公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
オネスト神父(ラットバウト・モリン)がスパイ容疑で警察に連行された。マリ子(熊谷真実)が、伯父の岩村(小泉博)から警察に事情を話してもらったため、誤解が解けて神父も解放される。騒動の発端となったはる(藤田弓子)が岩村に諫められる中、門前では大宗(渡辺篤史)と朝男(前田吟)が姉妹の兄貴分の座を巡って小競り合い。翌日、マリ子が大造(河原崎長一郎)たちに事の顛末を報告に行った帰り、思わぬ人と再会し…。
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大造が心配していたことが早くもこの日、突然にやって来たのです。
マリ子は洗濯物を取り込み、マチ子は執筆中。お茶にしない?と声をかけたマリ子におせんべいと濃くて熱いお茶を所望するマチ子。元々マリ子が絵を描くために上京したはずなのにな…とちょっとモヤる。はるが外に出なければ、マリ子だって…と思ってしまう。
はる「マリ子、マチ子、大変なのよ!」
神父様が警察に連れていかれたので麻布の伯父様に連絡しろという。いつものようにご病人様のところにお世話に行ったら急に刑事さんが来た。麻布の伯父様に連絡してお役所の方から神父様をお助けしてくださるようにお願いするようマリ子に言う。
麻布の伯父様はこのドラマだとお役所勤めという設定だけど、実際は鹿児島出身の政治家。
植辰と栄一が酒田燃料店に駆け込んできた。
植辰「大将! 桜木町の奥さんがよ、警察に引っ張られたってのは本当かい?」
引っ張られたのはやその坊さんの方だと大造は言う。
家に上がると、トセも来ていた。スパイだったらこうはいかないという大造が言うと、一斉に黙らせた。監視社会怖いね~。
ウメ「めったなこと言って奥さんまで疑われたらどうすんだよ」
お茶を出したさよにお茶なんか出すんじゃねえ!と大造。
大造「苦しみを分かち合うんだ。こういう時こそ」
トセの話によると、マリ子たちは様子が分かるまではうちへ寄りつかない方がいい、皆さんにご迷惑がかかるといけないときっぱりと言った。大造は智正が大学の途中まで行ったのなら、その時の友達で警察に顔がきくような偉いところにおさまってる人はいないだろうかね?と聞いてきた。トセは電話を借りてかけようとした。
三吉(伊東先生!)がオネスト神父を連れてきた。神父を責め立てる植辰親子。
ウメ「ちょっとお待ちよ。この人は言葉が変なんだからよく聞いてやんなくちゃ」
結局事情を説明したのは三吉で、はしかの子供を抱えて困ってる人の所へ行って、奥さんと2人で病院へ運ぼうとしたら外国人の手に渡すと肝を抜かれるなんて言い出すやつがいて、それで騒ぎになった。スパイ容疑は晴れて、オネスト神父も謝った。
磯野家。透一郎に説教されるはる。
透一郎「たとえ勘違いにしろ二度とこんな騒ぎは許さんからね」
はる「本当にご迷惑をおかけして申し訳ございません」
花江「そうですよ、これが本当のスパイ事件だったら、あなたたちはもちろんおつきあいのあった方全部が呼び出されたり、調べられたの。あなただけの問題では済まなくなるところだったのですからね」
はる「はい、お義姉様」
透一郎「まあ、同じ勘違いでも普通1晩、2晩は泊められるところだ。幸い私の説明が通ったからいいようなもんだが、もしこれが本当のスパイ事件や思想問題だったら、私の立場なんか通用しないということをよく肝に銘じておきなさい」
はる「でも、お兄様。神父様は決してそのような…」
透一郎「いや、分かってるよ。しかし、とかく外国人であるというだけで色眼鏡で見られるご時世なんだから」
はる「私、それが残念でなりませんの」
透一郎「そりゃ私だって残念だよ。しかしもっと残念なのはいつまでたっても大人の判断がつかないようなお前だよ」
はる「お兄様…」
透一郎「神を信じ、オネストさんを信じるのはお前の自由だ。信仰の問題だからね。しかしもともと信仰とは自分がどう生きるかということじゃないのかね。自分の生き方に指針が欲しい時、その教えに自分の生き方を照らし合わせてみる。そのための神の教えじゃないのかね」
はる「はい…」
透一郎「としたら自分の力以上のことをして、多くの人に心配をかけ、迷惑をかけた。今度のことをどう思うのか。そこのところをよく考えてみなさい」
はるしょんぼり。
透一郎「ご覧、子供たちの顔を。マリ子やマチ子がテキパキ事を判断しなかったら、お前はただ取り乱すだけで大騒ぎするばかりだったんだからね」
はる「はい」
透一郎「それに…」
花江「あなた、はるさんにはもう十分にお分かりですわ。どうぞ、そのぐらいで」
磯野家に訪れた植辰親子、大造、トセを止める大宗均。マリ子に頼まれてきたと言って、無事に収まりましたのでどうぞご安心ください。今日だけは何とかそっとしといてやりたいと言って追い返そうとした。
栄一「何だ、この野郎。親戚みたいな面しやがって」
均「ありがたいね~。いずれ僕もそうなりたいと思ってるんだ。君、いいこと言うね。ありがとう~」と握手を求めた。
大造たちはまた出直そうと帰ろうとしたとき、天海朝男登場。博とおばちゃんがすれ違った!
家に入れようとしない均と朝男が額をくっつけ合って言い合いをする。
朝男「俺はな、ここの娘どもの兄貴分だ!」
均「僕はマチ子さんの兄弟子だ!」
磯野家では…ヨウ子が寝ている。はるは起きて聖書を手に取り、夫の遺影に目をやった。
ともあれ、他人に迷惑をかけたという兄・透一郎の言葉ははるにとってかなり手痛いおきゅうとなったようでした。
酒田燃料店に母の近況を伝えに来たマリ子。はるはどこも出歩かず家にいる。
マリ子「今日も朝早くから『聖書』をひもといてるみたいです」
ウメ「はあ~、よかった。それが一番だ。さあ、どうぞどうそ…」
大造「何だい? 分かったようなこと言ってるけど」
ウメ「分かってるともさ。ええ? うちの寺の住職さんだっておっしゃったよ。心に迷いのある時は念仏を唱えなさいって」
大造「仏さんにだろ? それは」
ウメ「同じこっちゃないか。『聖書』ってえのは、あの人たちのお経なんだ。ええ? 心安らかにして何べんも何べんもお唱えしたらいいんだよ」
マリ子「そうかもしれませんね」
大造は大宗均がマリ子マチ子、どっちの婿さんか聞く。均の様子に騒ぎのあとだから話は早く進めた方がいいとウメが張り切っている。
ウメ「奥さんにはね、夢中になれることをこさえてあげるのが一番の薬なんだよ」
マリ子「相すいません。そういう薬になれなくって」
マリ子が21歳と聞いた大造は、普通なら年頃の娘抱えて嫁の話に力入れなくちゃいけないのに、お宅のお母さんときたら神様の後ばっかり追っかけ回してんだとマリ子に言う。そのうちいい人を紹介するという話になり、マリ子は話を切り上げて帰っていった。
マリ子は帰りみち、茜と再会した。茜さん、前よりきれいになった気がする。髪型が似合ってるせいかもしれない。茜は今は時間がないというが、マリ子が強引に家に誘う。
茜とは4年ぶりの再会でした。
茜さん、今も絵を描いてるというけど、信彦とはどうなったのかな?