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【連続テレビ小説】あぐり (91)「別れの曲」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

昭和9年11月、あぐり美容院も開店から5年経ち、相変わらず家に寄り付かないエイスケ(野村萬斎)がダットサンに乗って帰ってくる。あぐり田中美里)と淳之介(柴田卓也)と親子3人で温泉に行くことになるが、留守番の光代(星由里子)が熱を出し、あぐりは看病で残り、エイスケと淳之介の2人で出かける。帰宅後旅館から女物の手袋を忘れたと連絡が入り、呆れる光代。そこに岡山の健太郎里見浩太朗)から電話があり…。

夫・エイスケを岡山に連れ戻すためにあぐりが東京に出てきて早10年。チェリー山岡と出会い、美容師の夢を抱き、内弟子修業を経て、市ヶ谷にあぐり美容院を開いておよそ5年。従業員も増え、京橋に支店も持ち、あぐりは美容師としてますます忙しい毎日を過ごしていました。

 

昭和9年(1934)11月

 

かる~くこれまでの振り返り。あぐりの髪型もよく変わったね。今のショートカット時代が長くて印象深いけど、その前のボブは田中美里さんによく似合ってた。しかしこのボブヘア時代をあんまり覚えてなかった。

 

あぐり美容院に女性から「エイスケさん…そちらでしょうか?」という電話がかかってきた。カフェ・セ・ラ・ヴィに「望月エイスケの家の者です」と原稿を持って来た小夜子という女性だと直感するあぐり

 

あれから1年。エイスケは相変わらずあまり家に寄りつかない毎日でした。

 

店の前で遊んでいる淳之介と友達の前に自動車に乗ったエイスケが帰ってきた。エイスケさんはいつもの赤いスカーフを首に巻き、細身のパンツ、ブーツで頭は紅の豚みたいな飛行機乗りっぽいスタイル。

 

あぐり」は女性たちが最先端のおしゃれを楽しんでいる人たちだからさまざまなスタイルを見る事ができるだけじゃなく、エイスケさんもまたいろいろ着るし、どれも似合って目の保養になります。

 

澪つくし」で”ダットサン”という商品名を出さずにオトッツアン、ノンキナトウサン、ヤットウサンと言ってたのは、昭和10年の年始。その前にも自動車を持っていたけど、世界恐慌の折、手放した。「あぐり」も商品名は出してないけど、あらすじに「ダットサン」と出てきた。

peachredrum.hateblo.jp

淳之介はエイスケに2つの質問。

Q1.どうして毎日うちに帰ってこないの?

A1.毎日会うより久しぶりに会った方がうれしいから。

 

Q2.どうしてパパの名前はカタカナなの?

A2.”栄助”と書くが、どういう訳かこの字が嫌い。淳之介の介は芥川龍之介の介。栄助の助は助六の助。何だかキザったらしい名前。

ja.wikipedia.org

栄助

淳之介

エイスケ

と書いたメモを淳之介に渡す。それにしても今の淳之介くんもかわいい。前の淳之介役と兄弟かというくらいそのまま大きくなった違和感のなさ。

 

車は本の印税で購入。あぐりには毛皮のコートと狐の襟巻のプレゼント。今だとこんな時代だと説明しても毛皮のコートを出すこと自体なしなんだよね、きっと。

 

「今やあぐりも2つの美容院を持つ先生なんだからね。少しは身だしなみを考えないと…」と着せて、あぐりが「何か派手じゃない? 似合わないわよ」と言っても「似合ってるよ」と返してくれる。キャー(≧∇≦)

 

あぐりが昼間女の人から電話があったことを言うと「そう」のみでしたけどね。光代がエイスケを「あなた、家庭の事を少しは考えた事があるの?」と責めるものの「あぐり。しばらくこの家に置いてもらうからよろしくね。あっ、それから電話がかかってきても僕はここにいないって答えるように」と言っていなくなった。

 

カフェ・セ・ラ・ヴィに行ったあぐりは、それから2週間もうちにいるエイスケを「何かあったんじゃないですかね」と世津子に言う。

 

世津子は、エイスケが逃げ場を失い始めてる。小説は売れてるけど、一方で小林多喜二が警察で殺されたりして有能な作家が弾圧を受けてる。エイスケにはそれが辛く、人の犠牲の上に自分の栄光が成り立っているようで耐えられない。車や毛皮を買って、お金をバラまく事でその苦痛から逃れようとしてる。よその女ではその苦痛を癒す事が出来ないからあぐりしかいない、と言う。

 

あぐりは「私しかいない…? そうですよね!」と前向きに店から出ようとして、民子と鉢合わせした。民子は夫と別居して親戚のうちに転がり込んで、今は「婦人現代」で働いている。いずれは一人で暮らすつもりよと民子は言ってたけど、昭和の後期でさえその頃のドラマを見ても女性教師でも賄いつきの下宿とかで暮らしてたから、一人暮らしは難しいと思う。あぐりは複雑な気持ちで「頑張ってね」と言った。

 

夕食時、エイスケがドライブしながら温泉に行こうと誘った。あぐりは店があるから…と最初は渋るが、光代が少し忙しすぎる、私がちゃんと留守番しといてあげるからと言い、旅行に行く事にした。

 

臨時休業にした旅行当日。光代が高熱を出した。とめたちにも休暇を出したため、あぐりが看病するしかなく、エイスケと淳之介で行くように言った。狐の襟巻を巻いて旅行に出発するエイスケと淳之介。

 

結局、親子水入らずの旅行のはずが光代の看病に明け暮れてしまいましたが、店を持って5年。休む暇なく働き続けたあぐりにとってこの3日間はまたとない休息になったのでした。ところが…

 

2日後。

エイスケと淳之介帰宅。あぐりは淳之介に「お帰りなさい。淳…楽しかった?」と聞くが、淳之介は無言で2階に上がってしまった。エイスケはお土産を差し出し、部屋で休むと行った後、修善寺の日野旅館から忘れ物の電話があった。奥様の手袋と言われ、光代は「捨てていただいて結構です」と電話を切り、エイスケの旅行鞄の中からは女性ものの白いレースのハンカチが出てきた。

 

外で遊んでいた淳之介に「やっぱりママも一緒に行けばよかったね」と話しかけたあぐりに淳之介は「僕の『介』は芥川龍之介の『介』。パパの『助』は助六の『助』」とエイスケからもらったメモを見せた。

 

家に入ると「まったくエイスケゆうたら何を考えとるんじゃろう! よりによってこんな時に女を連れていくなんて」と怒りまくる光代。そこにまた電話がかかってきて、今度はあぐりが出ると、美佐の容体が悪くなったという知らせだった。

 

失礼なんだけど、美佐って東京駅で笑顔で別れたところで終わりなんだと思ってた。あとエイスケの助は別の言葉で説明してるのを見たのは、勘違いだったかもっと後に出て来るのか…今週の回、見てないかもしれないってくらい記憶にない。