公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
あぐり(田中美里)が帰ると、辰子(鈴木砂羽)たちが待っていて、チェリー(名取裕子)の様子を聞く。チェリーと沢田(中条きよし)の関係について話している時、戸の陰から真知子(吉野紗香)が立ち聞きしていることに気付くあぐり。あぐりはチェリーに、真知子が傷ついているから沢田と会うのをやめるよう頼む。世津子(草笛光子)がチェリーの店に来た時に、チェリーは沢田のことを相談し、世津子は新しい仕事の相談をする。
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あぐりの帰りを待ち受けていた内弟子たちは、あぐりからチェリーと沢田のことを聞き出そうとしていた。そのなかであぐりがエイスケと映画を観に行った話もして「それで阪妻が悪い侍と戦って…」とちゃんと言及してたんだなー。
辰子「いくらご主人ニューヨークだからって先生、少しやり過ぎじゃないですか?」そっかー、旦那さんはニューヨーク在住だったのね。24年越しに知る事実。11年前の再放送の時も見てたはずだけど、その時もまた忘れたんだね。
花枝「時子さんが言ってたけど、最近先生業界で『色仕掛けで仕事してる』って評判なんやって」と好き勝手噂話をしていると、真知子が聞いていた。真知子は追いかけてきたあぐりに「不潔よ! ママなんか大っ嫌い!」と涙を流した。
翌日、真知子はあぐりからの弁当を受け取ったが朝食は食べなかった。武史も「ごちそうさま」を言い、弁当を受け取ったが「いってきます」も言わずに出かけていった。武史は学校に行くようになったというだけで、特別あぐりに懐いてる感じでもないのね。
さちに「夜遊びもいいけど少しは子供のことも考えてやりなさいよ」と言われた。おばあちゃん終始クールだよね。光代並みに面倒見たらここまでこじれてないような。でも3年前くらいに急に帰国したなら、どっちもなじまないのかもしれないね。
あぐりは子供たちが出かけた後、チェリーに「沢田さんと会うのやめていただきませんか?」と直談判。真知子が傷ついてると言われると、沢田との仲は誤解だと言うチェリーだったが…。
傷ついた真知子の心を思うと、あぐりの気持ちは穏やかではありませんでしたが、そんな事とは関係なくもう一人心穏やかでない人がここにもいたのでした。
妻五郎から東京の面々の話を聞いた健太郎は怒っていた。「奥様は「掃除じゃ洗濯じゃ炊事じゃ」言うてそういう事をやりたいらしゅうて…。『生きてるっ!』って感じなんじゃそうじゃ」(かわいいアクション付き)。
しかし昨日の昭和38年の映画を見ても、普通のサラリーマン家庭でも女中さんっていたから、光代が岡山から女中を連れていく、または東京で雇うというのがあっても全然おかしい事ではないのに(なんならチェリー宅だって内弟子の他に家の中のことだけをやる女中がいたっていいくらい)、「はね駒」もだけど、朝ドラ界では女中を否定するよね。昔は家事労働が今より大変だったから別におかしい事じゃないのにねと最近思うようになった。
あぐりが奉公に出ていることも知って健太郎は「何じゃと!?」連発。例えエイスケの稼ぎがなくてもあぐりが働くということは健太郎にとってはありえない事なんだろうけど、現代感覚で叩く人には分からないと思う。光代の生活の世話だってもちろん健太郎の仕送りじゃないのかな。健太郎にとっては光代やあぐりに外で働かれる方が恥という感覚。隣の家だって旦那の稼ぎが少ないと質屋通いをしてるけど、外に働きにいってる描写はないから、そんなもんなんじゃないの?
世津子がチェリーの店に来た。まずチェリーから世津子に相談。支店を出そうと計画していて沢田が全額出資してくれると言うが、沢田は仕事仲間以上の目で見ている。「チェリー山岡は男を利用して商売をしている。まるで娼婦だ」と噂されていることも知っていて、娘を傷つけたくないと思っていた。
だから沢田との仕事は考え直そうと思っている。世津子は、言いたい奴には言わせとけ。こういう時こそ堂々と仕事する事が娘に真実を分かってもらえる唯一の方法だとアドバイス。世津子のアドバイスですっきりしたチェリーに今度は世津子からの相談。
夕食の準備をしているあぐりに真知子が弁当箱を持って来た。あぐりは昨日の話はデタラメだというが、真知子は「あなたに関係ないでしょ!」と相変わらずツンツン。しかし、燐太郎のことを聞いてきた。辻村燐太郎、小説家志望だけど、この前詩集を出したなどと教えた。「別に読みたくないわよ。バカみたい…!」と去って行ったものの、あぐりはニコニコ。
世津子の店には、エイスケ、燐太郎、森、鈴音が集まっていた。世津子は文潮出版の社長から後押しされて雑誌を出すことにしたと言った。テーマは「新しい女性の生き方」。内容は女性をいかに美しく、知的に磨き上げるか。新しい洋服や髪型を大々的に写真で紹介したり、職業を持つ婦人の生活も紹介する。一方では女性の好む小説や詩も載せていく。チェリー山岡も協力。そしてエイスケたちに協力を仰いだ。
「はね駒」のモデルになった磯村春子さんも「今の女」という本を大正2(1913)年に出しています。「あぐり」のモデルになった吉行あぐりさんはとても長生きしたけど、「はね駒」のモデルになった磯村春子さんは大正7年に41歳で亡くなってるから、もう、あぐりで今描かれている大正末期にはいない人なんだな…。
真知子はさっそく辻村燐太郎の「蒼の時」を買っていた。さっすがお嬢様。
満天に輝く星たちよ…
君たちはわたしの願ひ
君たちはわたしの命
君たちはわたしの夢…
満天に輝く星たちよ…
君たちはわたしの愛
君たちはわたしの悲しみ
君たちはわたしの涙
そしてわたしの人生
裏庭で読んでるもんだから、あぐりも一緒にそらんじ始めた。エイスケさんの小説は読みにくくても、燐太郎さんの詩はスッと頭に入るんです。真知子は恥ずかしくて(そりゃ恥ずかしすぎる!)逃げだしたが、あぐりは「初恋かな…?」とほほえましく思った。
「あぐり」のあとで民放初主演だった「WITH LOVE」というドラマで最終回はお互いのメールを延々そらんじるというシーンを思い出しました。