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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (58)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

菊池との顔合わせが雑誌の巻頭記事を飾ったマリ子(熊谷真実)のために、大造(河原崎長一郎)やウメ(鈴木光枝)がお祝いにきた。はる(藤田弓子)が頼んだ寿司15人前が届くが、お金がない磯野家。マリ子は機転をきかせ、ツケにしてもらう。そんな中、伯母の花江(岩本多代)にも新居がいわくつき物件だとバレてしまう。その頃、三郷(山口崇)の家ではトセ(三崎千恵子)と嫁の絹代(ホーン・ユキ)の折り合いが悪くなり…。

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台所でマリ子が徳利に酒を注ぎ、ヨウ子が熱燗を作る。

 

そうです。みんな『女性倶楽部』の巻頭グラビアを飾ったマリ子のために押しかけてくれた人たちでした。

 

マリ子がパーティーの主役なのに、マリ子が奥のことをやるって…(^-^; マチ子が空になった徳利を運んできた。

マチ子「あきれたわ。どんどん持ってこいとこうなんだから」

マリ子「誰が?」

マチ子「もちろんお母様よ。すっかり気が大きくなっちゃって。また始まったんじゃないの? 例の病気が」

マリ子「いいじゃないの。今日は特別なんだから」

ヨウ子「そうよ。マー姉ちゃんのお祝いなんですもの」

マチ子「お祝いはいいけど、お金が入ってくるのはひとつきも先の話なのよ」

 

そこに上寿司15人前が届く。ヨウ子が母に言われて注文した。マリ子はこれから編集者の人もたくさん来るし、どんどんお寿司も取るし、店も替えないからとお寿司屋さんにツケ払いを要求した。

マチ子「なんたる離れ業! あきれた度胸よ!」

マリ子「何しろお金がないんだから女は度胸よ!」

 

お寿司を取りに来たはる。

マチ子「『子の心、親知らず』ってこのことね」と感心する。

 

ともあれ、財布の心配を別とすればにぎやかなのはいいことです。

 

マリ子がお酒を持っていくと、いいから座りなさいと言ってくれる大造。ウメも「マリ子さんの顔見てりゃあもうそれで胸がいっぱいだ」という。

タマ「まあ上野から見ればねちょいとした田舎ですけれどもね、あのたどん屋さんのお口にも合いますですよ」

ウメ「(大造を見て)たどん屋さん!?」

大造「いいじゃねえか」

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炭団(たどん)は燃料のことだけど、炭団屋というと負け星の多い力士をさすので、ウメはちょっとけげんな表情だったのかな?

 

朝男は今日のパーティーのために店を早く閉めた。ウラマド姉妹も久しぶりのパーティーにはしゃぐ。大造が魚屋に磯野さんをとられたと機嫌が悪かったとウメにバラされた。

 

大造「いや、本当のこと言うとね、ここんところ嫌なことが続いてたもんですからね」

タマ「あらまあ、一体何があったんざんすか?」

ウメ「統制、統制なんですよ。この10月からね石炭が配給統制ってのになっちゃったんですよ」

大造「ああ。こうやたらとおかみ風吹かせるやつがね、そういるもんですからね、そのやつらのことでもう頭に来ててね。いや、でもねこれでスカッとさせてもらいましたよ、マリ子さん」

サラッと会話の中に当時の状況が入ってくるのがいいな。

 

方角がよかったという大造。ウメは開運の方角に引っ越してきたのだという。

ウメ「だってさ、あなた、そうでもなけりゃあこんな縁起でもない所へ福の神なんか舞い込んでくるわけありませんよ」

マチ子「おばあちゃん!」

花江「縁起でもないことと申しますと?」と花江は初めて真実を知ってしまう。「3年前、ちょうどあそこのかもいの所にブラ~ン…」とマドカが言うと、朝男が「この辺だね」といって首つり死体風にふるまい、笑いが起こるが、花江だけは驚いて失神してしまう。しかしその姿も美しい。

 

はい。これで2人目です。

 

大造「草履、草履! 頭へ乗っけんだ、早く早く!」←おまじないか何か?

ウメ「何を言ってんだよ! 水水水! 冷たいお水…!」

 

朝男は花江を自宅に送り届けることになった。はるがあいさつしても黙ってうなずくだけでフラフラ帰っていった。

マチ子「どうしよう。また伯父様がきつくおっしゃってみえるかもしれないわよ」

マリ子「財政パンクのことも知られちゃったし」

はる「構いません。別に悪いことしとるわけじゃなし。『明日を思い煩うことなかれ』。」

マチ子「お母様はそれで済むからいいけど…」

はる「あなたたちもそれで済ませればいいじゃありませんか。さあほら、お客様がまだ残ってらっしゃるのよ」

 

こういう性格はお金もたまらないがコレステロールもたまりません。万人もって範とすべきなのでしょう。

 

ここに植辰たちがいたらという話になった。

はる「あの方の『かっぽれ』でもご覧になったらお義姉様ももう少し気が晴れてお帰りになったとでしょうにね」

マチ子「いい気なもんだわ」

はる「えっ?」

 

パーティーなんだから今からでも呼ぼうかと言ってるところ、大造親子から写真屋さんが嫁姑問題がうまくいってないと聞いた。気立てがよくたって馬が合わないってこともある。

タマ「ですけれどね『老いては子に従え』っていうじゃありませんか。私ならせがれが気に入ってるんでしたら何事にも目をつぶるくらいの覚悟は今からしてますよ」

大造「いやね、夫婦仲はねいいらしいんですけどね、三郷さんが人がよすぎるっていうか…。それに近頃パーマ人気なくなっちまいましたからね」

はる「まあちっとも知りませんでしたわ」

大造「ありゃあやっぱりどっちかって言うと、おっ母さんが折れるべきだろうね。いくらせがれがかわいいからってさ、ああ全部に口出してちゃいけないよな」

ウメもちょっと複雑な表情。

ウララ「難しいもんですわね、人間関係っていうものは」

マドカ「そこへいくと私どもは幸せでございますわ」

タマ「そんなもんですかね~」

 

マリ子は智正に手紙を書いた。「というわけで思いがけなく菊池先生の挿絵を描くことになりました。菊池先生の作品について三郷さんのご意見も承りたく一度奥様とご一緒に三郷さんのお好きな武蔵野の雑木林をご覧になりながらお出かけくださいませんでしょうか。引越しの時、おっしゃってくだすったようにここの2階からの眺めは本当に清々いたします。何のおもてなしもできませんが、お二人でおいしい空気をいっぱい吸っていってください。明日への活力を生み出されることがこの私たちで立証済みですから」

はるやマチ子から綴り方が苦手だと言われてたけど、これで苦手なら昔の人の文章力の高さたるやいかほどか。

 

微笑みながら手紙を読んでいた智正。

トセ「マリ子さん、何ですって?」

智正「えっ? ええ。一度、皆さんで遊びに来てくださいって」 

トセ「そうですか。私もお祝いかたがた伺いたいと思ってるんですけどね。絹さん一人じゃ店の方も心配だし」

智正「お母さん、大丈夫ですよ。任せれば一人でやるでしょう」

トセ「でもね、髪油のついた手でごはんの支度をされるのが私はどうも我慢ができなくて…」

智正「お母さん、しみついてしまっているものはしかたないじゃありませんか」

トセ「まああなたがそれでいいって言うんならいいんですけどね。もう少し気の遣いようがないもんでしょうかね」

絹代が襖をあけた。「お義母様、ちょっと手がすきましたのでお買い物に行ってまいりましょうか?」

トセ「お買い物はもう私が行ってきました」

絹代「あ…いつもすいません」

トセ「それにね、手がすいたからといって店に誰もいないじゃあ、せっかくいらしてくだすったお客さん、帰っておしまいになりますよ」

絹代「はい」

トセ「奥のことは私がやりますから心配いりません。せっかくあなたのために開いたパーマ屋なんですからね。気を入れてやってくださらなきゃ困りますよ」

絹代「はい、申し訳ありませんでした…」

部屋を後にする絹代。終始無言の智正さん。

 

トセ「近頃、客足が途絶えたのもあの人のあしらいが悪いんじゃないかしらね」

 

決して個人のせいでなくそういう時代だったのですが、いつの世も勘定書きを押しつけられるのは弱い立場の人でした。そして、三郷家にも次第に暗い影がさしていったのです。

 

ヨウ子が帰ると、郵便局員からたくさんの手紙を受け取った。お千代ねえや、校長先生、牛尾のおじいちゃま、石井先生…なぜこんなに福岡組から!?

 

ヨウ子がマリ子を呼んだ。ヨウ子が学校の帰りに写真屋を通ると、店が閉まっていて当分の間休業という張り紙があったという。

 

今日は28分で終了して「小さなシャベル」。月曜日からずっと?ブルーバックで今日の出演者が出たり、微妙に尺余りだなー。もっとたっぷり見たいのに。

三郷さんとこの嫁姑問題は時勢もあって、パーマ屋の営業が順調なら起こらなかった問題だったのかなー? 人がよすぎるとは言うが口を挟まないのはどうかと思うよ。