺林業の大阪支店の責任者だから、純ちゃんの店におかしなものは置けないと言う。

 

純子は、ぬひの手伝いだと言うが、ぬひは食堂の責任者は純子だと言う。ヒノキだと釘も隠さなくてはならないし、と張り切りだす棟梁。

 

家に帰ると、北川から手紙が届いていた。

「拝啓 ご無沙汰いたしておりますが、皆様、お変わりございませんか。小生、昨日、無事、青天白日の身となりました。在獄中は看守諸君をからかったりしたために思わぬ懲罰を受け、刑期が延びたりいたしましたが、とにかくやれやれといったところです。近日中に一度お訪ねするつもりではありますが、とり急ぎ、出所のお知らせまで。」

 

実はそのころ、ジョージ北川は美山村を訪ねていたのであります。美山村の言わずと知れた興園寺家であります。

 

すぐにつやに会いに行っちゃう北川。アメリカから帰ってきたと思っているつやに「それ全部ウソです」と前に起こした詐欺事件で有罪の判決を受け、府中の刑務所にいたことをあっさり白状する北川。つい1週間前に出所してきたばかり。

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つやは手紙に書かれてあった「ここは有り余る時間があって、そのうち召し使いが食事を運んでくる」という文章について聞くと、北川はそれは刑務所のことで召し使いではなく看守だと言った。刑務所にいると書くと心配すると思って書いたが、いつまでも嘘をつき通すことはできないとおわびに来た。

 

つや「そやね。北川さんが刑務所に入ってるなんていうことが分かったら、うち、もう何日も寝られん夜が続いたかもしれません。そうですか。それで純ちゃんの所から手紙が回送されてきてはったんですか。何でうちへまっすぐ来んのかなって不思議で不思議でなりませんでした」

北川「しかしいいもんですね。こうして普通の世の中に出てみると木立のざわめき、風の音、目にしみる緑…」

つや「本当に大変でしたなあ。しばらくこっちにおられるんやったら、どうぞここご遠慮なく…」

 

北川はなるべく早く貿易の仕事をしたいので市場調査を兼ねて、本当にアメリカに行こうと思っている。つやは渡航の費用について尋ねると、刑務所にいる間に父親が亡くなり、勘当同然の北川にも多少の遺産は入り、金があると言う。ずっと父に逆らって死に目にも会えなかった不肖の息子だったが、一番心配していた。出所してすぐ東京の家に帰り、父の位牌に手を合わせたと語った。

 

北川「いや~、この年になっても父親を亡くすというのは悲しいもんですねえ」

つや「そうやろねえ」

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↑の回で北川本人ではなく秀平が北川の生い立ちを語ってました。北川の父は海軍中尉で兄弟全員海軍で北川だけが私大の文学部に入った。家族から爪はじきにされている。

 

小野家では、昭はキャッチャーだからレギュラー間違いないけど、雄太は、チームメイトの酒井がカーブも放るし、三振も取るし、監督も酒井に目をかけていてレギュラーになれないという。

 

雄太「エースは酒井に決まっとるわ」

純子「自分で諦めたらあかんのとちゃう?」

雄太「ええわ、ええわ。俺、レギュラーになられへんかったら野球部やめたるさかい」

昭「ほら、またこれや。昨日からこればっかしや」

純子「雄太。ちょっとおかしいのんとちゃうか? 監督さんに認められへんのやったら認められるように努力したらええやんか」

雄太「努力したかて同じやもん」

 

素振りをしていた雄太がふてくされて家に上がり込んだ。

あき「よし。それやったらお母ちゃんが監督さんにゴマすったろか。ワイシャツの4~5枚も贈ったらレギュラーになれるかもしれへんで」

純子「それやったら、お米1俵の方が効き目あるのんとちゃうか?」

雄太「何言うてるんや。やめてえな。そんなんでレギュラーになったかていっこもうれしないわ!」

あき「冗談に決まってるやんか。誰がそんなことしますかいな」

あきさんもたまには冗談も言うのね。面白い。

 

昭はそれより新しいミットが欲しいという。雄太もそれには同意。陽一郎たちが使ってたものだから破れかかっている。

昭「大正5年のグローブとミットや」

雄太「そうや。もう30年以上も使ってとんのや」

純子「あかん、あかん。ぜいたく、ぜいたく」

 

すねてしまった雄太は2階へ。昭が言うには酒井はカーブもシュートも投げるが、雄太はまっすぐしか投げない。陽一郎との約束をバカ正直に守っているという。

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陽一郎が中学までは直球だけでええ。カーブは投げたらあかん。スピードボールを投げることだけ考えたらええと言っていた。昭もカーブを投げさせようとしたが、雄太が嫌がった。

 

純子は2階ベランダに出ていた雄太にもう一度真意を確かめる。

純子「お父ちゃんはそないせえて言わはったん? レギュラーになられへんかったら野球やめえて言われたのん?」

雄太「そうは言われてへんけど…」

純子「お父ちゃんの一番好きな言葉があるやろ。覚えてるやろ」

雄太「覚えてるよ」

純子「言うてみ」

雄太「ナイスプレー」

純子「そうや。諦めたらナイスプレーにならへんのと違う? そやろ? 雄太はお父ちゃんの言いつけを守って直球だけ放ってんのやろ?」

雄太「うん」

純子「それやったら雄太が弱音吐いたら、お父ちゃんがっかりしはると思うよ。なっ? やめるやなんて、それを言うたら負けやと思うけどな」

 

寺内商店。純ちゃん食堂のテーブルはヒノキの一枚板。北川が来店。正太夫にはアメリカの別荘から来たといっていた。純子はそこまで送るといって、北川についていった。秀平に言うことは別にないという純子。北川は純子に幸せな顔を見に帰ってくるという。

 

北川「今はどう? 元気?」

純子「はい、元気です」

 

純子は元気いっぱいの顔をしてみせるのであります。秀平に純子は元気だと伝えてもらいたい一心で、精いっぱいの笑顔をつくるのであります。

 

こちらも盛りだくさんでつい長くなってしまう。雄太もわがまま言うようになっていいね。