徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】あ・うん

1980年3月9日~3月30日 NHK

 

あらすじ

(1)「こま犬」

初回放送日: 1980年3月9日

昭和十年。製薬会社の松山出張所長だった水田仙吉(フランキー堺)は東京本社の課長に栄転するが、その新居探しから当座の生活用品一切を整えてくれたのは、いつも通り親友の門倉修吉(杉浦直樹)だ。門倉は鋳物工場の社長で何不自由ない暮らしだが、子どもがないのが悩み。水田の妻・たみ(吉村実子)の妊娠を知って、生まれてくる子が女だったら養女にもらいたい、と水田に頼み込んで約束させるが、それを聞いた妻たちは…。

(2)「蝶々」

初回放送日: 1980年3月16日

仙吉(フランキー堺)の父・初太郎(志村喬)は山師で、初太郎が仙吉の全財産を持ち出して以来、父子はじかに口をきかない。仙吉は賞与袋を妻・たみ(吉村実子)に預け、初太郎に気をつけろ、とくぎを刺す。ある日、「子どもができた!」と門倉(杉浦直樹)が水田家に駆け込んできた。ただし、妻の君子(岸田今日子)ではなく愛人の禮子(池波志乃)にだ。仙吉は喜々として、何かと世話を焼くが、君子が水田家を訪ねてきて…。

(3)「青りんご」

初回放送日: 1980年3月23日

たみ(吉村実子)は預金通帳から金が引き出されているのを知り不審に思った。どうやら仙吉(フランキー堺)が引き出した様子。ある日、君子(岸田今日子)がさと子(岸本加世子)の見合い話を持ってくるが、さと子の見合いはなぜか破談に。仙吉は、門倉(杉浦直樹)に金を都合してもらっていたが、門倉の会社は倒産してしまい、門倉がそのことをたみに告げると、たみは仙吉との差が無くなった、と喜び、君子は君子で喜んでいて…。

(4)「弥次郎兵衛」

初回放送日: 1980年3月30日

禮子(池波志乃)は、仙吉(フランキー堺)に見守られ、修造(杉浦直樹)の子を産む。一方、さと子(岸本加世子)は一度断ったはずの見合いの相手・研一郎(市山登)と密会しているのが仙吉にバレ、仙吉は初太郎(志村喬)にさと子を見張らせる。そのさと子がいなくなり、駆け落ちした、と勘違いした仙吉とたみ(吉村実子)は鬼怒川へ向かい、修造を呼んで一泊する。鬼怒川から戻ると、たみ(岸田今日子)が仙吉を訪ねてきて…。

2021年11月20日 BSプレミアム録画。以前映画版を見て、あまり好きなじゃなかったのでスルーしようと思ったけどキャストに魅かれて見ることにしました。

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1話

社長自ら風呂炊きをしている。映画では高倉健さんが演じていた門倉修造を杉浦直樹さんが演じている。門倉は親友の水田仙吉一家が住む家の用意をしていた。映画では板東英二さん、こちらはフランキー堺さん。家の準備をしてくれた門倉の姿はなく、飲み屋で女給に囲まれて「二人は若い」を歌っていた。

 

夜も更けて、門倉がラジオを持ってきた。転勤族の水田のためにいつも何かと世話をしてくれる。映画には出てこなかったおじいちゃん(仙吉の父)がいる。祖父の初太郎(志村喬さん)は元山師で実の親子なのに仙吉とは口も聞かない。

 

門倉がとってくれた鰻を食べたたみが突然席を立った。子供ができた!?!? 映画とは何もかも全然違うんだな。娘のさと子(岸本加世子さん)は18歳。母のたみ(吉村実子さん)は来年40歳。仙吉は後厄と言ってたので43歳。仙吉と門倉は屋台で飲み、門倉は女が生まれたらうちにくれと言ってきた。勝手に男二人で盛り上がる。

 

「大砲が付いてたら(=男)諦める」という話を帰ってきてご機嫌でたみに話す仙吉。しかし、当然、たみはいい顔をしない。仙吉は門倉はなんでも持ってる男で一番の自慢なのに、いい妻と子供がいないという。奥さんいるのに失礼な! たみは拒絶。仙吉はなぜ拒絶するのか分からないという表情。

 

門倉が家に行って「子供をもらう」と喜んで報告すると、もらうんじゃなくて引き取るんでしょ。あなたの子でしょと妻の君子(岸田今日子さん)が言うので、あの人には指一本触れてないと平手打ちした。怖〜。

 

ある朝、初太郎がいなくなっていたと家族で探し回ると、外で焚き火をしていた。初太郎は元四星物産の社員だったが山師となり、実の息子である仙吉の実印を持ち出し、仙吉の全財産をなくして以来、口をきかなくなった。今は仙吉に養われている。

 

ある日、バタビヤという店で働く禮子という女(池波志乃さん)がたみを門倉の妻と勘違いし乗り込んできた。手切れ金を投げつけられ、お札を拾おうとしてお腹をついてしまうたみ。夜になって門倉がたみに謝りに来ると、たみの様子が変わった。出て行ってー!と叫ぶたみ。

 

買い物から帰ってきたさと子は「忠犬ハチ公が死んだって」と玄関先で言ったが、玄関には見知らぬ靴があった。玄関にいた初太郎によれば、医者と看護婦の靴で赤ん坊が流れたと言う。大声で泣く門倉と静かに落ち込む仙吉。初太郎は2人を狛犬に例えた。

 

ここまで1話。初太郎と仙吉みたいに親子で口きかないみたいなの他の作品でも見たな〜?

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これ?

 

2話

便所掃除をする初太郎を止めるたみ。さと子に言わせれば、お父さんが帰ってくると始めている。

 

仙吉は賞与をたみに渡す。本社勤務で今までよりも多い。神棚に上げるが、初太郎に取られないようにたみの腹に隠す。

 

仙吉は門倉宅へ行き、ペチョーリンスカヤ先生に門倉と共にバイオリンを習った。仙吉と門倉は「寝台戦友」だと先生に説明した。

 

さと子は熱があり、体がだるいというので町医者に肺門リンパ腺炎という診断だったが、門倉がもっと大きな病院に行ったほうがいいと仙吉とケンカになり、門倉とたみが病院に連れて行った。胸の病は大したことはなく滋養をとって半年ほどブラブラしていれば治ると言った。

 

初太郎の山師仲間の金歯とイタチが訪ねてきた。金歯は殿山泰司さんでイタチは田武謙三さん。「はね駒」の巡査ね。

 

たみは腹にきつく帯に巻いていたせいかあせもができてかゆがった。そこに門倉が訪ねてきてあわてて着物を着た。門倉はカフェの女給に子供ができたと喜んでいた。しかし、門倉がケガをしているのを知ると強引に家に上げる。

 

そして初太郎がお金を取ろうとしているのを見てしまう。今度こそ倍にして返すとたみにすがるが、たみは断る。しかし、めでたい日だからと門倉が財布からお金を出した。

 

仙吉が禮子のアパートなどの面倒を見て、たみもまた禮子の世話をした。ある時、君子が仙吉たちにお世話になっているとお礼を言いにきたが、何のことか分からない仙吉とたみ。帰った後でひそかに禮子の世話をしていることを知ってるのでは!?という話になった。

 

君子の様子が気になった仙吉が門倉宅を見に行くと、君子が今にも薬品を飲もうとしていた。何とか止める仙吉。ちょうど帰ってきた門倉に薬瓶を預けて帰った。

 

仙吉は風呂に入っているたみの着物から賞与袋の中身を確認しようとして借用書を見つけた。しかし、初太郎には何も言わない。

 

夏の暑い日、門倉と仙吉はバイオリンで「蝶々」を演奏する。間にいるたみは2人をうちわで仰いでいた。

 

3話

門倉宅を松茸を持って訪ねるさと子。門倉が飼っているワイヤー・ヘアード・フォックスド・テリアのバロンをさと子は怖がる。

 

通帳からお金が減っていたことをたみが指摘すると仙吉がおろしたのだという。しかし、使い道についての説明はなし。最近、仙吉の元気がない。ある日、禮子がお腹の子が順調だと言いに来て、たみが家にあげた。風邪を引いて休んでいた仙吉も交え談笑していると君子が訪ねてきた。

 

慌てて禮子を2階に上げる。君子はさと子に見合い話を持ってきたのだった。さと子は18歳。お見合いはさと子も相手の辻本も黙りこくっていた。断ってくれという仙吉に君子は水田家と交じりたいのだと門倉はいう。

 

仙吉は元部下の使い込みが分かり、弁償しようとしていた。ただでさえ夜学出身で低く見られているのに…とこの部分は映画でもやってたけど、納得いかない部分。門倉は5000円を用立てると言った。

 

仙吉は金がないことを理由に見合いを断ろうとしていた。帝大出の婿も気が重いという。門倉が用立ててくれるのも仙吉のためというより、たみが泣くのを見たくないせいだろうと仙吉は言う。

 

資金繰りが苦しいのにとさすがに君子も門倉に文句を言っていた。

 

たみは仕立物の内職を始め、おかずは粗末になった。さと子はお見合いを断られた。

 

雨の中、たみが仕立物を届けに行くと、金歯とイタチが油紙をかぶって家に入り、初太郎が用意した酒を飲み始めた。さと子にお酌をさせる。突然、帰って来た仙吉が芸者のような真似をするなと怒り、金歯とイタチは家を後にした。

 

急遽出張に行った仙吉。夜に門倉が訪ねてきて会社が潰れたと言った。奥さん(たみ)に一番に知らせようと思ってさ、じゃねえよ! たみは仙吉と差がありすぎて、これで同じになったかと思うと嬉しいと門倉に伝えた。

 

仙吉が君子に謝りに行くと、お金がなくて3日に1度は家で食事をしてくれると喜んでいた。男の見栄で禮子に倒産のことは伝えていない。しかし、仙吉が訪ねると禮子にはバレていた。禮子のためにお金を用立ててほしいたみに頼む仙吉。たみが断るとビンタ。もーすぐ殴るぅ。

 

辻本がさと子を訪ねてきた。お互い断られたと思っていたが、お互い好意を持っていて、辻本は習いにいってる琴の帰りに会う約束をした。自由恋愛。

 

門倉が持ってきた青リンゴを食べる仙吉たち。さと子は帰りが遅くなったことを友達とお汁粉食べてたと初めて嘘をついた。

 

4話

禮子が門倉の子供を産んだ。高熱で寝込んでいた門倉を訪ねた仙吉は子供は男で母子共に健全だと伝えると、泣き出してしまう門倉。

 

辻本と密会しているさと子はたみと門倉の話をするとプラトニック・ラブだと教えてくれた。これも映画にあったけど、そういえば映画の見合い相手は石川で名前が全然違うのね。密会がバレ、仙吉に殴られるさと子。

 

玄関で泣いているさと子に飴を差し出す初太郎。琴の稽古の行き帰りは初太郎がついていくことになった。さと子は門倉のお見舞いに行きたいというが、初太郎は気が進まず、さと子が1人で行った。

 

1人で帰って来た初太郎に仙吉とたみがさと子のことを聞くが混乱して頭を抱え込んでしまい、話が通じない。仙吉とたみは部屋にあったメモに駆け落ちしたと思い込み、慌てた仙吉が階段から落ちた。夫婦で鬼怒川温泉に向かう。

 

しかし、旅館に門倉から電話があり、さと子が門倉の会社にいると知らされた。夫婦水入らずで泊まってこいよという門倉にお前も来いと誘う仙吉。先に風呂に入っていた仙吉が旅館の男に急いで風呂から上がり、布団部屋に隠れるように言われた。旅館の男が仙吉とたみが駆け落ちカップルで夫の門倉が訪ねて来たと思われていた。大笑いする3人。

 

酒を飲んでいる仙吉は先に死んだら頼むという。門倉が先に死んだら子供は育てる。来世もこんな関係性がいいという。

 

イタチが金歯と初太郎の金を持ち逃げした。家に攻め込むが、イタチと呼ばれるのは気の毒だと初太郎は引き返したが、その直後倒れた。

 

水田家に君子が訪ねてきた。君子は私が別れたら八方丸く収まるんじゃないかと別れようと思ってると言いにきた。奥さんに決めてほしいという君子。仙吉はおかしな形はおかしな形なりに均衡がとれていると言い、君子は笑ったが、やがて泣き出した。

 

さと子は親の目を盗んで辻本の部屋へ行き、倒れた初太郎が家の布団で寝かされていた。門倉は元手を出すと言って札束を出すと数えながら亡くなった。死んで「お父っつあん」と呼びかける仙吉。

 

さと子は辻本と接吻していた。こっそり2階に上がろうとしたが、たみに呼ばれ初太郎が亡くなったことを知った。

 

春。門倉の息子のお宮参り。禮子も息子も熱を出して門倉が1人写真を持参し、水田夫妻とお宮参りをした。(終)

 

やっぱり話自体は好きじゃなーい! バランスの取れた3人って君子の立場は!?とつい思ってしまう。でも映画版よりキャストがずっといい。