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【ネタバレ】恋愛ズバリ講座

1961年 日本

 

あらすじ

実は相当がめつい女社長に入れあげるケチな会社社長(天知茂)、愛する女性(池内淳子)を田舎まで追うも人違いされ住人に歓待される青年(菅原文太)、結婚詐欺師の標的にされる幼稚園の先生(三原葉子)らの、愛や欲が渦巻く恋の駆け引きが展開する。 

peachredrum.hateblo.jp

2021.4.28 日本映画専門チャンネル

先日見た「憲兵と幽霊」と同じく解説付き。新東宝が倒産することになり、最後は愉快な作品にという事で撮った作品でみんなノーギャラ。この作品は3本のオムニバス映画で、それぞれの作品の主人公が黒縁眼鏡をかけているのが特徴。白黒映画。

 

第一話「吝嗇(けちんぼ)」

会社社長役の天知茂さんが早口でしゃべるしゃべる、と思ったら、みんな早送りしたみたいな棒読みの早口。「世にも奇妙な物語」的な話だな。

 

千鳥ヶ淵戦没者墓苑で風船を売ってた男だけが普通の速度で話してる…と思ったら、会社社長・富田とバーの女・タカコをベッドで待ち受けている時だけはゆっくり。でもタカコは富田の借金を持って逃げていた。

 

富田と女社長・玲子とゴルフデート。しかし、タカコが乱入して玲子は迎えにきた若い男の秘書と帰って行った。

 

富田は玲子に全財産をあげてもいいと言って500万の小切手を秘書に預けた。秘書は銀行で500万を受け取り、タカコとバイクで逃げた。(終)

 

第二話「弱気」

ある田舎町に建設省査定官がやって来ることになっていて消防団が軍艦マーチを演奏して大歓迎。指揮してるのが宇津井健さん! 小池俊一という青年(黒縁眼鏡の菅原文太さん)がバスで到着。査定官と勘違いした村長の大沼以下村人が大歓迎する。小池はお便所に行くと言って逃げ出そうとするが失敗。

 

小池が日本で最初の原子力発電所を建設する予定地として視察しに来たと思っていて、ポン太という芸者や村長の娘、助役の2号を駆り出して宴会。~してくりょうとか「花子とアン」で聞いたことのある方言だな。舞台は山梨!?

 

小池は村長の娘・美代子(池内淳子さん)と東京で恋人関係で美代子の父に結婚を許してもらいたくて来た。小池を建設省の役人と思っている村長は美代子と村会の息子との結婚を破談にして小池と結婚させようとした。

 

翌日、コイケエイザブロウが到着するという電報が届き、俊一が偽物とわかる。お金を返すから、お嬢さんを下さいとお願いする。反対されるが、こんなところに美代子さんを置いていけないと到着したバスに二人が乗り込んだ。

 

本物の小池エイザブロウはタクシーで芸者同伴で登場。昨夜は別の村で歓待を受けていた。バスの中で小池が東京で二人で暮らす自信はないと言い出し、美代子も父を一人置いていくのも忍びなく二人は次の停留所で降りた。(終)

 

第三話「好色」

主人公の三原葉子さんは「憲兵と幽霊」では張の情婦・紅蘭。結婚式が終わり、新婚夫婦が車で走り出すが、スピードの出し過ぎでカーブを曲がりきれず、夫・満男は助かり妻は死亡。

 

満男は妹・加奈子と共謀している結婚詐欺師!? 今度のターゲットは黒縁眼鏡の幼稚園の管理人のケイコ。東北訛りのイケてない女性という感じ。東北訛りの登場人物は「あまちゃん」以前まで大抵イケてない人。しかし、クリスマスパーティーしているバーで酔っ払ったら次々服を脱ぎ出して下着姿になってダンスを始めた。三原葉子さんは盛岡出身なのか。

 

満男は酔いが覚めたケイコにプロポーズするが、何度も少年院に入った弟がいて結婚できないと断られた。ケイコの弟の猛は全く訛ってない。

 

結局、結婚したのか金をせびりに来た猛に満男が金を渡した。泣いて謝るケイコだが、満男は二人のお金を一緒にしようと持ちかける。

 

ある日、二人で帰ってきた満男とケイコ。満男の買ってきたスーツをケイコに着せる。そして今より少し縁の細いおしゃれ眼鏡をかける。同じ家に住んでいる加奈子はイチャつく二人に当たり散らす。二人になりたいという満男は1週間で戻ると出かけて行った。

 

崖に立つ満男と加奈子。加奈子はケイコを呼び出して、いつもの女たちのように殺すと思っていたが、ケイコに夢中の満男が妹じゃなく女房の加奈子を突き落として殺した。

 

帰るとケイコと猛がベッドにいた。猛が弟というのも嘘。満男は猛に殺されて台所の地下収納に入れられた。最後、カメラ目線で話し出すケイコ(終)。

 

どれもこれもシュール! 田舎のとりあえず女を差し出せば大丈夫みたいなの気持ち悪かった〜。二人は何で東京に行かなかったんだよ〜! 最後の話が意外性があって面白かった、かな?