徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】武器よさらば

1957年 アメリ

 

あらすじ

文豪ヘミングウェーの小説をロック・ハドソンジェニファー・ジョーンズ共演で映画化したスペクタクル大作。第1次大戦下、アメリカ人青年のヘンリーは、正義を胸にイタリア軍に志願し、イギリス人の看護師キャサリンと恋に落ちる。戦闘で傷つき、戦争のむなしさを知ったヘンリーは、戦いを逃れキャサリンとスイスへ向かうが…。イタリアの名監督で名優のビットリオ・デ・シーカが軍医を演じ、アカデミー賞にノミネートされた。

↓こっちだった

2023.4.6 BSプレミアム録画。また1年近く溜め込んでしまった。

 

ヘミングウェー原作による第一次世界大戦の悲恋物語

 

序文 本作の舞台は第一次世界大戦の激戦地の1つ北イタリアのアルプス山地。1915年-18年 イタリアは侵略軍であるドイツとオーストリアに抵抗。過去に例を見ない激しく果敢な戦いを繰り広げた。だが、本作は恋愛物語でもある。アメリカ青年とイギリス女性が砲弾がとどろく中、武器に別れを告げる物語だ。

 

3月 オルシノの町

 

アメリカ人でありながらイタリア軍にいるヘンリー中尉(ロック・ハドソン)が戻って来た。フレデリック・ヘンリー中尉は他の軍人より飛び抜けて大きいと思ったら193cm!

 

リナルディ軍医少佐のお気に入りであるイギリス赤十字の看護婦であるキャサリン・バークリー(ジェニファー・ジョーンズ)に会いに行った。リナルディは他の医師に呼び出され、バークリーと話したヘンリー。バークリーは幼なじみで8年婚約していた男性を亡くしていて遺品の杖をいつも持ち歩いていた。

 

バークリーが気になったヘンリーは夜、会いに行った。遊び目的で言い寄るヘンリーにビンタしたバークリーだったが、ヘンリーに明日進軍すると聞かされ、キスを許す。え! 

 

雨が降り出し、建物の中へ。バークリーは雨が怖いと抱きつき、そのまま…。

 

会ったばかりの人とこんなことになるなんて、あなたは赤の他人と突き放し、バークリーは杖を置き忘れたまま去っていった。

 

イタリア軍が出発の朝。バークリーは見送りに来て「絶対戻って来て」とヘンリーに抱きついた。群衆の中にいるバークリーも女性にしては結構長身だった。

 

険しい山道を進んで行くイタリア軍。山頂は雪。ヘンリーは車だけど細い道なので怖い。

 

激しい砲弾戦。ヘンリーは右膝を負傷し、部下のパッシーニは死亡した。病院に運ばれたヘンリーは医師からコニャックの差し入れを受けた。アメリカ人はミラノの病院に運ばれるというが、オルシノに戻りたいと言うヘンリー。医師は笑ってなんとかしようと請け合う。

 

やたら運転の荒い車に乗って病院へ。ヘンリーは患者1号で他に看護婦が2人。オルシノに戻れなかったせいかイライラして看護婦に当たる。1人の看護婦から酒の差し入れとバークリーが8時の列車で来ると聞かされた。

 

夜、バークリーがヘンリーの病室を訪れ、激しいキス。しかし、バークリーは病室を出ていった。

 

朝、私服のバークリーが病室を訪れた。それにしてもこの病院? 宮殿のようなクラシックな造りだな。

 

医師の目の前でもイチャイチャするヘンリーとバークリー。愛が最良の薬だという医師。明日、手術をする。

 

手術を終え、麻酔も切れたヘンリーは上半身裸でベッドにうつ伏せ。バークリーはヘンリーの体を撫でる。雨が降り出し、バークリーはヘンリーに抱きつく。

 

同僚看護婦にヘンリーから結婚を申し込まれたと話すバークリー。看護婦は国に奉仕している兵士は女を捨ててもいいと思っていると言い、バークリーを怒らせる。

 

ボートデートするヘンリーとバークリー。バークリーはヘンリーの女性遍歴を聞き出そうとしたり、理想の女性になりたいと話す。

 

ベテラン看護婦にイチャイチャがバレそうになり、慌ててバークリーが新聞を読む。ベーブ・ルースのヒットでレッドソックスが5-0で勝利。

 

競馬デート。バークリーはヘンリーに妊娠を告白。明日結婚しようと言うヘンリーだったが、イギリスに送り返されることを恐れたバークリーは戦争が終わるまでこのまま隠し通すと言い、2人で愛を誓い合う。

 

ある夜、ヘンリーの部屋から出された空き瓶に気づいたベテラン看護婦はヘンリーの部屋に行き、イチャイチャしてる2人を目撃。ヘンリーは全快したと軍に報告すると言う。前線に送り返されることになったヘンリーはバークリーとホテルへ。戻って来たら家庭を築こうと約束する。

 

オルシノに戻ったヘンリー。ドイツはロシアと手を組み、戦況は悪化していると聞かされた。リナルディに脚を見せると8割ほどの戻りで戦線復帰はできないと言う。神父の話によると医師不足でリナルディも手術時、手が震えるなど精神状態が悪い。

 

軍の命令で患者達を見放し、同行するように言われたリナルディ。神父はこの場に残ると祈りを捧げた。

 

街は爆撃を受け、リナルディやヘンリーは車で街を出た。イライラしてケンカになり、首を絞めて殺してしまう者、車の荷台に乗り、疲れた女性は抱いていた赤ちゃんを落としたのも気付かず眠り続ける。ヘンリー達の乗る車も壊れて歩き出す。

 

リナルディは上官たちの前で階級は“卑怯者”などと答え、ドイツ軍のスパイ扱いされ、ヘンリーの目の前で銃殺された。ヘンリーもまたイタリア軍の敬礼の仕方と違うと指摘され、逃げ出した。

 

ミラノ北駅

死んだ男の服に着替えたヘンリーは駅にいたバークリーの同僚看護婦にバークリーの行方を聞く。ストレーザの湖畔のホテルにいると聞いていると、ベテラン看護婦に見つかり憲兵を呼ばれて逃げ出した。

 

ホテル・ヴァレリア

バークリーと再会。2人で一緒にいましょうと抱き合う。

 

アメリカ人脱走兵を憲兵が追っていると記事になっている中、バークリーは舟でスイスに入ろうと提案。小さなボートに乗り、漕ぎ出す。

 

無事、スイスに到着したヘンリーとバークリー。妊娠中の体ですごいな!

 

憲兵?に見つかり、パスポートを求められる。いとこと観光に来たという2人を厳しく尋問しているように見えた兵士だったが、母親の経営するホテルを勧めて来た。パスポートは取られたものの自然豊かなホテルで過ごす2人。医師を呼び、バークリーの検診、ヘンリーも膝を見てもらった。健康って素晴らしいわねと言うバークリー。

 

ホテルのジマーマン夫人も優しく、2人は今後の生活のことを話し合う。

 

1917年のクリスマス。…じゃなくて新年になって1918年かな? 相変わらずラブラブな2人。しかし、この人たちどうやって生活してる??

 

出産を控え髪を短くしたバークリー。陣痛も始まり、ヘンリーも分娩室に入った。この時代に立ち会い出産! 大騒ぎしたくないとガスを吸うバークリー。無痛分娩?? しかし、ガスは効かず、バークリーは痛みで騒ぎ出す。突然、もう疲れた。私、死ぬんだわと言い出す。

 

分娩室から出されたヘンリー。外は雨。医師から帝王切開を提案されたヘンリーは了承する。分娩室から手術室に運ばれたバークリーは男の子を出産。

 

バークリーの顔を見て、病室から出ると医師から赤ちゃんが亡くなったことを聞かされた。医師と喫茶店に行ったヘンリーは店の客がイタリア軍が奇跡を起こしたと話しているのを聞く。

 

医師が先に店を出て、バークリーが死ぬのでは?と不安になったヘンリーが病院へ戻ると、バークリーが出血したという知らせを受けた。神に祈るヘンリーだったが、病室に通されたバークリーは瀕死の状態で、恋人を作ってねと言い残し息絶えた。

 

「3人になる。楽しみね」というバークリーの言葉を思い出すヘンリーは病院を出て歩き出した。(終)

 

恋物語というから夫が戦死する話かと思ったら全然違った。ベテラン看護婦は2人にとって悪魔みたいな存在に見えたかもしれないけど、病室でイチャイチャする2人に共感はできないかな。