/#市原悦子 主演「 #岸壁の母」
— 【公式】BS松竹東急@BS260ch (@BS260_official) August 12, 2024
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◤今週は36-40話◢
船が港に入るたび、いせは舞鶴の岸壁に立っていた。
最後の引き揚げ船にも新二の姿はなかった。
待ち続けて二十七年、ある日…。https://t.co/6oYycWTHMh#大和田獏 #二葉百合子 pic.twitter.com/4e8Ippl04q
TBS 1977年12月26日
あらすじ
船が港に入るたび、いせ(市原悦子)は舞鶴の岸壁に立っていた。最後の引き揚げ船にも新二(大和田獏)の姿はなかった。待ち続けて二十七年、ある日、中国で新二を見たという噂が立つ。
2024.8.12 BS松竹東急録画。
冒頭はお決まりのシーン。青白画像。船が港に帰ってくる。
いせ「石頭(せきとう)教育、13981(いちさんきゅうはちいち)部隊、荒木連隊、第1大隊、第6中隊の端野新二(はしのしんじ)を知りませんか? 端野新二知りませんか? 端野新二を知りませんか? 端野…新二~!」
端野いせ:市原悦子…字幕黄色。
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端野新二:大和田獏…字幕緑。
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とよ子:生田くみ子
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古着屋:松田章
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三浦文雄:山本耕一
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音楽:木下忠司
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脚本:高岡尚平
秋田佐知子
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監督:高橋繁男
歌が終わって最初のCMで次のドラマ「別れて生きる時も」のCMも流れた。あらすじ読む限り、時代的に「岸壁の母」と同じくらいの戦時中描写がありそう。
闇市で三浦先生らしき男性を見かけたいせは追いかけるが、三浦先生は逃げてる!? 雑踏の中をどんどん歩いて行く。
いせ「すみません。ちょっと待ってください、ねえ。三浦先生じゃありませんか? ちょっと先生じゃありません?」三浦先生を捕まえた。「やっぱり」
三浦「端野さん」眼鏡のつるが壊れて、紐で代用している。
いせ「生きてらしたんですね。夢じゃ…」
三浦「あなたもお元気そうで」
いせ「ええ、よかった、ホントに。お帰りになってたんだったらどうして…。夢じゃなかった。先生がこうして…よかった」
端野家の前の路地
いせ「この一角だけ焼けなかったんです。運がよかったんですわ」
キョロキョロ辺りを見回す三浦先生。
いせ「さあ、どうぞ。どうぞお入りください」
<あの日、闇市の雑踏の中で全く偶然に戦死したはずの三浦先生と会ったんでございます>
端野家
いせ「まだ夢を見ているようで…」ガスに火をつけ、お湯を沸かす。
三浦先生は棚の上の新二の写真と供えられたカステラやミカンを見た。
いせ「ホントに…お久しぶりでございます。ご無事でおめでとうございました。奥様から戦死なさったって、お葉書頂いたもんですから」
三浦「新二君からは?」
いせ「まだなんにも」
三浦「そうですか」
いせ「奥様、お喜びになったでしょう?」
三浦「ええ」←見返すとテンション低く、曖昧な感じね。
いせ「いつお帰りになったんですか?」
三浦「半年ほどになります」
いせ「半年も前に…」
三浦「はあ。こちらにも伺おうと思ってたんですが…満州で会いましたよ、新二君と」
いせ「そうですってね。新二から手紙が来ました」
三浦「元気だった。新二君も生き生きとしてましたよ。お国の役に立つことを純粋に喜んでました。私なんかとても新二君のようには…」
回想シーン
新二<<先生!>>
歩いて行く三浦先生を呼び止め、敬礼。三浦先生も敬礼を返す。
新二<<日本で会いましょう>>
回想終わり
いせ「新二が日本で会いましょうって?」
三浦「ええ。新二君は帰ってるものとばかり思ってました」
いせ「お役所に調査をお願いしてあるんですけど、はっきりしたことは…」
三浦「日本軍は終戦前後、大混乱でしたからね。復員した連中の話を聞くと、どこも大変だったようですよ」
いせ「はあ…」
三浦「新二君、必ず生きてますよ。私だって、こうやって…」
いせ「ええ」戸棚から封筒を取り出す。「これ、戦友の方から頂いたんですけど…」
手紙を読んでいる三浦先生。
いせ「どう思われます? 先生。私はどうしても新二が戦死したとは…」
三浦「この人は新二君の死んだところを見たわけじゃないんだし」
いせ「そうですねえ」
三浦「確かにこの手紙のように満州はソ連が参戦してからが大混乱だったようですね。ソ連軍は日本軍が太刀打ちできないような数の飛行機や戦車で攻めてきたそうですから私たちも同じようなもんでしたよ。敵の物量作戦の前には手も足も出なかった。何日もジャングルの中、逃げ回って…結局は投降して、全員、武装解除され、捕虜収容所へ。新二君、生きてると思いますよ」
いせ「今日はゆっくりしていってくださいね、先生。なんにもありませんけど」
三浦「ええ。お気持ちはありがたいんですが、仕事が残ってますから」
いせ「学校のほうは?」
三浦「辞めました」
いせ「お辞めに? そうですか」
三浦「友達と仕事を始めたんですよ」
いせ「で、奥様は東京に?」
三浦「いや…あれは故郷(くに)のほうへ」
いせ「じゃ、先生、お一人で?」
三浦「はあ」
いせ「どこにいらっしゃるんですか?」
三浦「友達ん所にやっかいになってます」
いせ「そうでしたか」
三浦先生の家、焼けちゃったのかな?
三浦「のぶ子さん、どうしてますか?」
いせ「空襲でご両親亡くしましてね。のぶ子さんは新二が帰るまで、いつまででも待つって言うんですけど…でも、こんな手紙も来たあとですし、のぶ子さんに千葉の叔父さんの薦める人と結婚したほうがいいって言ったんです。どうしたらいいか随分、迷ったんですけど、のぶ子さんのためにそれが一番いいと思って」
何も言わずにタバコを消す三浦先生。
玄関
三浦「じゃあ、私はこれで」
いせ「今度、ゆっくりいらしてください。お食事をご一緒に」
三浦「はあ、ありがとうございます。新二君の所属部隊も分かりましたし、復員した連中にも聞いてみますよ」
いせ「どうぞよろしくお願いします。度々、寄ってください」
三浦「ありがとうございます」
いせ「どうぞ、お召しになって。寒いですから」
三浦「そうですか。じゃあ」ベージュのコートを羽織る。「じゃあ、また」
いせ「ごめんくださいまし」
三浦「失礼します」
<生きていた英霊なんて言われて、お墓まで出来てた人が、どんどんご無事で帰ってらしたんです。新二だって、きっと生きている。今でもそう思ってます>
新二の写真を見つめるいせ。
ラジオ「引き揚げ者の時間です。昨日、夜、現地を出港した引き揚げ船、興安丸は、あさっての早朝、舞鶴港に入港します。この船に乗っておられるのは中国北部地方からの引き揚げ者2862名で所属部隊等は詳しく分かっておりませんが、主として軍関係の方々です。また興安丸と前後して中国南部からの引き揚げ船・高砂丸も1800名余りの引き揚げ者を乗せて、あさってのお昼ごろ舞鶴港に帰ってきます」
<引き揚げ船が入るというニュースを聞くと、その度にお金の工面をして舞鶴へ行きました。今度こそ、今度こそと思いながら…一番つらいときでしたね>
ラジオを聴いていたいせは、新二のためにゆで卵を作る。
汽笛
実際の興安丸の映像と合わせてるから、舞鶴の映像は白黒(白青)なんだね。船に乗っている大勢の人と出迎えの人。
女性「おかえんなさい。ご苦労さまでした」
女性「おかえんなさい。お父さん、おかえんなさい」
いせ「あの…すいません。石頭教育隊、荒木連隊第1大隊第6中隊の端野新二、ご存じありませんか?」
復員兵「いや」
いせ「ご苦労さまでした」
再会を喜び合う人々。
<あのときも新二は帰りませんでした。終戦を海外で迎えた日本人は640万。軍人と民間人は、ほぼ半々だったそうです>
<高砂丸>
<興安丸。北斗丸。白山丸。白龍丸。今も忘れられない名前です>
夜、帰ってきたいせは電気もつけずに倒れ込み、泣いていた。そこへ訪ねてきた三浦先生。「ごめんください。端野さん、三浦ですが」
いせは電気をつけ三浦先生を出迎えた。「先生、いらっしゃいませ。お上がりください」
三浦「じゃあ、ちょっと。どうかなすったんですか?」
いせ「今、帰ってきたんです。舞鶴行ってきたんです」
三浦「ああ、それで。昨日も伺ったんですよ」
いせ「どうもすいません。どうぞ」
三浦「どうも。どうでした? 舞鶴のほうは」
首を横に振るいせ。
三浦「そうですか」
いせ「今、お茶入れます」台所へ立つ。
三浦「端野さん、まあ、座ってください。今日は、いいお話があって伺ったんですよ。新二君の消息が分かるかもしれません」
いせ「新二の?」
三浦「私の仕事の関係で満州から帰ってきたヤツがいましてね。そいつの知り合いで鹿児島の男なんですが…」
いせ「鹿児島?」
三浦「新二君と同じ部隊にいたんだそうです」
いせ「石頭教育隊?」
三浦「そう。その石頭教育隊に。鹿児島へ行けば、新二君のことがはっきりするんじゃないかと思いましてね。東京出身で歌がうまくて、相撲が強くて、幹部候補生に合格した優秀な若者だそうですよ」
いせは手をパチンと叩く。
三浦「私もその話を聞いたとき、直観的に新二君じゃないかなと思ったんですよ。それにですね、その男は終戦後しばらく新二君らしい若者と行動を共にしていたっていうんですよ」
いせ「終戦後も?」
三浦「端野さん、有力な情報だと思いませんか?」
いせ「思います」
三浦「よかったら、私が鹿児島に…いや、大体の見当は向こう行って探してみます」
いせ「まあ、先生」
三浦「汽車に乗るだけでも戦争みたいなもんですからね。鹿児島までの長旅を女のあなたには…」
いせ「お願いしてよろしいでしょうか?」
三浦「ええ。弟とも子供とも思ってる新二君のことなんです。たとえ、あなたがイヤだと言っても、私は1人でも…」
いせ「ありがとうございます」
三浦「こんなことを言って悪いんですが」
いせ「なんでしょうか?」
三浦「あしたにでも出かけたいんですよ。仕事の入金、待っていては…」
いせ「まあ、すいません。なんだかうれしくて、ぼんやりしてしまって。もちろん費用は私が…」
三浦「悪いですね」
いせ「とんでもありません。ちょっと…」茶の間の隣の部屋に入り、風呂敷を広げタンスから着物を取り出す。
ここでイヤな予感はしてたんだ。
鈴森質屋から出てきたいせ。
<鹿児島までの往復の旅費2160円。新二のことが分かるならどんな無理でもしました>
家でタバコを吸いながら待っていた三浦先生。
いせ「お待たせしました」
三浦「大事にしててくださったんですね」
いせ「ああ…」
三浦「ちょっと水を1杯」台所へ立つ。
いせ「どうぞ。すいません、お茶も差し上げないで、お留守番までしていただいて」封筒にお金を入れる。「じゃ、あの…これを」
三浦「朗報を持ってきますよ」
いせ「はい」
三浦「じゃ」封筒をポケットに入れる。
いせ「何分よろしくお願いします」
三浦「はあ。じゃあ、私はこれで」
いせ「お気をつけて」
玄関
いせ「汽車が大変混むようですからお気をつけて」
三浦「大丈夫ですよ。じゃ、失礼します」
いせ「お願いいたします」
玄関を出たところにあった看板「森山不動産」になってる。前は「あけぼの…」だったような。奥もクリーニング屋や旅館らしきものに替わっている。
端野家を出た三浦先生は右に行きかけて、左側へ歩いて行った。
仕立物をしているいせ。
<先生から10日たってもなんの連絡もございませんでした>
なんか歌が流れてるけど、今回こそ分からないかも。
いせ「あの…」
古着屋「はい、いらっしゃい」
いせ「三浦さんっていう方、ご存じないですか?」
古着屋「三浦?」
いせ「眼鏡かけた」
古着屋「ああ、前、教員やってたって人かい?」
いせ「そうです、そうです」
古着屋「あいつなら、もう来ないよ。いや、来ないというより、もう来れないよ。実はね、この辺の愚連隊に金借りててね。2~3日前もひどい目に遭わされてたよ」
いせ「2~3日前?」
古着屋「ああ」
いせ「じゃ、もう東京へ帰ってきてるんですか?」
古着屋「うん。あいつはずっとここにいたよ。つい、この先に店出してるヤツん所へね。愚連隊の目ぇかすめて毎日来てたよ」
いせ「まさか先生が…」
古着屋「あんた、あいつにだまされてんじゃねえのかい? だいぶ金に困ってるみたいだったよ。元の教え子ん所を回って金借りて歩いてるって話だぜ。何が気に入らねえのか、あいつは酒浸りでね。あんた、相手にしないほうがいいよ」
いせがボーっと歩き出した後ろでもイントロだけ曲が流れたな。
港町
いせ「あの…すみません。アライさんのお宅、どちらでしょうか?」
女性「この先の右に曲がったとこです」
いせ「どうもありがとうございました」
いせはたどり着いた家で「ごめんください」と声をかけたが不在。
外から歩いてきたとよ子。「いませんか?」
いせ「ええ。あら…奥様」
とよ子「端野さん」
いせ「しばらくでございます」
とよ子「しばらく」
いせ「ご無沙汰しております」
とよ子「こちらこそ。あの…私に?」
いせ「はい」
とよ子「姉、いませんか?」
いせ「留守のようです」
とよ子「ああ、そう。あっ、私、ここに住んでないのよ」
いせ「ああ、そうですか」
とよ子「あっこちゃん、遠く行っちゃダメよ」女の子が走り出す。「娘なんです」
いせ「まあ、じゃあ、再婚を?」
とよ子「終戦の翌年、姉夫婦に勧められて」
いせ「そうですか」
とよ子「戦死の公報が入っていた三浦が生きているなんて…端野さん、私たちね、三浦が出征する前からダメになっていたの。三浦が帰ってきて、お酒に酔って、私の再婚先へ来たのよ。なぜ待てなかったのかって。お国からの戦死の公報ですもの。あのころはそれを信じるしかなかったわ。それにいつまでも姉のうちにやっかいになってるわけにも…そりゃ私だって三浦と別れるにしても、ちゃんと話し合いたかった。あの人が生きていると分かっていたら…」
小川さん…(涙)
砂浜で遊ぶ女の子。
とよ子「明子っていうんです。明るい子に育ってほしくて。私ね、母親になって初めて、あなたのことがよく分かるようになったわ」
いせ「奥様…」
とよ子「2人目が来月生まれるんです」
いせ「へえ、お幸せなんですね」←若干、トゲのある言い方のような。
とよ子「新ちゃん、どうなさってるの?」
いせ「19年に満州渡ったんですが、まだ戻ってきません」
とよ子「ああ、そう。戦争が終わって4年もたつのに」
いせ「引き揚げの度に舞鶴に行ってるんですけど…」
とよ子「心配ね。でも、三浦のような人もいるんですもの。きっと無事に帰ってきますよ、新ちゃん」
いせ「ええ」
とよ子「あっこちゃん!」声をかけると、女の子が駆け寄る。
道を歩きながら「お寒うございます」と声をかけるとよ子。「端野さん、今度、三浦にお会いになったら、あなたから励ましてくださらない? あの人がダメになっていくのはたまらないもの」
いせ「はい」
とよ子「じゃ」
いせ「あなたもお体に気をつけてね」
とよ子「あなたもお元気で。新ちゃんが無事に帰ってくるよう祈ってますわ」
いせ「ありがとうございます」
とよ子「おばさんにさよならは?」
明子「さようなら」
いせ「さようなら」
明子の肩を抱いて歩いて行くとよ子。もう一度、明子が振り返り「おばちゃん、さようなら!」と手を振る。
笑顔で手を振り返すいせ。
<あれ以来、奥様にはお目にかかっていません。これからももうお目にかかることはないでしょう。あっこちゃんもきっとお嫁に行ったことと思います>
歩き出すいせ。(つづく)
今週もやっぱり3番の歌詞。結局、1、2週が1番、3、4週が2番、5週目から3番だった。
ただ見ていた一視聴者なのに三浦先生の変貌にショック。42歳で召集されて、昭和24年には50近くになっていたから先生といえど、再就職が難しかったのか、とよ子の再婚が思いのほかショックだったのか。とよ子は再婚後に2人の子供を持った。三浦先生より10歳以上は年下だったってこと? 10歳下でも30代後半だけど。