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ドラマの感想など

【ネタバレ】チップス先生さようなら

1969年 アメリ

 

あらすじ

名優ピーター・オトゥールが教師を演じる名作ミュージカル。イギリスの寄宿学校の教師チップスは生真面目で教育熱心だが、生徒たちは、どこか堅苦しいと感じていた。そんなチップスが突然、舞台女優のキャサリンと恋に落ち、結婚することに。校長をはじめ学校中が驚くが、キャサリンはたちまち生徒たちの人気者になってしまう…。ジェームズ・ヒルトンの小説をもとに演出を手がけたのは「フットルース」などのハーバート・ロス

2023.2.2 BSプレミアム録画。タイトルは悲しげだけど、ミュージカル映画なので楽しいかなと思い、選びました。

 

序幕

R. アディンセル: 「チップス先生、さようなら」 - テーマ

R. アディンセル: 「チップス先生、さようなら」 - テーマ

  • BBCコンサート・オーケストラ & Ernest Tomlinson
  • クラシック
  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes

キャストの名前が出るわけでもなく“OVERTURE”という文字と静止画でテーマソングが長々流れ続ける。エンディング並みの長さ。

 

静止画でなくなったものの、ここからオープニング!?

peachredrum.hateblo.jp

チップス先生は「おしゃれ泥棒」のサイモン・デルモット。ほお〜。

 

生真面目なチップス先生はテニスの試合に出るためにテニスルックで補習に出た生徒を注意し(他の生徒は制服)、テニスの試合に出ようと補習を勝手に切り上げて出て行こうとした生徒にわざと答案用紙を一人一人に配らせた。

 

補習が終わり、出ていく生徒たち。教室の窓から生徒たちを見て歌うチップス先生。

Where Did My Childhood Go?

Where Did My Childhood Go?

  • provided courtesy of iTunes

夏休み。チップス先生はポンペイの遺跡巡りと友人・ジョニーの誘いで「フラムのフラシー」という大ヒット舞台を観に行くことにしていた。

 

主演女優のキャサリンを気に入っているジョニーだが、食事の約束をすっぽかされ、近衛騎兵のキャルバリーと食事をしていたので、ジョニーとチップスで2人のテーブルに挨拶に行き、チップスはキャサリンの歌唱力を褒めた。キャサリンはキャルバリーが別に婚約者がいることを新聞で知った。

 

イタリア、ナポリ近郊のポンペイの遺跡の野外闘技場で再会したチップスとキャサリン。おっさんと若い女優の話〜?と思ったけど、別にそんなことなかった。チップスが冴えない男でおっさんに見えるせいか。キャサリンの歌に乗せ、アボンダンツァ通りやポンペイの街路などを歩く2人。

 

レストランに入った2人。チップスは生徒たちにボケナスと呼ばれていること、退屈な男と思われていることなどを話す。キャサリンは酒を飲む。チップスは他にも男はいるとジョニーを勧めるが、キャサリンはチップスに好意を持った様子。チップスは気付かず、その夜はそのまま別れた。

 

7週間の休暇後、生徒たちが沈んだ様子で学園に戻ってくる。生徒たちも歌ってます。17歳が待ち遠しいという歌詞なので全寮制の中学かな。

 

駅のベンチで泣きべそをかいている生徒に声をかけたチップスは、生徒と共に学校へ向かう。ペット可なんだね。舎監が面倒見てくれるらしい。ハリー・ポッターの世界だね(イメージ)。

 

チップスはキャサリンに誘われてた自覚はあったのね。同僚で親友のマックスに相談していると、キャサリンからチップスが観たがっていた「メディア」という舞台を観に行こうと誘いの電話が来た。

 

キャサリンのホームパーティーに誘われたチップスとジョニー。チップスはジョニーには協力するとか言ってんだよなあ。我が家のように平然と帰ってきたキャルバリーを毅然と追い返すチップスにキスするキャサリン

 

ジョニーの目の前でチップスも混乱するが、キャサリンはジョニーに邪魔よといってチップスを連れて外に出た。芝居の世界に興味が持てない、女優の秘密の恋人になる気はないとチップスは教師でいたいからとキャサリンの申し出を断るが、キャサリンは教師の妻でいたいと告白する。

 

チップスが結婚したことは生徒や同僚の間で持ちきりだった。校長夫妻にキャサリンを紹介して、生徒たちの前にもキャサリンを連れて行ったチップス。入学式かな? 生徒たちと一緒にキャサリンもミュージカル調に歌い上げる。

Fill the World With Love

Fill the World With Love

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キャサリンと結婚したことでチップスを不適性だと追放しようという話が出ていることを立ち聞きしてしまったキャサリンは学園を飛び出して行き、キャサリンの乗った車をバスに乗ったチップスが追いかける。

 

ここでインターミッション。間奏曲が流れる。

 

キャサリンは街中を歩いている。チップスは馬に乗ったキャルバリー大尉にキャサリンの行方を聞いた。

 

キャサリンの友人で女優のアースラの家で卵を焼いていたキャサリンに愛を告げるチップス。今まで学校を休んだことがないのに2週間の休暇を取ってキャサリンを探していたチップスはキャサリンをアースラの家から連れ帰った。

 

世界が美しく感じられるようになったチップスは教卓に一輪の花を飾って授業を始めた。

 

参観日。生徒たちはクリケットをしていた。チップスを追放しようと校長を脅迫している実業家のサタウィック卿に闘うことを宣言したチップス。キャサリンはサタウィック卿の愛人だったアースラを参観日に連れてきた。妻には内緒にしてくれとキャサリンにいうサタウィック卿。女優は大金持ちの男の愛人になることが多いとキャサリンも言ってたから、イメージがよくないのかなあ。

 

チップスは自分がはっきり言ったせいでサタウィック卿が降参したとキャサリンに話した。

 

校長が20年勤めた学園を去る。後任にチップスを指名したという。チップスとキャサリンは結婚して15年が経っていた。生徒に対して融通がきくようになったチップス。

 

マックスは総統の帰国命令によりドイツに帰国する。英国人は恵まれている、感謝すべきと言い残し、マックスは学園を去って行った。

 

生徒の前でキャサリンから骨董品の小さなアポロ像をプレゼントされたチップス。妻はとんでもない浪費家だ、実用品に買い直そうと生徒の前で言うが、部屋に戻るとどこに飾ろうかソワソワ。生徒の一人が部屋を訪れ、キャサリンのために“野蛮なジジイ”とチップスを罵るが、チップスがいるとわかると出て行った。チップスは生徒にモテるキャサリンに嫉妬し怒る。

 

チップスは理事会から校長の内示を受けた。開校記念音楽祭でキャサリンも生徒たちと歌う。しかし、現校長から次期校長はバクスターに決まったと発表された。理事会でチップスの年齢が高いことが問題になったという。悔しがるキャサリン。現校長からサタウィック卿の圧力があったことを知らされ、チップスは辞表を提出した。

 

キャサリンが結婚して失った地位や名誉の埋め合わせに校長夫人にしたかったチップス。子供のいない夫婦だったが、キャサリンは子供ならたくさんいると生徒たちのことを言った。

 

戦争が近く教師不足で辞職を撤回して欲しいと頼まれたチップスは検討すると返事した。

 

学園の上空にも飛行機が飛び、チップスが待避の号令をかけ、生徒たちは校庭に伏せた。キャサリンは空軍の慰問へ。

 

バクスター校長は国の仕事で学園を去り、ついにチップスが校長に決まった。慰問に行くため、ジープに乗っていたキャサリンはチップスの言葉が聞こえておらず、後で聞かせてと出かけて行った。

 

空襲の中、授業を続けるチップス。おお! イギリスも窓にバッテンのテープ貼ってる!

 

授業があと20分という中、空襲警報が鳴る。教室から呼び出され退室したチップス。生徒たちは先生に手紙を書こうと言い合った。教室に戻ったチップスに手紙を読んで欲しいという生徒たち。キャサリンが亡くなったと生徒たちも知ることになるが、チップスは手紙を読み続けた。

 

終戦。チップスは生徒たちの前で校長を辞する挨拶を始めた。あくまで自分は戦時中の代用校長だったと語る。学園を去ってもこの町に住み続けるというチップスに大きな拍手が送られた。

 

年老いたチップスは新入生のサタウィックを呼び出した。有力者のサタウィック卿の曾孫で、サタウィック卿はすでに亡くなったという。キャサリンがプレゼントしたアポロ像に興味を示したサタウィックは古典より物理に興味があるという。

 

いつも通りの新学期が始まる。(終)

 

どうしてもミュージカル映画って明るく楽しいものというイメージがあったけど、タイトル通り悲しい系でした。堅物教師と女優という組み合わせ、今でもできそうな話。

 


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↑今回観た映画はこちら。


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1939年のリメイク版なんだね。