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【ネタバレ】赤い疑惑🈡▼最終回(第29回)『ありがとう あなた』

TBS 1976年4月16日 

 

あらすじ

幸子(山口百恵)と光夫(三浦友和)は二人きりでヨット遊びを楽しむ。花柄の晴れ着で、“忘れな草”の歌を歌う幸子の体がよろめき、一瞬気を失う。

ありがとう あなた

ありがとう あなた

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2024.6.17 BS-TBS録画。

peachredrum.hateblo.jp

作:安本莞二

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大島茂:宇津井健

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大島理恵:岸恵子(特別出演)

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大島幸子:山口百恵

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相良光夫:三浦友和

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杉岡太一郎:松村達雄

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ナレーター:内藤武敏

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相良英治:長門裕之

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大島敏江:渡辺美佐子

 

これまでの名場面集。「お母さ~ん、行ってきま〜す」「お父さ〜ん、ありがとう〜」と手を振り続ける幸子がいつまでも心に残る。

 

光夫と幸子がヨットに乗っている。光夫がギターを弾き、幸子が「忘れな草をあなたに」を歌う。

忘れな草をあなたに

忘れな草をあなたに

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しかし、幸子の体調が悪いことを光夫が気付く。昨日から脳腫瘍の症状が出始めていることに気づいた幸子は家族にお礼を言っていたと言う。

 

光夫の好きなわすれな草かヴァンみたいな犬に生まれ変わりたいと言う幸子。

光夫の胸に抱かれながら、私のどこが好き?と聞く。光夫は、一つ一つのパーツを丁寧に語る。幸子はふいに視界が暗くなり、目を閉じた。「幸子…」とつぶやきキスをした光夫。かーなーり長い。

 

船着場にいた茂の耳に「お父さ〜ん」と呼ぶ幸子の声が聞こえた。ヨットが岸に近づき、光夫がぐったりしている幸子をお姫様抱っこしていた。

 

病院の廊下

幸子を乗せたストレッチャーを茂と光夫で動かしていた。英治、敏江も駆けつけた。意識不明の状態だったか。敏江も昨日はあんなに元気だったとか言うけど、料理手伝ってやってよ〜。

 

手術室から茂がゆっくり出てきた。「精一杯やったよ。できる限りやったよ」と敏江に言う。太一郎、理恵も駆けつけていた。手術室で絶叫する敏江。光夫に謝る茂。光夫も手術着を着ている。茂は医者なんか辞めたほうがいいと泣く。

 

空港

パリに帰ることにした理恵。見送りに来た茂に急に歳を取った、さっちゃんに対して恥ずかしいと励ます。理恵は幸子はまだ生きてる。何の希望がなくても笑って過ごすと言う。飛行機の中で幸子の写真を見ていた。

 

大島家

玄関先にいたヴァンに声をかけ、光夫が幸子を迎えに来た。敏江は幸子の部屋にノックして入り、幸子が使っていた学生カバンを持って玄関へ。今日は幸子が茂の講義を受ける最初の日。茂と光夫が揃って出かけて行った。

 

東都大学

茂の講義が始まる。席には幸子の学生カバンが置かれている。娘の幸子について語る。光夫もいるぅー! 患者を死なせてはならないと熱く語り、若い力を貸してくださいと頭を下げ、学生たちは拍手を送った。立ち上がった光夫はわすれな草の花束を幸子の席に置いた。

 

空港

ヴァンを抱っこした光夫はアメリカへ。「幸子さ〜ん、待ってろよ〜」と涙を流して叫ぶ光夫。

 

家に帰り、幸子を思い出す茂。走ってるシーンばっかり。

 

夕焼けに浮かぶポエム。

 

大島幸子

東都大学医学部一年

彼女は十八才の人生を

美しくも

勇敢に生きた(完)

 

初めての赤いシリーズでした。あらすじだけ読んだら、絶対見ないタイプのドラマ。若い人が死ぬ話がすごく嫌で一時期はやった、「世界の中心で〜」みたいなやつとか絶対見なかったもん。

 

懐かし系の番組は昔から好きだったから、山口百恵さんの歌や当時人気があったことなども知ってたけど、ちゃんとお芝居するのを見るのはこのドラマが初めてでした。昭和のドラマを見ていると、この人、この当時に売り出し中なんだろうなというきれいな顔した若い男女を見かけることがあったけど、正直、お芝居は…な人が多い中、トップアイドルであれだけお芝居もできて…ってすごいな。

 

物語に関しては、ヒール役は多加子だったんだろうけど、川村と一緒になって「白い約束」を歌ってる姿にすっかりファンになってしまいました。男目線の敵役っていうかさ、本当に悪いのは相良教授のほうじゃないの!? 多加子がああいう性格だから相良は浮気したんだというのもそれはそれで酷い言い訳じゃない? 

 

血液型の矛盾は「わが子は他人」で大学受験に失敗した隆ですら知ってたから、医大に合格するほどの幸子が気付かないってのは、ちょっとな。

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昭和のドラマにありがちな動物の雑な扱いだけど、このドラマに関しては最後までヴァンを登場させてくれてありがとう。事故に遭ったシーンは、ウッてなったけど、出演者によく懐いていたようにも見えたし、昭和にしてはマシなほうかと思う。

 

それより何より序盤から秘密を抱えて共有しない茂にイライラしっぱなしだったし、やっぱり血のつながった兄妹設定というのがどうしても受け付けなかった。真実を知ったあとも、結婚したかった奥さんになりたかったと言い続けたり、やたら行動的な幸子にも…う~ん。

 

しかし、やっぱり悲しいよぉ。

 

ネットで赤いシリーズの最高傑作は?と調べると、大体この「赤い疑惑」が出てくるから、ほのぼのとしたホームドラマ好きの私の好みには合わないかもと思っていたんだけど、次の「赤い運命」は三國連太郎さんのお芝居がすごいとよく見るので見たくなってきました。「わが子は他人」と同じく赤ちゃんの取り違えがテーマとなってるらしいので、比べながら見ていきたいです。