公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
恭子(松本友里)が東京へ行くと言いだし、あき(伊藤榮子)が純子(山口智子)を呼びに来る。あきは恭子に、東京へ行くのは3か月後と約束させるが、昭(西川弘志)は行きたいと言ってるんだから、行かせてやればいい、結果不幸になっても、本人たちにはそれが幸せなのかもしれないんだから、と説得しようとする。真夜中に昭は雄太(唐沢寿明)から月給を借りて家を飛び出し、早朝黙って家を出て東京へ向かう恭子を待ち構えて…。
先週は23日の祝日だけ休止で木、金曜日は放送するはずだったのに国会中継で休止。今週は多分順調にやってくれるだろうけど、来週からパラリンピックで休止。あと、相撲もあるんだっけ?
純ちゃん食堂
キャストにぬひさんの名前もあったけど、ここでちらっと映るだけか。純子はあからさまに元気がなくため息をついているので、心配してももが声をかけるが「別に何でもない」と事情を話さない。事情を話せないのならあまりあからさまな態度に出さない方がいいんだけどね。
パントマイムのスティーブ西川は東京へ去りました。そして、西川が好きだと告白した恭子は大阪に残りました。西川を追いかけて東京に行くという恭子を無理やり止めた純子の心の中には何やら後味の悪い思いが残るのであります。
ナレーションの杉浦さん、久々!
速水家の夕食時
清原「純子さん。このごろどうも元気がないようで気にしてるんだが何かあるんなら言ってくれないかな」
純子「いえ、ちょっと」
清原「まあ、深くは聞かないが純子さんらしくないよ」
そこへあきが来た。
あき「ご膳やった?」
恭子が東京にちょっと遊びに行くと言っているが、本当は西川さんに会いに行くつもりだとあきに聞かされた純子はお膳を片づけたらすぐ行くと言った。
小野家
恭子「何でそんなふうに邪推すんの?」
純子「邪推やない。この時期にあんたがそんなこと言いだしたんは西川さんとこへ行こう思てんのに決まってる」
恭子「何で信じてもらわれへんの」
あき「お母ちゃんかてそない思うがな。何で今、急に東京に遊びに行かんならんの」
恭子「そやから東京のジャズ喫茶やら見てきたいだけやんか」
純子「…」
恭子「西川さんとこに行くつもりやったら黙って行くわ。何でもないからちゃんと話してんのやないの」
あき「分かった」
恭子「ほんま?」
あき「そんなんやったら、お母ちゃんも一緒に東京へ行く」
恭子「何でやの」
雄太帰宅。「やあ、お姉ちゃん来てたんか」
純子「早かったんやな」
雄太「休講になってしもた。高い授業料払てんのにかなわんわ」
明るく話すが、ただならぬ雰囲気も感じる雄太。
自室の昭に声をかける。
雄太「下、何もめてんねん」
昭「恭子姉ちゃんが東京へ行くって言いだしたんや」
雄太「西川さんやな」
昭「行きたい言うてるんやから行かしたってえやないか。恭子姉ちゃんは西川さんのことが好きなんや」
雄太「そやけど、親としては行けとは言えんやろ。お母ちゃんかてお姉ちゃんかてそら言えんわ。恭子姉ちゃんが苦労すんのは目に見えてるやんか」
昭「そやけど、いつも言うてることと矛盾してると思うわ。恭子姉ちゃんが自分で選んだ道やで。それなりの覚悟があってのことやろ」
雄太「お前かて矛盾しとるわ。この間は恭子姉ちゃんに歌やめえ言うたやんか」
昭「それはああいう所で歌うのはやめ言うただけや。別に歌そのものをやめろとは言うてないんや」
雄太も昭もいつの間にか坊主頭が伸びたんだなー。
1階から恭子の声が聞こえてきた。「何でうちを信じてくれへんの?」階段を上って昭たちの部屋に入ってきた恭子。
雄太「どないしたんや」
恭子「すまんけど、下へ行って」
昭「勉強するんやけどな」
恭子「なあ」と昭の手を取ったところで純子も2階へ。
純子「ちょっと落ち着いて考えたらどないやねん」
恭子「考えたわ、一晩も。もう頭がおかしなるほど考えたわ」
昭「お姉ちゃん、僕も言わしてもらうけどな何でいかんねや。えやないか。そら、結果は恭子姉ちゃんが不幸になるかもしれん。それは周りから見て不幸に見えるだけかもしれんやん。貧乏したかて苦労したかて恭子姉ちゃんにそれが幸せなんかもしれん。自分の物差しだけで人をはからんといてほしいわ」
あきまで2階へ
雄太「何や、みんな上がってきてしもたんか」
あき「恭子」
純子「せめて3か月待って、それでも気持ちが変わらんようやったら、そん時は恭子の思うとおりにしたらえやないの」
あき「なあ、ほんまに頼むさかい」泣き出す
恭子「分かった。ほな3か月考えてみる。私の考えは変わらんやろと思うけど、そないに言うなら待ってみる」
純子「ほんまに?」
黙ってうなずく恭子。
あき「ほんならお母ちゃんの前できちんと約束してほしい」
恭子「約束て何やの?」
あき「3か月待つて言うたやないか。そのことや」
恭子「もう待つて言うたんやからそれでえやないの」
あき「恭子…」
恭子「ええよ。約束する」
ま、正直、あきも純子もちょっとしつこいと思った。
速水家
秀平は写真のフィルム?を見ている。ご飯は食べて、自分で茶わんも洗った。純子は恭子が東京に行くと言いだしたことを秀平に話した。
秀平「好きになるっていうのはそういうことなんじゃないの?」
純子はかつて清原先生が雄太に言った言葉を思い出した。
純子「そや。いつか清原先生が雄太にアフリカの話をしてくれはったの思い出したわ。『山は大きくて偉大だ。しかし動くことはできない。キリマンジャロはヒマラヤと会うことはできない。人間は小さくて弱い。しかし、歩いて会いたい人に会うことができる』て。誰にも恭子を止めることはできひんのかもしれんね」
清原先生が言ったことと微妙に違うのも面白い。
清原「山は大きい。しかし、キリマンジャロはヒマラヤと会うことはできない。人間は小さくて弱い。しかし、時間さえかければ会いたい人に会うことができる。分かるかな? アフリカに伝わる言葉だ。人はね、人と出会うからすばらしい。覚えておいてくれ」
雄太は布団にうつ伏せになって本を読み、昭は机に向かって勉強。時計は3時過ぎ。いつもこんな時間まで起きているのか恭子のことがあって眠れないのか。昭は雄太に5月の給料もらったばかりだろうと話しかけ、僕に貸さへんか?と聞いた。
雄太に何すんのやと聞かれても、きっと返すさかいと使いみちは言わない。何使うのやともう一度聞いた雄太も「分かった」と引き出しに入れていた封筒からお金を差し出した。昭は窓から外へ。
純子は眠れずに一夜を明かした。秀平も実は眠れてない!?
恭子がトランクを持って家から出ると、昭が小野家の斜め後ろの家と家の間に立っていた。
昭「多分、こうするやろと思てた。2時間前から待ってたんや」
雄太からお金を借りて2階の窓から路地まで下りたんだね。
恭子「昭、堪忍。黙っといて」
走り去ろうとする恭子を止める昭。「待って。僕、反対するために立ってたんやないんや。これ、持っていき。金はなんぼあっても困らへんやろ」
雄太の金だけどね。
恭子は昭にお礼を言い、お金をしまう。恭子のトランクを持った昭が駅まで送るという。それを窓から見ていた純子は声を掛けようとするが秀平が止めた。
あきも布団から体を起こし涙を流していた。それを見た雄太は「どないしたんや」と声をかける。「何でもあらへん」ときっぱり答えるあき。純子は秀平の胸で泣いていた。
悲しく震える心で恭子の旅立ちを見送る純子でありました。
ここが土曜日回なんだね。純ちゃんは度々フキハラ(不機嫌ハラスメント)で周りを困らせる人だけど、これまでの人柄のせいかたたかれない。人間らしくてえやないの、だね。