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【連続テレビ小説】あぐり (57)「父の背中」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

世津子(草笛光子)たちの雑誌「婦人現代」は、上々の売れ行きで、第二号の締め切りを前に大忙し。そこに、光代(星由里子)が差し入れを持ってやって来ると、健太郎里見浩太朗)が岡山からエイスケ(野村萬斎)に用事があって顔を出す。光代と健太郎が鉢合わせないように世津子たちが慌てていると、チェリー(名取裕子)とあぐり田中美里)が来る。健太郎あぐりに、家に帰るように説得していると、エイスケが顔を出し…。

大正14年(1925)9月

世津子たちが創刊した「婦人現代」は予想を超える売れ行きで第二号の入稿締め切りを前に大忙しでした。

 

カフェ・セ・ラ・ヴィの2階。森から墓石屋の佐々木が来るので、しかるべき挨拶と応対を頼むと言われた世津子。そこに光代がお弁当を差し入れに来た。「エイスケはおらんなあ。困ったなあ、あの子には。糸の切れた凧みたいにふわふわして。女ぐせが悪いのは主人に似たんよ」とこぼす。

 

世津子は光代に今後の事を問うと「こっちで甘いもん屋さんやろうと思いよんよ」「それには望月から少しお金をもらわんとな…」とずっと東京にいるつもりだと暗に言っていた。世津子の「まあ奥様がご商売なんてとんでもございません!」が世間の素直な感想なのかな。

 

世津子「じゃどうしても御大とはやり直す気はない訳ですか?」

光代「当然じゃわ。あんな横暴で身勝手な人と二度と暮らすもんですか! 会ったら言ってやりたい事いっぱいあるんじゃから」。

そこに淳之介を抱っこした高山が世津子へ来客が来たことを告げた。

 

てっきり佐々木が来たものと思い、下へ行くと健太郎が来ていた。健太郎は代議士の先生の陳情とエイスケに話したいことがあって上京してきた。2階で待つという健太郎を世津子は止めた。「なあ世津子。光代のバカにも困ったもんじゃぞ。息子の勇造が望月のこといろいろ心配してるいうのにのう、あいつは全く糸の切れた凧みたいに東京でフラフラフラフラしよって。ああ…エイスケの性格はあの光代に似たんじゃな」。健太郎が光代に謝る気がないことを知り、世津子は今、光代と鉢合わせするのはまずいと思った。

 

そこに来たのが墓石屋の佐々木。尾藤イサオさん。尾藤イサオさんというと「あぐり」の1年後、「すずらん」(「あぐり」と同じ清水有生脚本)という朝ドラでヒロインを見守り続けた幼なじみの老年期を演じてました。しかし、「あぐり」に出てたのは忘れてました(^-^;

 

佐々木が来たことを森に知らせに2階に来た世津子。光代は帰ろうとするが、世津子が引き留めた。1階で佐々木に挨拶した森は、健太郎にも挨拶。うっかり2階に光代が来ていることを話そうとしたため、世津子が止め、2人を今会わせるのはまずいと森と佐々木に話した。その事は森から燐太郎にも話し、燐太郎は2階に戻って光代の相手をすることになった。

 

エイスケが来るまで待つつもりでいた健太郎を店が貸し切りだと言って外に出そうとしたところに、チェリーとあぐりが来店。健太郎あぐりが髪結いの奉公に出ていることを怒った。

 

「何でもええ。すぐに奉公なんかやめにせえ! 仮にも望月家の嫁が奉公なんてのう。そんな事が岡山で聞こえてみい。わしは町中の笑い者じゃ」。チェリーにも「うちの嫁はのう人様のお宅に奉公に出るような家の者じゃないんじゃ。どうかこの子を自由にしてやって下さい。お願いします」と頭を下げた。

 

最近時々話題になる自分の妻を嫁と呼ぶ話。呼び方なんてどうでもいいじゃんと思わなくもなかったけど、今日みたいに健太郎が言う、うちの嫁というのは、息子の妻であるあぐりをさすというのが本来の使い方なのに、自分の妻を嫁と呼ぶ人が増えたため、時々テレビのインタビューとかでうちの嫁が~と本来の使い方をしてるおじいさんを見かけて、え!?とびっくりしてしまうようになってしまった。だから、自分の妻を嫁と呼ぶのは違和感あるな。年取って息子の妻をどう呼ぶんだ? どうでもいいか。

 

そこから健太郎あぐりが言い合いになり、2人ともここを動きません!と居座る形になってしまった。森があぐりを呼び寄せ、上に光代が来てることを知らせ「今、2人を会わせたら血の雨が降っちゃう」。

 

燐太郎の引き止めも限界で光代がいよいよ帰ろうと下におりると、あぐりと顔を会わせた。健太郎はトイレ。あぐりは淳之介を抱っこして光代と外へ。

 

しかし、あぐりが戻ってきて、「チェリー先生にお会いしたのにご挨拶してない」と光代がお菓子を買って店に戻ってくるとあぐりが言う。トイレから出てきた健太郎あぐりは2階へ。今度はチェリーが光代を連れ出して外に出ようとしたが、女性連れのエイスケが来店。堂々とガールフレンドと言っちゃうんだよねえ。

 

2階では健太郎あぐりが美容師の修業で言い争い、チェリーに掛け合うと言った健太郎を止めようとしてるあぐり。ゴングが鳴っておしまい。

 

こんなコントみたいな回があったんだな。覚えてなかった~。なんてムラのある記憶なんだ。1シチュエーションコメディだね。面白かった。

 

昨日、前から気になっていた吉行あぐりさんや吉行淳之介さんの本を買いました。

それとこの間まで金子みすゞさんの生い立ち本を読んだので詩集も。

金子みすゞさんの詩がたくさん雑誌に載ったのは今の「あぐり」と同時代の大正末期。エイスケさんのダダイズムも同じくらいの時期がピークだったらしい。

 

まず読み始めたのはあぐりさんの本。人生を振り返るというより、本が書かれた94歳の日常という感じです。口語をそのまま本にした感じでとても読みやすいです。意外に思ったのが真逆の生き方に見える「ゲゲゲの女房」の布枝さんと似てるなと感じたところです。丁寧な言葉遣い、同世代の女性より高身長で若い頃はからかわれた経験を持ち、今は娘2人に世話されながら生きてる、自らをのんびりしてると自称してるところところなど。

↑布枝さんの本も読みやすいです。あっという間に読めるのでこの原作のボリュームで朝ドラ1本作るなんてすごいなとも思いました。当然、水木しげるさんの本も参考にしたでしょうけどね。

↑こちらはドラマ後に書かれた本です。

 

まだ読んでる途中だけど、ちょっとエイスケさんの話もたま~に出てきます。だけど今のところやっぱり原作本じゃないとそこまで詳しく書かれてないのかな。

 

吉行あぐりさんの人生を書いた本もあるけど、本人が書いたものじゃないんだよな…と思うとイマイチ手が出ません。

 

そういえば日経新聞で連載されてた「私の履歴書」。人によっては書籍化されることもあるそうで、吉行和子さんバージョンも書籍化されたらいいな。まとめて読んでみたいです。