公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
あぐり美容院は、作家の平山(吉行和子)が約束通り作家仲間の鳥居(林真理子)を紹介してくれて好調。そんな時エイスケ(野村萬斎)が、昆布を買ったという男を連れてくる。昆布の値が来年には何十倍にもなる、という怪しい話で、男はあぐり(田中美里)が子供の頃に美佐(松原智恵子)から大金をだまし取った岩見(斎藤晴彦)だった。あぐりは気にはなったものの正体を思い出せずにいると、美佐が突然美容院を見にやってきて…。
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昭和4(1929)年8月
明らかにかつらをかぶった男があぐり美容院に入ろうとしている。しかし、今ってこういう笑い…といっちゃいけないけど、ハゲネタも多分アウトだよね。とにかく外見を笑いにつなげるような展開はなくなっていくんだろう。私はなくなって欲しい派。
覚えておいででしょうか、この男。岩見伸一。6年前あぐりの母・美佐から大金を騙し取った張本人です。その岩見がなぜあぐりの家に現れたのか…
エイスケは北海道の倉庫いっぱいの昆布を下田という男から買い、あぐりに紹介した。
エイスケ「僕のワイフです」←こういうのがさらっと出ちゃう。
下田はエイスケと銀座のバーで知り合い、意気投合。5000円の借金がある下田から5000円で昆布を買ってくれた。来年の今頃は何十倍にもなってる…と怪しすぎる話。今年の昆布は育ちが遅れていて、来年の春には倉庫の昆布はダイヤモンドになってると下田は言うが…。
あぐりは下田の顔をまじまじ見つめた。下田の顔に見覚えがあったからだが、下田は「いや、こんな顔どこにでもございますからね」と自ら台所に入り、小豆島のそうめんをゆで始めた。「どこかで会ったかなあ…」と下田(…というか岩見)もあぐりの顔にはピンと来てない様子。でもたった6年前の出来事だったんだねえ。
あぐりはエイスケにお店の工事費の請求書を見せた。
エイスケ「こんな大金払えませんよ。だって昆布買っちゃったんだもん」全く悪びれる様子もない。そうめんができたという知らせに逃げられた。辰子さん「♪ヤーレン そうめん」ってアドリブかな?
店には平山真佐子が再び顔を見せた。鳥海美津子という作家仲間を連れてきたのだ。これが林真理子さん。作家だから?
「あぐり」の話も少ししてるけど、林さん自身も出演したことは言ってないのね。
鳥海先生は恋愛小説家を書いていて、文壇の放送局と言われるほどおしゃべり。さっそく「この前、神田の古本屋でエイスケさんとご一緒だった?」と聞いてきた。日傘で顔がよく見えなかったといってたけど…「ちょっと! 変なこと言わないでよ!」と平山から突っ込まれていた。
そうめんをたべにいったあぐりは「どこで何しようと勝手ですけど、日傘で顔隠さなきゃいけないような人と出歩くのやめた方がいいですよ!」というが、エイスケはピンと来てない。
♪いつでもめでたい お店は大繁盛 こいつはめでたい
カフェ・セ・ラ・ヴィ いいお店 お客さんも いいお客様
カフェ・セ・ラ・ヴィで下田が歌っていた。斉藤晴彦さんといえばミュージカルだからかな。CMでも歌ってた気がする…wikiによれば日本ハムの「チキチキボーン」のCMでオペラ「アイーダ」の凱旋行進曲に歌詞を付けて歌ってたそうです。多分、これ。
カウンターで見ていたエイスケは世津子に「いろんな作り話ができる人でね。聞いてると創作意欲わくんだ、結構」と笑っている。世津子は昆布相場を心配してるが「まあたとえ出任せでもそれはそれでいいんじゃない?」とあまり気にしていない。世津子が調べてみるといってたが、相場は失敗するのが朝ドラのセオリー。
以下、過去朝ドラのネタバレ
米屋の大店、加賀屋に婿入りした政男が商品相場で失敗。昭和5年くらいの話。
源造が請け負って建てた家の家主が相場で失敗して逃げてしまい、結局その家に住むことになった。こちらは明治時代の話。
昭和6年あたり、かをるの異母弟・英一郎が大豆相場で4000円の損。
それからもこの男は何やら手土産を持参してはちょくちょくあぐりのもとへ訪ねてきたのでした。
下田が持って来たのは明石の鯛。下田が刺身にすると言い、頭は二つに割って焼きもの。中おちでうしお汁。うろこはから揚げ。世津子さんなら詳しそう(それは銚子のとねさん)。
下田はあぐりの店内もを見学、2000円のパーマネント機を買った話をすると「失礼ですけどどうしてそんなにお金があるんですか?」と尋ね「エイスケさんの両親に出してもらったんです」と情報を引き出す。沢子は元同業者(?)の勘でいぶかしげ。世津子が持って来た川俣秀清の絵も目ざとく見つけ、初期の作品で1号250円、5000円だろうと言った。
沢子の「絵を見ていきなりお金の話をする人にろくな人いないです」は確かに~。「何だかあんたが言うと妙に説得力があるわね」という辰子のツッコミも面白い。
土地が何坪あるかも聞き出し、母屋も入れて200坪と知ると「市ヶ谷あたりで1坪60円から80円。間を取って70円。あ…じゃ1万4000円! すばらしい…! おう!」とひとり感心していた。
鯛をさばく下田とエイスケが台所で話していた。鯛を見ると岡山にいた後家さんを思い出すという下田。年のわりには浮世離れしたいい女で、旦那を亡くして収入が全くないというのに町のレストランでオムレツは食べるわ、肉なら松阪、魚は明石の鯛と決まっていた…と美佐の話を始めた。エイスケはあぐりの結婚前の事は知らないから当然何のことやら?って感じだったんだろうけど。
そこに美佐と五喜が店を訪ねてきた。いきなりあぐりの店に行こうと美佐が五喜を伴って上京してきた。
美佐「すばらしいお店じゃなぁ…。よかったな、あぐり。こんなすてきなお店が持てて…。望月のご両親に何てお礼を言うたらええんか…。私な…あなたを急にお嫁に出したこと、ほんまは後悔しとったんよ。相手の顔も知らないでお嫁に出してしもうたりして…。岩見さんにお金を騙し取られたりして、私が甲斐性がなかったばっかりに…」
はじめの方を見てなかった人のための説明だね。そういえば私もリアルタイム時は結婚後から見始めたんだから知らなかった。
あぐり「バカじゃなあ! 私エイスケさんと結婚して一つも後悔したことなんかなかったんよ。いっつも幸せよ」
そこに満面笑顔の下田が入ってくるが、美佐の顔を見て顔色が変わり、顔を見られないようにしたり声を替えたりしてごまかそうとした。
鯛の刺身の匂いを嗅ぎつけたのか森も登場したのに、店に忘れ物をしたという下田は出ていこうとし、下田を問い詰めた沢子は下田とともに転ぶと…カツラが取れ、それを見た美佐は「岩見さん…!」。
バレるバレないで明日まで持ち越すかと思ったらあっさりバレた。サクサク展開するのが「あぐり」のいいところ。だけど、ロングスパンで岩見が登場したり、やっぱり面白い。