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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (134)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

6歳になった陽子(尾後あすか)が夏休みなので海に行きたい、と騒ぐ。純子(山口智子)は、雄太(唐沢寿明)に連れて行ってもらえ、と言うが、雄太は高校の野球部が予選を勝ち進んでいるため休めない。秀平(髙嶋政宏)に電話して頼み、約束するが、出かける寸前に正太夫笑福亭鶴瓶)から電話が入る。秀平が以前からつきあいのある、広島の施設の混血児、今津春男(長谷川アンドリュー)という少年が秀平を訪ねて来ていると…。

月曜日回。

 

昭和37年7月。純子と秀平の一粒種、陽子は6歳。幼稚園は夏休みであります。

 

前回から4年飛んだのか~。陽子は昭和31年3月生まれなら、本来は小学1年生。今、幼稚園なら半年遅い正太夫の娘と同級生ってことになる。ま、予定は3月だけど、実際生まれたのは4月でした~でどうにでもなる話。生まれるところは、やってないし。

 

いっぱいスタッフもいるのに、朝ドラって度々、こういうことが起こる気がする。早生まれ設定なのに、生まれ年だけで見るからこういうことが起こるのかな。

 

川井「女将さん、女将さん」

純子「はい」

川井「なんとかなれへんの。暑うて暑うて寝てられへんがな」

純子「あ、すんません。扇風機いってません?」

川井「扇風機あるよ。あるけど、熱風かき回してるだけ。我々ね、機械の修理ちゅうのはね、工場が引けてから夜なべの仕事やろ。昼間寝られへんかったらどうしようもないわ。助けてえな」

 

純子「ほんますんません。また今日は特に暑うて」

川井「まだ7月でっせ。これからますます暑なるちゅうのに。あのね、冷房の機械入れなはれ、冷房の機械。駅前の甲風園なんかね、全室冷房ちゅうてガ~ッ大きく書いてまっせ」

純子「ほんますんません。なかなかそこまで手ぇ回りませんねん。ほな、氷枕用意しますわ」

 

川井「あのね、クーラーやったらね、うっとこの会社で安うつけさしてもらうさかいね、考えた方がよろしいで」

純子「ええ、考えときますわ」

川井「暑いなあ、ほんま」

 

玄関では椅子に座った清原先生がうたた寝

川井「よう寝れるわね。暑い、もう…」

純子「ヨシ子ちゃん、菊の間へ氷枕差し上げて!」

ヨシ子「は~い!」

 

帳場

純子が入ると、陽子もついてきた。

陽子「なあ、海」

純子「ん? 何言うてんのや。外にビニールのプール出してあげるさかい水遊びしておいで」

陽子「嫌や、海」

純子「分からんこと言うたらあかん」

陽子「連れていってほしい」

 

純子「それやったら雄太おっちゃんに連れていってもらい」

陽子「雄太おっちゃん、連れていってくれるか?」

純子「う~ん、分からんけどな。甲子園の予選が始まってるさかい、勝ったらあかんけど、もし負けたらお休みが取れるさかい。な? 去年も雄太おっちゃんに連れていってもろたやろ」

陽子「おっちゃん、負ける?」

純子「さあ…」

 

さよう。折しも甲子園夏の大会の予選が始まっているのであります。そして、雄太は念願かなって、この4月から神東(じんとう)工業高校野球部の監督になって…。

 

雄太「お姉ちゃん」

純子「お帰り」

陽子「おっちゃん、負けた?」

雄太「あん? 何言うてんのや。勝った勝った。8対2で1回戦突破や」

純子「ほんま? おめでとう」

 

雄太「陽子、どないしたんや?」

陽子「おっちゃん嫌いや」

純子「フフフ。もし負けたらな、海に連れていってもらおう思てたんや」

雄太「陽子、あかんで。な? これから2回戦や。海どころやないねん。お父ちゃんに連れていってもらい。なっ?」

陽子「お父ちゃんなんて帰ってきいひんやんか」

純子「ほら、なっ? ふくれとらんと、お父ちゃんに電話してお願いしてみ」

陽子「あかんに決まってる」

陽子、成長しておしゃべりになったな。しかし、休みの間、家にいて邪険にするなら、夏休みの間だけでも子守の人を雇えばいいのにね。

 

ティーブ・西川

パントマイムの夕べ

と壁に貼られたポスターを見ている恭子。カウンターへ行く。

 

太夫倶楽部

太夫「恭子ちゃん、よかったな。西やんが芽ぇ出てきて」

恭子「そのかわり、私のジャズは落ち目やわ。世の中ようしたもんやな」

太夫「ハハッ」

 

ティーブ西川と恭子は去年の秋から活動の本拠を大阪に移しました。西川はパントマイムの教室を開いて、今や先生と言われる身分。そして恭子は細々とではありますが、ジャズを歌い続けているのであります。

 

恭子は正太夫倶楽部の手伝いより浜風荘の手伝いをした方がいいんじゃないの!?

 

恭子が客になれなれしく肩に手を置くなと思ったら、西川さんだった。店のテーブルで久助と打ち合わせをしていた。

久助「で、ここへね、あの北風と太陽の話あるね。あれをこうパントマイムで入れようとこう思うのやけどな。できるかいな、西川君」

西川「できます」

久助「そうか。テレビ見てる子は小学生やから、できるだけ分かりやすうやってもらわんとな」

西川「はい。ちょっと…」立ち上がる。

久助「そうか、見してもらえるかい」

久しぶりのパントマイムタイム。恭子は本当に西川さんのパントマイムが好きなんだね~。

 

西川「こんなもんでどうでっしゃろ」

久助「いや、結構結構、さすがさすが。うんうん。正太夫、こんなん、お前、できへんやろ」

太夫「それぐらいのことできるで」

 

久助「テレビ局の人にもな、喜んでもろてるのや」

ふっておいて、正太夫のパントマイムを見ない久助(笑)。

 

電話が鳴り、正太夫が出る。「もしもし正太夫倶楽部…。あ~、陽子ちゃん、陽子ちゃんでちゅか? あの、秀平君呼んできて」

恭子「はい」

 

太夫「陽子ちゃん、何してまちゅか? 何してまちゅか?」

 

恭子は正太夫倶楽部を出て、廊下を挟んだ向かいのドアを開ける。ドアには「HAYAMI OFFICE」。

恭子「秀平さん、陽子ちゃんから電話です」

秀平「陽子から? はいはい」

足をタオルで拭く秀平。小さなたらいに水をはっていて、そこに足を入れていた。

 

秀平「もしもし、お父ちゃんだよ。どうしたの? えっ、海に連れてって? あ~、いや、お父ちゃんね、忙しいんだよ。雄太おっちゃんは?」

 

太夫「海ぐらい連れていってやりいな」

 

秀平「駄目なのか…」

 

久助「そうやで。まあまあ、一日ぐらいのこっちゃからな」

恭子「わざわざ電話かけてきてるのに」

久助「そうそう」

 

秀平「分かった。それじゃあね、じゃあね、どうしようかな、じゃあ、明日行こう、明日。指切りげんまん、うそついたら針千本飲ます」

 

久助「アハハハハ。行くのか、秀平君」

 

秀平「はい…約束させられてしまいました」

太夫たちに囲まれ和やかな雰囲気。

 

夜、窓には、てるてる坊主がつるされ、陽子は寝ていた。枕元には浮き輪、麦わら帽子、海の絵。

 

翌朝

陽子「お父ちゃん、早う」

清原「はい、どうぞ」陽子の靴を出してくれた。

 

電話が鳴り、純子はそちらへ。

靴を履く秀平、陽子。

もも「ええなあ。うちもな、金太郎がこれぐらいの時な、白浜の海、連れてったことあった」

秀平「あ、すみません。じゃあ、おじいちゃん行ってきます。はい、行こう」

陽子「行ってきます」

もも「行ってらっしゃい」

 

純子「秀平さん、電話やで。正太夫さんから」

秀平「正太夫さん? 何だろう。陽子、ちょっと待っててね。ねっ」

陽子「はよ行こ~」

 

帳場

秀平「もしもし、秀平です。えっ、今津春男? 知ってるよ。どうしたの? えっ? そこに来てるの?」

 

太夫倶楽部

太夫「今朝、来たらな君の部屋の前で立ってるのや。うんうん。初め、外人さんかな思たら日本人や言うて。分かった。いや、広島から来た言うてはる。ほな、僕とこで預かっとくさかい。うん、頼みます」

あらすじ読んだときはなぜか勝手に黒人ハーフの人かなと思ったら、白人ハーフの人だった。

 

電話を切った正太夫。「秀平君、今から来る言うてはるさかい」

春男「すまんですの」

太夫「コーヒーでもいれよか。何か食べるか? パンまだ来てないねんけど、ホットケーキぐらいやったら焼けるさかい」

春男「ええです」

太夫「あ、そうか」

 

陽子、泣く。

純子「しかたがないやろ。お父ちゃん、急に大事なお仕事が出来たんやから。なっ? ほら。(陽子を抱き上げ)よしよし、なっ?」

秀平「陽子、ごめんね。この次、きっと連れていくから。ねっ?」

陽子はさらに泣き、秀平オロオロ。清原先生も切なそうな表情。

 

純子「どうしてもその人に会わなあかんの?」

秀平「実は広島の養護施設の子でね。希望の家っていうんだけど。アメリカ人との混血児なんだ。16歳でね。もう何年も前から写真撮りに行って、よく知ってる子なんだよ。今はもう施設を出て広島市内のそば屋で働いてるはずなんだけどなあ。3か月前、会った時はね『元気にやってる』って言ってたんだよ」

純子「ほんま」

 

陽子「海に行きたい」

純子「分からんこと言わんの」

秀平「とにかく事情があるらしいって言ってるから、ひょっとするとそば屋さんから逃げてきたのかもしれないな。陽子、ごめんね。ごめん」

秀平がだっこすると泣きながらたたく陽子。

秀平「あ、陽子…ちょっと頼む」

純子「ほらほら、陽子おいで。よしよし」

 

太夫倶楽部

秀平「辛抱できないか。仕事も少しは慣れてきた頃じゃないのか?」

春男「慣れはしたんじゃがのう、出前行くたんびにお客さんにわれは混血かアメリカ人か、お母さんどこにおるんならいうて聞かれるんよ」

秀平「そんなの慣れれば何ともないだろう」

春男「お店のおっさんもお情けで使うたっとるんでいうんがよく分かるんよ」

 

太夫はサンドイッチ作り。

秀平「大阪来てどうするんだよ」

春男「速水さんの助手にしてくれんかのう」

秀平「助手?」

春男「わし、カメラマンになりたいんよ」

 

太夫「はい、サンドイッチ。うまいで」

春男「いただきます」

太夫「カメラマンなんてな、誰にでもなられへんで」

春男「分かってますよ」

と、写真館店主が言っております。

 

秀平「とにかく希望の家へ連絡しよう。なっ? 話はそれからだ」

春男「わしを連れ戻すんな?」

秀平「さあ…。まあ、連絡取ってみた上でのことだな」

逃げ出そうとする春男。

 

秀平「おい、待て! 春男、待て!」

春男「離せよ!」

がっつり捕まえる秀平。「連れ戻すとも何とも言ってないだろ。とにかく座ってろ」

太夫「君は短気やな」

秀平「正太夫さん、電話借りるよ」

太夫「ええよ。そば屋さんだって心配してるに決まってるだろ」

 

純子「陽子、あかんて…」

陽子「嫌や!」

純子の手を振りほどいた陽子は玄関ロビーのソファセットに座る春男の前に立つ。腕組みをしてじっと見つめる陽子をチラ見していた春男は陽子に笑顔を見せる。

 

帳場

秀平「このまま帰すのも不安だし。希望の家へ電話したら僕が預かるなら任せてもいいって言ってるんだ」

純子「そやけど、泊まるとこが…」

秀平「いや、2~3日ここ泊めたら仕事場にベッド入れて泊めてもいいし」

 

純子「それはええのやけど…。預かる以上は責任持たなあかんし」

秀平「それは分かってるよ」

あき「どんな子?」

秀平「希望の家では一番の暴れん坊でしてね。とにかくちゃんと紹介するから」

 

板場

もも「よいしょ。ちょっと後ろごめんね」

雄太「ももさん、お客さん?」

もも「秀平さんがな、連れてこられてんらよ」

 

秀平「ちょっと聞いてください。今津春男君です。広島から来て2~3日、家泊まりますからよろしくお願いします」

春男「今津春男です。広島の希望の家いう施設で育ちました。わしの名前は施設の園長さんが付けてくれちゃったんです。生まれてすぐに岩国の今津ちゅう所に捨てられとったけえ、名字は今津です。施設に入れられたんが、3月じゃったけえ、春男と付けられました。よろしゅうお願いします」

雄太はびっくりしたような顔で春男を見ていた。

 

しかし、休止もなく1日2話だとほんとすごいスピードで進むね。先週10話、今週もこのまま行けば10話やるんだもんね。最終回まで休止がなければ、26日が最終回かな。

 

幼稚園が夏休み。純子も仕事が忙しいからって、雄太が負けたらとか秀平に電話しろとか割とめんどくさがってない? 陽子ちゃんがかわいそうだったな。休みの間だけでも恭子に相手させるのは駄目なのか?