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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (66)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

新聞で茜(島本須美)の絵の入選を知ったマリ子(熊谷真実)は、新八郎(田中健)と美術展に訪れ、茜と再会する。「青春」という名の画は、茜が自分で生きているという実感を描いたものだと言う。一方、ウメ(鈴木光枝)から三郷(山口崇)が離婚し、会社も上手くいっていないと知らされる磯野家。心配したマリ子が三郷を訪ねると、ヨウ子(早川里美)もまた様子を見にきていた。そんな中、朝男(前田吟)に赤紙が届き…。

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茜の絵が入選した東玄會に行くマリ子と新八郎。

 

マリ子の絵は浜辺に佇む女漁師。タイトルは”青春”。銚子辺りで描いたのかしら? なーんて。

新八郎「う~ん、優しさの中に激しい力強さを感じる絵だね」

 

そこに茜が現れた。

マリ子「昨日の夕刊を見て…おめでとう! 本当におめでとう!」

茜「ありがとう、うれしいわ」

マリ子「私だって!」

新八郎は空気を読んで、一人で絵を見に行った。

 

茜「そう。私はてっきりあなたの彼かと思ったわ」

マリ子「そんなんじゃありません」

 

茜はマリ子の活躍を知っていて、マリ子は改めてお礼を言う。

茜「本屋の店先で菊池寛氏との写真を見た時にはそれでも驚いたわよ。『やった!』って思いながら心配で心配で…」

マリ子「でももう大丈夫です。私、今度、児童物に変わることにしましたから」

茜「どうして?」

マリ子「それを母が希望していますし、私もそっちの方が向いてるんじゃないかと思って」

 

茜はマリ子とソファに座って詳しい話を聞く。

茜「本当に児童物に変わるの?」

マリ子「ええ」

茜「何か作家とトラブルでもあったの?」

マリ子「そんなんじゃありません」

茜「だったらどうして? 絵に変わりはなくても成人物と児童物とは世間の評価が変わってくるでしょう」

マリ子「初めっからそれだけのものがなかったし、かなり無理して描いてたんです。まだよく拝見してないうちからこんなことを言ってすみませんけど、私、茜さんの絵を見て思ったんです。描きたいものを描いたんだなって」

茜「ええ、そうよ。私は描きたいものを描いたの」

マリ子「だから私も描きたい児童物を描くことに決めたんです。そうやって彼も言ってくれましたし」

 

母が希望したとも言っていたけど、自分が児童物をやりたかったからということになってしまったのね。

 

茜の描いた人物像はマリ子に似ていると茜が言う。

茜「あれは私の青春。ウフッ、別に女漁師になったわけじゃないけど、自力で生きている実感を描いてみたかったの。生きているあなた。生きている私を。でもね、賞を頂いてしまったから今度は思いっきり違うものを描いてやろうと思ってるのよ。権威への挑戦ね。今度はその中での生きている実感をつかんでみたいわ」

マリ子「すごいわ。私はいつも茜さんに感心させられるばかり」

茜「とんでもない。感心しているのは私。いつの間にかあんなすてきな彼をつかんでいたくせに」

マリ子「まあ」

茜「きれいな目をしていらっしゃる。いい人だわ、きっと」

 

帰ってきたマリ子は茜の絵を褒める。マチ子もはるも開期中に見に行こうかと話している。

マチ子「それもそうね。新八郎さんもご一緒だったんだし」

マリ子「こら!」

はる「そうですよ。東郷さんのこと品性なく冷やかすこと、お母様は許しませんよ」

マチ子「は~い」

 

そこに来たのはウメ。

ウメ「どうもせちがらい世の中になってきましたね~。乗り物は混むし…。いや、近頃ね軍需工場で、みんなくたびれてんだか何だか知らないんだけども年寄りに席譲ってくれるなんて人は少なくなっちゃいましたよ」

はる「あら、まあ、本当に嘆かわしいことですわ」

マリ子「それは多分におばあちゃまのせいですよ」

ウメ「あら、どうして?」

マリ子「だってお年寄りに見えなきゃお年寄りに席は譲らないでしょう」

マチ子「アハハハッ、そうよ。お若い、お若い!」

ウメ「これだ。ここんちに来るとね、すぐ20ぐらい年若くなっちゃう」

うまいこと言うなあ。こういう嘘なら別にいいんじゃない? 

 

ウメは福岡の加津子から珍しいものが送られてきたとおすそ分けに来た。

ウメ「いや、私だってね何か口実があった方が出てきやすいってわけなんですよ」

マリ子「まあ、おばあちゃまが?」

ウメ「あら、何か不思議なことでもござんすか?」

マチ子「だって酒田さんちじゃおばあちゃまが一番偉いんでしょう?」

ウメ「そうですよ。でもね、偉くしているには偉いなりに気を遣ってるんですよ」

 

加津子が送ってきたのはアゴ。ちゃんと磯野家の分も入れてきた。

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お茶を出すという話から、悪いお茶はマリ子とマチ子用だという話に。

ウメ「あら、どうして? だってここんちじゃあ、あんたたち2人がお偉いさんなのに」

マチ子は仕事中にいいお茶を飲むと胃がキリキリする。

 

この家は活気があっていいという。

ウメ「うちはね、もう商売の方が統制であんまりパッとしなくなっちゃたんだけど、体の方は、あんた、2人ともぴんしゃんしちゃってね持て余してるのよ。だけど三郷さんがね…」

はる「じゃあやっぱり…」

 

ウメ「とうとう夫婦別れしちゃってね。まあ誰が悪いってこともないんだろうけど。こんなご時世がいけないんだね。パーマネントは駄目になるし、この間ね、三郷さんにお会いしたら、まあその時は張り切ってらしたんですよ。それがあの人、今、勤めてる会社が企業整備で引っ掛かっちゃって駄目になっちゃったんですってさ」

マチ子「でも、こういう時に力を合わせるのが家族なんじゃないですか?」

ウメ「そりゃあね、ここのうちやうちなんかはそうかもしれないけど…。なまじ人のいい連中ばっかり集まってっと思い切って、こう、パッと出口が見つかんなくってね、ああいうことになっちゃうのかもしれませんね」

 

お母様を責めるマチ子

マチ子「お母様…お母様、ご存じだったようだけど今まで一体何してらしたの?」

はる「ごめんなさいね。私は力が足りなくて恥ずかしいと思うとりますよ」

マチ子「そうよ。こういう時にこそ幸せや苦しみを分かち合わないでどうするんですか!」

マリ子「マチ子」

はる「いいのよ。マチ子の言うとおりなんだから」

ウメ「奥さん…」

はる「本当に悲しいことですわ。愛というのは死が2人を分かつまで共にあるべきものなのに…」

 

つらいニュースが多くなってくるのもご時世だったのでしょうか。

 

ご時世…うーん、パーマネントがうまくいってれば、嫁姑問題も起きなかったってことなのかなあ?

 

マリ子が、みさと美容院に行くと、店の前にヨウ子が立っていたが、店にも入らずに帰っていった。

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マリ子は幼いヨウ子が「お嫁さんきれいだった?」と無邪気に尋ねたあのころを思い出していた。

 

マリ子に声をかけた智正。こっちに用があったというマリ子にどうぞどうぞと家に案内した。美容室はなかは何もなくなっていて、適当な人に店を貸す予定だという。智正もまた美術の写真出版の会社で働いていたため、紙不足でやりにくくなった。

 

智正「でもね、あなたやマチ子さんは大丈夫ですよ。大きな出版社だし、まず、児童物がなくなるということはありえません。僕たちの分まで精いっぱい描き続けてください」

 

新八郎の見通しは正しかったようです。

 

智正は写真の技術があるから大丈夫だといい、いい仕事にもありつけそうだという。反対にマリ子を励ます智正。

 

ついに写真屋さんは離婚のことはひと言も口に出しませんでした。それだけつらい思いも深かったのでしょうか。

 

マリ子が自宅に帰り着くとタマが声をかけてきた。ついに朝男に赤紙が来た。

マリ子「何が願ったとおりなのよ! 私も断りもなしに勝手に出征しちゃうなんてあんまりでしょう!」

朝男の方がマリ子をなだめた。しかしマリ子は「嫌い嫌い、大っ嫌い!」と朝男の胸をポカポカ叩いた。

 

日常もあり、確実に戦争も近付いてきた。しかし、三郷さんの離婚話はちょっとよく分からない。