徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】顔

2000年 日本

 

あらすじ

阪本順治監督による人間ドラマ。殺人を犯した女性の逃避行を、人間味とユーモアを交えて描く。犯行後15年近く逃亡し、時効直前に逮捕された実際の事件をベースにしている。喜劇名優・藤山直美の名演技が光る名作。

母の葬式の日、仲の悪かった妹を殺してしまい、逃亡生活を続けるはめになった中年女性・正子。しかし、転落していけばいくほど、なぜか彼女は魅力的に輝き始めていく……。

2023.9.29 BS松竹東急録画。

 

1995.1.14

引越しのサカイのCMソングを口ずさみながらミシンを踏む吉村正子(藤山直美)。

 

よしむらクリーニング

1階では母・常子(渡辺美佐子)が仕事をしており、正子は2階で服の修繕をしている。妹の由香里(牧瀬里穂)が東京から自分の洗濯物をたくさん抱えて帰り、正子の部屋に入ってくると常子が入院させると言っていたと嘘を言った。

 

衝動的に靴下のまま家を飛び出した正子。電車に乗り雪深い駅前に出て、池田(佐藤浩市)から靴屋はそこだと話しかけられた。

 

なんやかんや帰ってきた正子は長いこと引きこもりをしていて、常子はたまに外出してくれると安心する従業員に話す。しかし、常子は仕事中に倒れて、そのまま還らぬ人になってしまった。

 

葬儀の夜、ケンカになった正子と由香里。風呂に入った正子が出ると喪服の由香里が倒れていた。ええ!?

 

正子は香典を盗んで逃走。

 

1995.1.17 

野宿をしていた正子は地震に襲われた。

 

茶店に入った正子は見知らぬ女性から話しかけられ、働かないかと誘われるが断って交番へ。警官はおらず、酔っ払いの山本(中村勘九郎)に襲われた。うへっ、こういう映画か。

 

正子は一人でラブホテルへ行き、泊めてくださいとお願いする。従業員(庄司照枝)は仕事を辞めたがっていたので、花田(岸部一徳)に正子を紹介した。住み込みで働き始めた正子。

 

芋たこなんきん」の町子とおじいちゃん! 町子は花田と自転車に乗る特訓をした。

 

ある日、花田が首吊り自殺してしまい、ほかの従業員が警察を呼ぶというので、正子は乗り慣れない自転車で逃亡。転んで顔が腫れた正子が公衆トイレの鏡で自分の顔を見ていると背後に由香里が! この映画BGMがほとんどないんだな。シーンとしてる。

 

正子はマスクを購入して別府が終点の電車に乗った。偶然、居合わせた池田と少し話す。男は別府の手前で降りて行った。

 

別府に降りた正子。駅前で洋行(豊川悦司)のカバンを蹴ってしまう。姉の律子(大楠道代)のバイクに乗った洋行は空き店舗に入ろうとする正子が目に入る。

 

正子は空き店舗で首吊りを試みようとしたが失敗。助けを求め、助けに来た律子のスナックで働くことになった。はじめは店に出ることもできなかったが、常連の健太(國村隼)と出会い変わっていく。

 

また「芋たこなんきん」! 朝ドラ夫婦と思えぬダークさ。律子が同窓会でいない日、洋行の手引きで健太に襲われる正子。

 

健太の妻が来て修羅場になる。健太はここで退場?

 

ある日、正子のアパートを突然訪れた洋行。昨日の今日で正子を気にかけてた!? 姉ちゃんを頼むと出て行った洋行は本当に姿を消した。

 

雨が降り出し、銀行の前で雨宿りしていた正子は公衆電話で誰かと話していた池田と再会。スナックに連れていく。妻に出ていかれ、息子と行動を共にしていた池田はそのままスナックに酔い潰れて寝てしまった。

 

ヤクザを辞めると言っていた洋行は男2人に襲われ、池田はまた公衆電話で揉めている。

 

自転車で町中を走っていた正子は偶然血まみれで虫の息の洋行を発見するが、そのまま立ち去った。

 

律子は事情を聞かれて警察へ。

 

正子は健太の働く映画館へ行き、夜通し健太から泳ぎを教わる。

 

動物園で池田と待ち合わせした正子は月が西から上がったら一緒になってください、生まれ変わったら一緒になってくださいと言って池田親子の前を去った。

 

正子は律子に電話をかけ、お別れの挨拶をした。死ぬくらいなら逃げて、と言う律子だったが、正子は電話を切った。

 

フェリーに乗った正子は苦しそうな声をあげていた。

 

港町で年輩女性とタコを干している正子。女性の家にいながらミシンで修繕していた。浴衣を着て出かけた正子は子供からテレビに出ていた女に似ていると指摘された。テレビでは吉村正子の殺人事件のニュースが流れており、正子は走って逃げた。

 

祭りの夜、警官や消防団が海を探すが何も見つからず、明け方、消防団員の1人が浮き輪をつけて海を泳ぐ正子を見つけた。(終)

 

正月から見る映画ではなかった。藤山直美さんならやっぱり明るい笑顔が見たいな。