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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (78)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

二次災害のおそれのため清原(浜村純)の所へ救助に向かえず、秀平(髙嶋政宏)はいらだち、1人で向かおうとするところを止める純子(山口智子)。2人で土砂崩れしそうな崖をよじ登りながら、死ぬ前に言っておく、と秀平は純子にプロポーズする。なんとか清原夫妻を助け出し、興園寺家へ運び込むと、清彦(生瀬勝久)が、清原先生の家が流された、と駆け込んでくる。九死に一生を得た純子だが、秀平のことばが信じられず…。

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消防団長が地図に大きくバツ印をつけた。「ここはもうあかん」。戻りたいという村人にもあかんと止めた。

 

秀平が団長に「清原先生の所へ救援隊は行けないんですか?」と直談判。団長は山全体が滑り始めている、いつ一気に崩れるやら分からん、近付くことができんと言い、団員もあそこが崩れるとは思っても見なかったと言った。

秀平「絶対に駄目ですか?」

団長「あかん。救援隊がやられてしまう。分かってくれ」

 

秀平は自ら助けに行こうとした。純子は必死に止めるが、秀平は清原先生と遠縁になる男だから、危険だとこのまま見過ごすわけにはいかないと行こうとする。

純子「それやったら私も行きます」

秀平は「駄目だ」とだけ言うと、外に飛び出していったが、純子もカッパを着て追いかけた。

 

土砂降りの雨の中を走っていく秀平を転びながらも追いかける純子。土砂崩れになりそうな山を登っていく秀平と追いかける純子。こんな大掛かりな感じこそバブリーだよ。「あぐり」の軽さをバブリーなドラマみたいだとバカにした風な感想を見てたけど、リアルバブルな時代はこっちだから。

 

秀平「危ない! 来るな!」

純子「嫌や!」

秀平「無理だ、帰れ!」

純子「嫌です!」

秀平「ばか!」

秀平は戻って純子に手を差し出した。「ファイト―! いっぱーつ!」の世界だ。

 

秀平「死ぬぞ!」

純子「秀平さんこそ!」

一度がっちり握った手を「よし」と言って離して再び登っていく秀平。

純子「危ない!」

それにしてもすごい水の量。朝ドラとは思えない。

秀平「純子ちゃん!」

純子「はい!」

 

秀平「死んだら言えないからな。今のうちに言っておく!」

純子「何?」

秀平「ウィル ユー マリー ミー?」

純子「何? 聞こえへん!」

秀平「ウィル ユー マリー ミー?」

純子「分からへん!」

秀平「僕と結婚するかと言ったんだ!」

純子「!」

キャー、ドラマチック。やっぱりバブリー。

 

清原家。地鳴りで家が揺れる。

澄「あなた。長い間、ありがとうございました」

清原「僕の方こそありがとう」

手を握り合う二人。家が揺れる。

清原「大丈夫だ」

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以前見た1986年のドキュメンタリー。他の老優たちが20歳も下の若い奥さんを持っている中、浜村純さんだけは終戦の頃から一緒にいた奥さんと子供はおらず、二人で暮らしていた。この姿と清原先生の感じがダブる。あてがきなんだろうか?

 

秀平が縁側から乗り込んで助けに来た。家内は動けないという清原の言葉に僕が背負っていきますと言い、純子に清原と逃げるように言う。

秀平「先生が逃げてくれないと僕たちも死んでしまいます」

ついに土砂が家の中まで流れ込んできた。

秀平「早く行け。左手の崖がまだ大丈夫だ」

純子「はい!」

秀平は澄をカッパを着せ、背負って走り出した。

 

夜の興園寺家。澄は寝かされ、清原はそばに寄り添っていた。純子が看病し、秀平は縁側に立って外を見ていた。つやが「温かいものいかがですか?」とおかゆを持ってきた。ほんとに働く人だよね。

清原「もう僕も家内も覚悟は決めてたんですが、こうして秀平君と純子さんのおかげで助かってみると生きているのはいいものだとつくづく思います」

澄「何とお礼を申し上げていいのか…」

 

つやが秀平に頭を下げる。運がよかったという秀平。清原の家が流されたと清彦が駆け込んできた。清原の家が今、山崩れと一緒に泥にのまれて下の家と一緒に流された。

つや「間に合ってよかった」

清原「九死に一生か…」

 

秀平を見つめる純子。つやに横になった方がいいと言われ席を立つ。

 

純子の心に深く引っ掛かっていることがありました。流れ落ちる土砂に押し流されそうになりながら秀平が呼んだあの言葉です。

 

秀平「ウィル ユー マリー ミー?」

 

回想

秀平「ウィル ユー マリー ミー?」

純子「何? 聞こえへん!」

秀平「ウィル ユー マリー ミー?」

純子「分からへん!」

秀平「僕と結婚するかと言ったんだ!」

純子「!」

 

あの時、なぜ秀平があんなことを言ったのか。あれはひょっとしたら夢か幻ではなかったのか。もう一度、秀平の口から同じ言葉を聞くまでは信じられない。純子は信じられないのであります。

 

大阪。すっかり晴れている。久代が純ちゃん食堂に駆け込んできて、あきを呼んだ。村山が受話器を持ち、今、あきを呼びに行っているから電話を切らないように言う。

 

不通になっていた美山村への電話がやっと通じたのは2日後のことでした。

 

それにしても2日やそこらで復旧するのがすごい。

 

純子とあきが電話で話し、無事だと伝えた。

純子「途中、いろんなことがあったらしいんやけど、とにかく無事やったんや」

純子ちゃんはしょり上手。前の「一口では言われへん」も好きだった。

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純子「村はな、家が流されたり、亡くなった人、行方不明の人も出てんねん。牛山さんとこはな、水につかったけど流されてはないさかい。うん、金太郎君もおばあちゃんたちも小学校に避難してはる。うん、みんな元気やから。えっ、ももさん? ううん、こっちには来てはらへんけど。道路が壊れて普通の人はとても通られへんさかい。いや~大丈夫やろか。そっちはどうやったの?」

あき「こっちはな大雨やったけど大丈夫や。低いとこは水が出たとこもあったそうやけどな」

 

帰ってきた昭と雄太に村山が声をかけた。昭と雄太に代わる。昭は試合に出られなかったが、雄太が投げて4対2で勝った。雄太は電話を替わり、6安打に抑えたという。

雄太「何で見に来てくれへんのや。張り合いないやないか。元気なんやろ? うん。いや、僕は全然心配してへんかった。ほんまに」こら!

最後にあきに替わって2~3日そっちにいてもいいよと電話を切った。

 

昭と雄太の次の対戦相手は潮見高校。雄太なら0点に抑えられると村山が言う。

昭「くっそ~、市原がけがでもせえへんかな」

あき「市原って誰や?」

昭「レギュラーのキャッチャーや」

あき「昭、またそんなこと言うたらあかん」

昭「冗談やて冗談」

 

興園寺家。澄は寝込んでいて清原はそばで正座している。つや、久助も見守り、純子が水を運んでくると「ありがとう」と清原はいった。秀平は道路の復旧工事の手伝いに行っている。

久助「若いということはええこっちゃな。私はもうあかん。へとへとや。疲れ果てた」

つや「正太夫も清彦もな、よう働きやったわ」

久助「この村、8割の家が何らかの形でやられたんやからな」

つや「村始まって以来の大災害やったな」

嵐が去り、静かになった村。

 

ひとり部屋を出た純子はまたあの言葉を思い出す。

秀平「ウィル ユー マリー ミー?」

 

秀平「僕と結婚するか?」

 

確かに純子は聞いたのであります。夢でも幻でもなく純子は聞いたのであります。

 

ドラマティックな展開がバブリーでトレンディな感じがするな。今だと災害の時に不謹慎みたいに言う人がいそうだ(^-^; そういえば、「はね駒」もりんと源造が一緒に救護活動をして距離が縮まったんだよ。

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戦争が描かれない朝ドラだと災害が描かれるという法則が見えた! というか、それほど災害がいつの時代も起こっているということだけど。 

 

77回が1989年1月5日(木)、78回が1989年1月6日(金)でこれで昭和64年は終わり。79回は本来、1989年1月7日(土)に放送されるはずが、昭和天皇崩御により休止。翌週月曜日に1話ずつずれて放送され、土曜日に本来の金・土回の2話分放送して帳尻を合わせた。

 

崩御されたのが朝早い時間だったんだね。冬休み中で、翌日は地区の行事があって、純ちゃんのお芝居と同じように中止を願ったけど、そのまま決行されたというどうでもいい思い出がよみがえってきた。

 

年末が水曜日まで、年明けが水曜日から始まってるから、ずれちゃった。今までの朝ドラ再放送は結構序盤で1話しか放送されない日があって、そこからずーっとずれっぱなしになってしまうこともあったけど、純ちゃんの場合、1話しか放送した回って今のところなかったもんね。

 

年明けの79回は本来は土曜日回で80回は月曜日回になります。来年は4日からで、その次の週から相撲? あーあ。