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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (135)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

秀平(髙嶋政宏)は、助手になりたいと言う春男(長谷川アンドリュー)を受け入れるか追い返すか、しばらく浜風荘で様子を見て決めることにした。春男は陽子(尾後あすか)の水遊びの相手をしたり、掃除や配膳を手伝ったりして一日過ごすが、純子(山口智子)とあき(伊藤榮子)が春男の話をしているのを立ち聞きして、飛び出してしまう。純子は訳がわからず困惑するが、様子を見ていた雄太(唐沢寿明)は、純子が原因だと…。

布団で寝ている今津春男。

 

雄太の部屋…って、そういえば、あきも一緒だったね。

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あき「雄太、まだお風呂入らへんのか?」

雄太「先生ちゅうのは、なってみると大変やな。出来の悪い子には、それなりに合わせた試験問題作らんならんし。それでのうても野球部の監督になって時間が足らんちゅうのに」

 

あき「よう寝てるな」

雄太「16や言うてたけど、ものおじせん子やわ。布団に入ったらバタンキューや」

あき「かわいそうにな。今津いうとこで拾われたさかい名字は今津です。3月に施設に預けられたさかい名前は春男ですて自己紹介した時は、お母ちゃん、涙出そうになったわ」

雄太「…」

 

あき「でも、明るい声出してたから」

雄太「明るい声でも出さんことには、やりきれんのと違うやろかな。わざとおどけてるのかもしれんで」

あき「そやろか」

雄太「分からんけど」伸びをして隣の部屋で寝ている春男の顔を見に行く「フフ、生意気な顔してるわ」

 

翌朝、浜風荘玄関で清原先生指導の下、春男が水まきしている。宿泊客の川井が帰ってきた。

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川井「ただいま」

清原「お帰りなさいませ」

川井「暑うおまんな」

清原「いや、全く」

 

純子「お帰りなさい」

川井「ただいま。あ、すんまへん。よいしょ」

純子「川井さん、氷枕用意さしてもろてますさかいな」

川井「うわ~、助かるわ。あれがなかったら、とてもやないけど昼間寝てられへん」

清原「ご苦労様です」

春男もペコっと頭下げてる。

 

純子「川井さん、ちょっと」

川井「何?」

純子「あの、もし11の部屋全部クーラー取り付けると、どのくらいかかりますやろな?」

川井「クーラー入れはりまんの? そやったら、うっとこの製品、安うしときますわ」

純子「そやからなんぼくらい…」

川井「そろばんおます? そろばん」

純子「はい」

 

純子は帳場からそろばんを持って、川井に渡す。

川井「あのね、大体ね、3割引きます。11でっしゃろ。え~」パチパチそろばんをはじいて「こんなもんでんな」

純子「あ…やっぱりな」

川井「あきまへん?」

 

純子「ちょっとなあ。来年まで待ちます」

川井「そんなこと言わんと入れてえな」

純子「すんません」

川井「さようか。ほな、お風呂入ってビール、ガ~ッと飲んで寝るべ」

純子「すんません」

 

玄関

清原「慣れたもんだねえ」

春男「希望の家じゃ、わしは小学校の時から玄関掃除が当番じゃったけえ」

清原「ほう」

春男「おかあさん先生がうるそうてのう。クソババアのおかげでよう鍛えられてとるけえ」

 

清原「クソババア?」

春男「園長先生の奥さんで」

清原「ああ」

春男が誰かに似てるんだよな…と思っていて、浅利陽介さんもまあ分かる。でも一番しっくり来たのは吉田輝星選手だなー! 日本人に見えなくないくらいのハーフ顔というか。どっちもハーフじゃないけど。

 

秀平「おはよう。よく眠れたか?」

春男「はい」秀平のもとに走ってくる。

秀平「まあ、2~3日のんびりしてろよ」

春男「秀平さん、いつから助手にしてくれるんかいな」

 

秀平「待てよ。まず希望の家の園長さんときちんと話し合いしてからじゃないと駄目だ。それに俺の助手になったとしても、ねぐら提供することと飯食うことぐらいしか保証できないぞ」

春男「ええで。秀平さんが金もうけ下手なんは、よう分かっとるけえの」

秀平「バカ野郎、お前」

春男は玄関の外へ走り出す。

 

純子「なあ、ほんまにあの子を助手にするつもり?」

秀平「ん?」

純子「なりは大きいけど、まだ子供やんか」

秀平「まだ決めたわけじゃないけど、できればそうしてやりたいんだ。あれでなかなか優しい子でね。希望の家にいた頃は小さい子供たちの面倒を随分見てたんだよ」

 

板場

陽子「なあ、おばあちゃん、海に行きたい」

あき「はいはい」と抱き上げる。

純子「今度はちゃんと連れていってもらえるように、お父ちゃんによう言うといてあげるさかいな、辛抱しい」

あき「なっ? オンモ行こか」

陽子「は~い」

 

もも「アハハハ、子供はかなわんな。うちの金太郎のとこの桃太郎もどこか連れてってくれって、だだこねやんのかな」

純子「桃太郎君、まだ2つやろ」

もも「2つやねんけどな、3つ半ぐらいの子と同じやて健康診断の時に先生が言いやったらしい」

 

石田「ほ~ら、また、ももさんの孫自慢が始まったで」

ヨシ子「もうじき美山村へ帰りたいって言うで」

仲よさそう。

 

もも「何や知らんけど美山村に帰りとうなってきたなあ」

 

ももの発言に石田とヨシ子は吹き出す。

 

純子「高校野球が終わるまでは堪忍してな。それ終わったら、お休み取ってもらうさかいな」

もも「分かったあるて」

純子「それにしても秀平さん、何考えてるのやろな。私にひと言の相談もなしに知らん子、連れてきて」

もも「そやな」

 

春男「おはようございます」

一同「おはようございます」

 

純子「今日は?」

秀平「一日、暗室で仕事だ」

秀平と春男は板場で朝食中。

春男「わし、行ってもええかの?」

秀平「お前、今日一日ここにいて女将さん手伝ってろ」

 

春男「助手にしてくれるんじゃなかったのか?」

秀平「まだ決めてないって言ったろ」

純子の視線に気づく春男。

純子「干物、食べるやろ?」

春男「はい」

 

もも「いくらでも食べよしな」

春男「はい」

 

ビニールプールで遊ぶ陽子。ホースで水をかける春男。笑顔。陽子も喜んでいる。

 

廊下

お膳を運ぶ春男。

もも「まっすぐ行って左曲がって右。そうそう、そうそうそう」

通りかかった純子も春男の働きぶりに笑顔。

 

板場

純子「松の間のお客さんな、電話があって、お夕飯はいらんて言うてはったで」

石田「ほんまに?」

純子「外で食事に誘われた言うてはった」

石田「ほな、鯛の刺身はどないします?」

純子「そやなあ、夜勤の川井さんにサービスしよか。なっ?」

石田「はあ」

 

あき「春男君、よう働くな」

純子「ほんまやな。おそば屋さん飛び出してきた子やいうからグレてる子かと思てたけど、ほんまに真面目な子やな。意外やったわ」

あき「ほんまやな」

純子「施設で育って苦労してるさかい、一生懸命働いて自分の気持ちを見せようとしてるのかもしれんな」

あき、うなずく。

 

雄太、純子たちの会話を耳にする。

 

板場に入ってきた春男。

純子「どないしたんや?」

いきなりテーブルの上のすり鉢を床に叩きつける。

石田「何するのや!」

雄太「君!」

春男「うるさいのう!」と、飛び出していった。

 

純子「何やの、あの子…」

純子が追いかけ、雄太も追いかける。

 

もも「ああ、びっくりした~」

あき「どないしたんやろ」

 

帳場

秀平が電話している。「広島へ帰ったのかもしれないと思いまして。はい、どうも失礼しました」電話を切り、純子たちへ「広島の希望の家には何の連絡もないって」

純子「ほんまに何が気に入らんかったんやろ」

 

雄太「いや、おらんな。駅の方も行って外人みたいな子が電車に乗ったかどうか聞いたんやけど、知らんて言われた」

秀平「しかし、訳がなきゃ出ていくわけないんだよ」

純子「そやけど、ほんまに何もないねん。訳が分からんわ。私がお母ちゃんと話、してたらいきなり…」

 

雄太「ひょっとしたら、お姉ちゃんが言うてたのを聞いたんやないやろか」

純子「私が? 私、何も言うてないで」

雄太「いや、思てたより真面目な子やとか施設で苦労してるから働いて自分の気持ちを見せようとしてるんやないかて」

純子「それは…確かに言うたけど」

 

雄太「僕はそれが原因やと思うな。お姉ちゃんのそのひと言や。ま、違うかもしれんけど」

純子「何でやの。私が何言うた? 私は褒めてたんやで」

雄太「違うのや。僕には何とのう分かるんや。ええ子になったなとか意外にええ子やとか高いとこから物を言われてカッとしたんや。見下されたような気がしたんやな」

純子「何でやの。私には分からんわ」

 

雄太「ああ、俺のこと、そういう目で見てたんやなて、そう思たんや」

あき「雄太、あんた何でそんなことが言えるの」

雄太「僕が美山村でお母ちゃんとこに世話になるようになった頃、そういう思いをしたこともあるさかい」

純子「雄太…」

雄太「堪忍。そやけど、ほんまのことや。独りぼっちでいるとな、そんな何気ない言葉がグサッと胸に刺さるんや」

 

秀平「とにかくもう一度捜そう」

雄太「うん」

純子「私も行く」

 

あき「胸に刺さる…」

 

浜風荘の玄関前にいる秀平。

 

純子、亜紀、雄太は玄関ロビーのソファセット。

純子「雄太、あんたもう寝たら? 明日2回戦があるのやろ」

雄太「今、何時や」

あき「12時や」

雄太「どこ行ったんやろな、あいつは」

 

秀平が入ってきた。「待ってたって今夜は帰ってこないよ」

あき「そやろか」

純子「やっぱり私の言うたことが気に障ったんやろな」

秀平「そんなこと本人に聞いてみないと分かるもんか」

 

落ち込んでいる純子を見ている雄太。「いや、僕かて確信があって言うてるわけやないねん。あんまり気にせんといて」

純子、うなずく。

秀平「よし、みんな、もう寝ましょう。捜すだけは捜したんだし、なにもこれ以上、春男を待つことないですよ」

あき「そやろか」

 

秀平「おかあさんもお休みください。僕も寝ます」

あき「そやな…」

秀平「雄太君も試合の方が大事だよ」

雄太「おやすみ」

秀平「おやすみ」

あき「ほな、おやすみ」

秀平「おやすみ」

 

まだソファに座っている秀平と純子。

秀平「そんなに落ち込むなよ。僕のとこ本当に来る気があるなら自分で戻ってくるよ」

純子「春男君のことだけやないねん。雄太がな、うちに来た頃、私らが無意識に言うてた言葉で、ものすごう傷ついたて言うてたやろ。私もお母ちゃんも雄太がちっちゃい頃、そんなふうに考えてたやなんて夢にも思てへんかったさかい、そのことでショック受けてるねん」

 

秀平「いいじゃないか。そういうことは事実、あったんじゃないの? 『そうやったの』って笑い話にしちゃえばいいんだよ。雄太君だって何のこだわりもないから正直に言ってんじゃないか」

純子「それはそうかもしれんけど。さ、私、今夜はお帳場で寝るさかい」

秀平「宿直だったら、僕、代わろうか?」

純子「ううん、かまへん。今夜、私が当番やから」

秀平「そう。じゃ、おやすみ」

純子「おやすみ」

 

秀平「春男のことだったら心配してもしかたないよ」

純子、うなずく。もう一度お休みを言い合う。

 

春男が寝てるところで、あきが春男のことを「かわいそうに」と言ってたことも雄太は気になってたのかもな~。

 

こういうずしんとくる感じが「純ちゃんの応援歌」だなと思う。日系アメリカ人として早くに両親を亡くし、単身来日。それなりに苦労してるはずの秀平が、サバサバし過ぎなのもいっそ面白くなってきた。

 

春男は秀平になついているんだから、知らない人だらけの旅館でいきなり働けってのもむちゃな話。すぐ怒る春男も駄目だけど、秀平も秀平だよな~。