公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
福岡行きを諦めたマリ子(熊谷真実)は、茜(島本須美)に貯金が尽きたことを打ち明け、職探しの相談をする。茜は小説の挿絵の仕事をもらうため、出版社を回るよう提案する。帰宅し、最後の油絵かも知れないと思いを込めてトミ子の画を描くマリ子。そこへ、大造(河原崎長一郎)がきて、福岡行きがなくなり、ウメが落胆していると言う。咄嗟に風邪だとウソをつくマリ子だが、代わりにマチ子(田中裕子)が福岡へ行くと言い…。
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マリ子は銀行に行き、口座からすべてのお金を下ろした。利子含め48円73銭。
これが残っていた磯野家の全財産。つまり福岡行きの費用となるはずだったお金です。
マリ子は茜のアパートを訪問した。この時代に女性が独り暮らしって!と「あぐり」の諒子ちゃんの時も思ったけど、別にあるはあるのか。昭和の半ばくらいのドラマでも若い男性でも独身寮とか女性だと賄いつきの家に間借りとかが多かったように思う。
茜はマリ子の顔をデッサンしていた。題名は「青春」。茜はマリ子が訪れたのは何か聞きたいことがあるのだと思い、「ただし、答えられる質問と答えたくないものがあるのをどうぞご承知でね」というが、マリ子は家にお金がなくなってしまい、働かなければならなくなったという話をした。
48円73銭は女4人だから1ヶ月は節約すれば暮らせる額だが、その後のめどがない。茜は働いたことがあるから、マリ子のできる仕事はないか尋ねた。
1か月どれくらい生活費がかかってるか分からないマリ子。末の妹は女学校に通い、マチ子は「少女倶楽部」の連載で原稿料が入る。でも、妹にお金がないことを知らせたくない。
茜「まあ女が手っ取り早く大きなお金が欲しい時は水商売が一番でしょうね」
マリ子「水商売?」
茜「芸者は芸事ができないと駄目だから一番簡単なのはカフェの女給でしょうね」
マリ子「カフェの?」
茜「酔っ払いの相手が上手にできてプライドがどうのこうのと言わなければ特技の何もいらないのよ。しかもあなたを目当てに通ってくるお客でもできれば倍のお金は入るわね。ただし貞操の危機もあるってわけ」
マリ子「茜さん」
茜「そんな顔しては駄目。それでもきちんと暮らしている人もいるんですもの」
マリ子「だって…」
茜「それで絵の方はどうなさるおつもり?」
マリ子「当分は諦めるつもりです…」
茜「当分っていうのは完全に捨てるわけじゃないのね」
マリ子「はい、そうしたいと思ってます」
茜「だったら絵から離れないようにしなさい。何のために高いお月謝払って川添画塾に通ったの?」
マリ子「それは…」
茜「あなたのデッサンがしっかりしていること。そして絵に情感があることはこの私が認めているのよ。あなたにもしその覚悟さえあれば夜店の似顔絵描きだってできるはずだわ。これなら今日からだってお金は入るでしょう。でもひとつきの余裕があるのなら出版社を回ることだってできるじゃないの」
マリ子「出版社を何て?」
茜「挿絵よ。小説の挿絵を描かしてくださいって頭を下げて頼んで歩くの。できますか?」
マリ子「やってみるほかないと思います」
茜「そう。だったらその気になって絵の仕事を探しなさい。新学期まで持ちこたえられたら小学校の絵の教師の口も見つかるかもしれないし」
マリ子「本当だ。本当ですね!」
茜「希望は出てきたみたい?」
マリ子「茜さん!」
茜「頑張るのよ。お金を払ってくれる相手というものは決して一筋縄ではいかないということは頭の中にたたき込んでくじけちゃ駄目よ」
マリ子「はい」
茜「あなたの取り柄は小さなことにくよくよしないっていうおおらかなお人柄にあるんですもの。多分これからいろいろなことがあるでしょうけどそれだけはなくさないようにね」
マリ子「はい!」
茜さん、素敵。マリ子は家に帰り、トミ子の絵を描いていた。
これが自分の描く最後の油絵になるかもしれないという思いを込めてマリ子は結婚祝のこの絵の完成を急いでいました。
ヨウ子が酒田のおじさんが来たと呼びに来た。じっとマリ子を見ているヨウ子。
マリ子は大造にはトミ子の結婚式に行かないことは伝えていて、マチ子は知らなかった。ウメは福岡行きがなくなってガッカリしている。
大造「私たちの方で代わりにつけられる都合だったらね、なんとかご無理願って連れてってもらえないもんでしょうかね?」
マリ子はこじらせると大変悪い風邪だととっさに言い、マチ子はそれだったらお台所だって掃除だって私がやってあげたのにという。大造は体の具合が悪いんじゃしかたないとあきらめるが、マチ子がお母様に預けてある原稿料を寄付しちゃうと言って、二等寝台で行くように勧めた。
しかし、それを聞き、お金がないことも知っているヨウ子が、お医者様が絶対にいけないとおっしゃっているのだから行かさないで下さいと訴えた。そうすると、今度はマチ子が代理でウメを連れていくと言いだした。
大造が帰ろうとすると、はるが帰ってきた。はるはマチ子が名代で行くことを却下し、おわびとして歌舞伎をご一緒する約束をしてきたと言う。今月の出し物は6代目の「弁天小僧」でウメは左団次びいき。「弁天小僧」と「白浪五人男」の掛け合いをしてきたとにこやかに語る。
マチ子は名代になれなかったことをヨウ子にぶつけるが、ヨウ子は何も言えなかった。
でもヨウ子には磯野家が財産ゼロであるとこの姉に言うに言えなかったのです。
木村さんから100円で買っていた壺を鎌田さんに持っていったはる。
鎌田さんは24話に出てきたオネスト神父と話している鎌田さんかな。
はる「ごめんなさいね。あんまりお気に召したもんだからつい差し上げてしまったの」
マリ子「え…」
はる「フフッ。でも喜んでいただけるというのは本当に気持ちが晴れるもんね」
その上、「でもね、これからも人に買っていただこうなどといじましい考えを持つのはやめましょうね。人間が卑屈になっていけません。それよりもちょっと辛抱することで気持ちが晴れることの方がどんなにすばらしくて希望が持てることか分かりまっしぇんもんね」
どんな希望が持てるのやら。はるは神の与えた試練とやらにいとも明るく耐えておりました。
となればなおのこと我らがマー姉ちゃんとしては一家の柱として今後の生活の糧を真剣に考えていかなければなりませんでした。
マリ子は挿絵風の絵を描き、マチ子はマリ子の絵を書留速達で出しに行っていた。マチ子に何を描いてるのか聞かれても「気晴らしよ、遊び遊び」と答えるマリ子。心配かけまいとするのはありがたいんだけど、家族なんだから話してほしいと次女の私は思うのでした…。
はるの振る舞いがあまりに気になって、2013年にフジテレビで「長谷川町子物語〜サザエさんが生まれた日〜」はどうだったかな?と気になりました。尾野真千子さんが長谷川町子さんを演じたのは覚えてるのに内容を全く覚えてないんだよなーと思っていたら、録画をブルーレイに残してた! あのころは結構なんでも録画したものはすぐに消すのがもったいなくてブルーレイに焼いてました。ちょっとだけ見始めたけど、開始10分で上京し、世田谷に住んで田河水泡に弟子入りしてた。今後の展開をネタバレするのは…と思い、今放送のあたりくらいまでちょっとずつ見ていこうかな。
フジテレビのドラマの参考文献
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長谷川洋子さんの本だけは電子書籍で出ている。これ読んでみようかな。姉妹の確執にも少し触れてるらしい!?