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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (15)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

引っ越しの手伝いにきた人々の帰りを見送るマリ子(熊谷真実)たち。台所に戻り、天海(前田吟)とともに皿洗いをしていると、手伝いに来られなかったトミ子(村田みゆき)が息を切らせてやってきた。聞けば、今朝がた母から突然のお見合いを言い渡されたが、トミ子の家業である船問屋の信用問題に関わるとして、顔を出さざるを得なかったという。ところが、トミ子はお見合いでどエライしくじりをやってしまったと話し出し…。

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村田やお千代ねえや、大和田高男、お隣さんたちが帰り、天海朝男が残った。

 

♪ドンとドンとドンと波のりこえてと口ずさみながら食器を拭く朝男。クジラ捕りになるには皿洗いも修業のうちだと言い、クジラ捕りといってもはなからクジラ捕りにはなれない。クジラ捕りは砲手といって、波間に浮き沈むやつをズドンと一発でしとめればそれだけですごい稼ぎになる。その砲手のうまい下手で船の稼ぎがぐんと違ってくる、などと熱心に朝男がマリ子、マチ子に語るシーン。

 

断っておきますが、これはまだ日本がクジラ問題で国際的なやり玉に挙げられていない頃のことなのです。

 

と、ナレーションが入った。もう問題になっていたのか…しかし、80年代でも小学校の給食やクジラの缶詰などあったよなあと思ったら、1987年に商業捕鯨が一時停止になったそうで、その頃まではまだ普通に食べられてたんだね。

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子供のクジラは捕っちゃいけないという規則があり、朝男が撃ってるのは捕っていいクジラだけ。

 

クジラ捕りの修業中は皿洗いだけじゃなく、ジャガイモの皮むき、甲板を磨いたりする。ボケッとしたらボースン(甲板長)に怒鳴られる。それからトイレは、横波食らって落とされないように船ばりにガチっとつかまって尻をぴょこんと出すのがコツなどと話す。

 

マチ子「一度だけならやってみたか」

朝男「ハハハッ残念でした。女は乗せない捕鯨船とね」←こういう言い回し寅さんっぽい!

 

マリ子は関門連絡船でやってみたいと言いだし、朝男は止めるが、マチ子は手を握っててあげるなどと盛り上がる。

 

朝男「2人ともちょいと変わってるがまあそこがかわいいところだ。うん」

マチ子「おあいにくさま。うちでかわいいとはヨウ子だけです」

朝男「まあヨウ子ちゃんはかわいいが、嫁さんには早えしな」

マリ子「何てね!?」

朝男「ん? いやいやいやいや…。ハハハハハハハハッ!」

朝男じゃなければめちゃくちゃ気持ち悪い発言だ。

 

ヨウ子ははるにお人形を箱にしまわず抱いていきたいと言った。

はる「そうね、その方がお人形さんもお隣のおじいちゃまもお喜びになる」

ヨウ子「だったらそうします。ねっメリーちゃん」

 

そんな時、トミ子が訪ねてきた。

トミ子「飛んできたとよ。せめて今からでも加勢せんやったら申し訳が立たんじゃなかね」相変わらずマリ子愛がすごい。

トミ子「だけんこそ、その一員に加われんかったことはうちの生涯の痛恨事になるとよ!」

玄関先で話し始めたトミ子をはるは家にあげた。トミ子は今朝になって突然お見合いを知らされ、派手な着物を着せられ、親は先方との約束だという一点張りで、顔だけでも出さないと店の取り引きの信用問題になると言われた。はるは親としては当たり前だと答えた。

 

マリ子は自分たちもだまし討ちするつもりか聞くと…

はる「とんでもなか。お母様が結婚するわけでもなし。あんたたちはあんたたちの気に入った人と結婚すればよかとでっしょう。」

マリ子「きっとですね?」

はる「そうよ。でもね、そんなに慌てることはないと思うわ。結婚なんていつだってできるんですもの。女だってね、その前にやりたいことをやって何かちゃんと一つ身につけて自分の生き方ばつかんでからでないと結婚のお相手の方に申し訳なかとでっしょう」

 

それを母に言ってほしいというトミ子だったが、はるは父親がいないマリ子たちだからこそ人生の設計を言っているという。

 

マリ子「ばって火を見て消さざるは何とかなりって言います」

マチ子「『義を見てせざるは勇無きなり』」

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はる「でもね、トミ子さん。全ては神の御心だと思いますよ」

朝男は豪快に笑い、先方に断られることだってあると言った。トミ子にも心当たりがあり、どえらいしくじりをしたと笑う。一言も口をきかないでブス~ッとしたり、しびれが切れて四つん這いで歩き始めたところへ、相手が帽子を忘れて戻って来て、トミ子の顔を覗き込んで「どげんしたとですか?」と聞かれ、ワン!と吠えてやったと言い、みんなで笑う。

 

はる「上等です。何も明日のことを思い煩うことはありまっしぇん」

 

マリ子もそん時はその手でいこうと話し、マチ子が見合いの口があったらね、と返す。朝男がお千代ねえやだってあったんだから大丈夫というと、マチ子、マリ子、トミ子が♪あらよ、あらよ、お千代ねえやに言ってやろといって笑い出した。

 

かしましい娘たちに「ヨウ子ちゃんが一番かわいいな! 意地悪は言わないし」と抱き寄せると、精神年齢が近いと言ってまたはやし立てられた。

 

楽しそうですね。これがもうすぐ別れ別れになる人々なのでしょうか?

 

はるは朝男とトミ子を隣の部屋に連れて行き、朝男に夫の使っていた銀製のシガレットケース(だよね? タバコがどうとか言ってたから)とトミ子に琴をあげた。最初は遠慮する2人だったが受け取った。

 

はるに琴を持って送るように言われた朝男とトミ子が家から出ていった。

朝男「しかし驚いたね。あんなに気前よくポンポン物をくれて大丈夫なのかね?」

トミ子「マリ子さんがそうなんよ。東京へ行ってからが心配で心配でたまらんとよ。うちならきっと明日のことが気になるばい」

朝男「こちとらだってさ天気予報なしじゃ命の保証がないからね」

 

明日を煩うことなく磯野家の家財の3分の2は、この日、記念品となったり寄付となって消え去ったのです。

 

マリ子は絵の仕上げにとりかかっていた。

 

28分で終わって、「マー姉ちゃん」主題歌「手のひらは小さなシャベル」が流れる。今回はマリ子とトミ子が走るシーンも挿入されてました。

 

オープニングは歌唱なしでも、それとは別に

歌あり…「マー姉ちゃん(手のひらは小さなシャベル)」「澪つくし(恋のあらすじ)」

歌なし…「おしん」「はね駒」「あぐり」「純ちゃんの応援歌

katel.utamap.com

この歴代主題歌の中に「手のひらは小さなシャベル」の記述はないけど、1966年の「おはなはん」にも倍賞千恵子さんの「明日こそ」という主題歌があったり、朝ドラ初期から結構あったことなのね。

 

でも個人的に歌が入るとドラマがそれだけ短くなるので私の朝ドラ評価は、内容は面白くても低くなる。私が見たいと思っている山田太一脚本の1972年の「藍より青く」はテーマ曲の他に主題歌、挿入歌もあるみたいだけどね。劇中に流れるのはOKで、ああいうドラマ本編が終わってて、歌だけ流れるのは、私の中ではあまり好みじゃないな。