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【ネタバレ】サン・スーシの女

1982年 フランス/西ドイツ

 

あらすじ

世界人権擁護委員の代表マックス・ボームシュタインが、パラグアイ大使との面会中に突然、大使を射殺した。やがて彼は妻に自身の過去を語り始める―1933年のべルリン。10歳のマックスはナチスによって父を失い、自らも片足を負傷。家族の友人夫婦エルザとミシェルに引き取られる。

2024.2.9 ムービープラス録画。

 

ちゃんとあらすじ読んで選んでるはずが難しそうなの選んじゃってるな。

 

世界人権擁護委員の代表のマックス・バウムシュタインは久しぶりに家に戻ったのに一人でどこかへ出かけて行った。右手には杖。

 

ある日、マックスはパラグアイ大使と面会中にドイツ語で語りかけ、パラグアイ大使を射殺した。

 

妻のリナが面会へ。マックスは手錠をされるわけでもなく椅子に座っていて、リナが来ると立ち上がってタバコを求めた。私は味方よ、と抱き寄せるリナ。

 

射殺した男はフェデリコ・レゴ。昔の名はルパード・フォン・レガールト。50年前の話で長い話だと言うが、マックスが話し始める。1933年3月のベルリンからすべては始まった。マックスは12歳。

 

1933年の回想

父親と歩いていたユダヤ人のマックスはナチス軍に取り囲まれ、父は射殺。マックスも持ち上げられ脚を木に打ち付けられ、それ以来、右脚が不自由になってしまった。

 

両親の友人であるエルザとミシェルに引き取られたマックス。エルザはリナと二役。出版社で働くミシェルはマックスを会社に連れて行った。ある日、ナチス軍が乗り込んできてめちゃくちゃにされた。

 

エルザとマックスはドイツを離れることにした。駅で別れを惜しむミシェルとエルザ。パリに到着して自由に街を歩けるようになったが、ミシェルからもらった大金は1ヶ月でなくなった!?

 

クリスマスには正装して食事に行ったエルザとマックス。このときの正装がジャケット写真ね。ご希望の曲はありませんか?とテーブルを回るバリオリン弾きにエルザはマックスに演奏して欲しいと言い出し、マックスはバイオリンを借りて見事な演奏をした。

 

ミシェルは列車で居合わせたフランス人の懐に札束を入れ、ホテル・ジョルジュ・サンクのエルザ・ウィーナーへ届けて欲しいと頼んだ。直後、ミシェルは警察に手錠をかけられ連れて行かれた。

 

男がホテルを訪ねた。安ホテルに移った!? 男はベルリンから来たモーリス・ブイヤールと名乗り、マックスが部屋の外で対応。後からエルザと会わせた。モーリスは札束をそのままエルザに渡した。ミシェルはモーリスには名乗らなかったので、エルザは誰から?と聞き、長身の男で警察に逮捕されたと聞き、全てを察して泣き出した。

 

風刺劇を見に行ったモーリスはコケにしたようなヒトラーのモノマネに手を叩いて笑う。劇の後、歌手であるエルザが歌う。じっと見ている細身の男が冒頭でマックスに射殺された大使か。年取った姿が不自然だったけど、若い俳優が老け役をしてたのね。

 

現代に戻り裁判

マックスはテロと戦う立場でありながらテロを起こしたと罪を認め、今、1933年のような差別主義が広まっていると話した。

 

1933年

モーリスはシトロエンを買い、マックスに見せた。モーリスはマックスをエルザの息子だと思っていたが、マックスは反ナチの記事を書いているミシェルとエルザに引き取られたのだと話した。

 

エルザは密かにエルベールという男に会っていた。いい知らせがあると2万フラン要求するエルベール。エルザの毛皮のコートを欲しがるが断った。

 

マックスは小さな楽団で練習している。

 

現代

モーリス・ブイヤール77歳が証人として出廷。すっかり白髪になっている。1948年にマックスに再会したことがある。マックスは人権擁護委員会を立ち上げ、モーリスも誘われたが賛同できなかった。1934年にはミシェルの弁護士・ヘルビッヒに会いにベルリンへ行った。エルザに好意を持っており、喜ばせたかった。

 

1934年

ヘルビッヒを訪ねたモーリスだったが、ヘルビッヒの妻から3週間前に骨つぼが届いたと言われた。全てが粛清された。モーリスは人と話すのは久しぶりだというヘルビッヒの妻に引き止められて、翌朝、髭を剃っている。外にはナチス軍の旗が見える。

 

何も情報を得られなかったモーリスを責めるエルザ。

 

後日、エルザはモーリスにマックスを引き取って欲しいと頼んだ。

 

マックスはドイツ語の文書や手紙を読んであげて1〜2フランをもらっていた。

 

ファシズムと闘おうという会合に行ったエルザは、急遽、人々の前でミシェルが強制収容所に入れられ、助けてくださいと訴えかけた。人々は大きな拍手を送った。

 

マックスはラジオの音に合わせてバイオリンの演奏をした。モーリスに引き取られたが、エルザに会えなくてイライラ。モーリス、いい人だな。マックスは代読でなく、代筆業なのね。

 

浜辺で会っているエルザとモーリス。モーリスはあと2~3年で父が経営している会社を継ぐと話している。

 

バー

ルパードと待ち合わせていたエルザは店を出た。

 

翌朝、ルパードとエルザが帰ってくるのを待ち伏せていたモーリス。ベルリンにも行ったし、マックスも引き取っているとエルザを責めるモーリスをルパードが突き飛ばした。エルザはミシェルの釈放のためだと部屋に戻って行った。

 

エルザがルパードと寝たのでミシェルは釈放された。駅で再会したミシェルとエルザだが、ミシェルは他にも収容されている人がいるからと仲間に会いたがった。ミシェルにマックスはどうした?と言われ、平然と大きくなったわと言えるエルザ怖いよ。人に預けたのにさ。

 

誰が釈放してくれたのかと聞くミシェルに私よと答えたエルザ。しかし、車を降りた途端、ミシェルはルパードたちに射殺された。

 

現代

証言台に立つシャルロット・モーパ77歳。エルザの友人かな? 1943年に強制収容所に入れられ、1945年に墓参りに行った。最後にクズが1人減ってよかったと言い、拍手を浴び、マックスにもよくやったと言った。

 

裁判が終わり、ユダヤ人め!と男にツバを吐きかけられたリナ。釈放され食事をしているマックスに私とエルザは似てるのよね?とリナは聞いた。

 

6ヶ月後、マックスとリナは自宅前で射殺された。犯行声明は出されておらず、犯人は特定されていない。(終)

 

ん〜、なぜこんな重い話を選んだのだろう。音楽はとてもよかった。

Chanson d'exil

Chanson d'exil

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あんなに迫害されたユダヤ人が今度はアラブ人と…ってのが、この前見た映画だよね。

peachredrum.hateblo.jp

差別の連鎖