徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】あなたを抱きしめる日まで

2013年 イギリス

 

あらすじ

1950年代のアイルランド。10代で未婚の母となったフィロミナは修道院に入れられ、幼い息子は養子に出されてしまう。それから50年、息子捜しの旅に出たフィロミナは思いもよらぬ事実を知ることに…。主演はイギリスの名優ジュディ・デンチ。スティーブン・フリアーズ監督がシリアスな実話をもとにユーモアを交えて描く感動作。ジャーナリストを演じたスティーブ・クーガンは脚本も手がけベネチア映画祭脚本賞を受賞した。

2023.5.9 BSプレミアム録画。録画時間が1時間39分と短め。

peachredrum.hateblo.jp

ジュディ・デンチはおっかないおばあさんというイメージ。

 

フィロミナという年老いた女性は教会で若い頃を思い出していた。祭り?に出かけたフィロミナは若い男に声をかけられ、やがて妊娠し、修道女に相談する。フィロミナは10年前に母親を亡くしていて性の知識がなかった!? その時産んだ男の子が50歳になることを今も覚えていた。

 

娘のジェーンは、フィロミナが修道女に子供を取り上げられたことをジャーナリストのシックススミスに話すが、その場では取り合ってもらえなかった。

peachredrum.hateblo.jp

シックススミス役のスティーヴ・クーガンは「ナイトミュージアム」で見たことあったのかも。

 

後日、シックススミスとフィロミナが対面し、話をした。フィロミナのような境遇の女性たちが修道院に預けられ洗濯などして働く。フィロミナの父親は娘が死んだと周囲に話していて誰も会いに来なかった。修道院を出るには100ポンド必要だが、そんなお金はなく、出ても行くところがない。毎日1時間だけ子供に会えるが、ある時、息子のアンソニーがどこかへ連れて行かれた。

 

シックススミスはBMWを借りて、フィロミナを乗せ、ロクスレア聖心修道会へ。壁に飾られたシスター・ヒルデガードの写真数枚と一見場違いな女優のジェーン・ラッセルの写真。

 

シスター・クレアが面会し、火事で資料は焼けてしまったと話す。息子の無事が分かれば会えなくてもいいと落ち込むフィロミナ。シックススミスは健在のシスターに会いたいと言うが、シスター・クレアは老人特有の混乱があるとして断わり、フィロミナと2人きりで話したいとシックススミスを追い出した。あちこち見ていて、“アシュリン・デヴリン 享年14歳”という墓を見つけた。

 

車に戻ったシックススミスとフィロミナ。シスター・クレアはジャーナリストがあなたを操ろうとしていると警告し、1955年にフィロミナ自ら“アンソニーに対する全権利を永久に放棄する。何があろうと会うこと干渉すること権利を主張することは決してしないと誓う。決して捜さない”という書類にサインをしていて、そのコピーを渡された。

 

快楽を知ったことが罪だと語るフィロミナにカトリックはクソだとシックススミスは言う。帰りに立ち寄ったバーでマスターから修道院が焼けたことはなく、裏庭でシスターが書類を燃やしたのだと聞かされた。子供たちはアメリカ人がもらって行き、ジェーン・ラッセルも養子を取ったという。(調べると事実ではないらしい)

 

シックススミスとフィロミナはアメリカへ。ホテルに到着してから、リンカーン記念館に観光に行く。フィロミナはアンソニーベトナム戦争で死んでいたら? ホームレスだったら?と心配する。加えてアメリカは食事量が多く、肥満だったら?とシックススミスに言う。

 

フィロミナはBBCの番組を降板したシックススミスを心配して、店員など関わる人に冷たい態度を取らないようにアドバイスをする。

 

シックススミスは移民局のデータベースから“アイルランドからメアリーとマイケルを迎えたヘス夫妻”という古い新聞記事を見つけた。

 

マイケル・ヘス 1952年7月5日生まれとさらに調べる。

 

1955年 養子としてアイルランドから米国へ

レーガン政権 共和党顧問

ブッシュ大統領 法律顧問

1995年8月15日 死去

 

アンソニーが亡くなったと知り、泣き出すフィロミナ。帰りの便を変更してアメリカに残ることにした。シックススミスは10年前、ホワイトハウスでマイケル・ヘスに会ったことがあった。

 

アンソニーの元同僚であるマーシャに会ったフィロミナはアンソニーがゲイだと知らされても、小さい頃から繊細だったと気にしていない。マーシャは仕事上、パートナー役をしていた。フィロミナは50年も隠していたのは、罪を犯したせいだと言い、人を欺くのも罪だと思って明かすことにしたとシックススミスに話した。

 

フィロミナとシックススミスはアンソニーと共に引き取られたメアリーに会いに行った。養父は厳しく、楽しい子供時代ではなかったと話す。エイズで亡くなったアンソニーの埋葬先はアンソニーの恋人・ピートと養父の間で揉め、メアリーは詳しいことを知らない。カミングアウトしないまま亡くなったアンソニーを自分に重ね合わせて同情するフィロミナ。カミングアウトしてない割にみんな知ってるよね。

 

途中で告解がしたいと言い出し、教会に寄った。教会から出てきたフィロミナは銀行からお金を借りて渡すから記事にしないでほしいと言い出す。シックススミスはピートに会いに行こうと提案する。

 

フィロミナは母親を恨んでいたのかもと心配するが、シックススミスはアンソニーの写真の胸にアイルランドを象徴するケルティックハープのワッペンがついていることを見せた。

 

ピートは新恋人の運転する真っ赤なマツダのオープンカーから降りて、自宅に入って行った。シックススミスが少し強引に直撃するがドアを閉められた。今度はフィロミナが扉を叩き、家に入れてもらった。

 

家にはアンソニーの写真も飾られており、3歳以降の思い出ビデオを見た。晩年のアンソニーはロスクレアを訪れており、シスター・ヒルドガードとも対面していた。母親に見捨てらたと聞かされたアンソニーだったが、死後、ロスクレアに埋葬されたとピートは言う。

 

再び訪れたロスクレア聖心修道会。シックススミスは無理矢理シスター・ヒルデガードを直撃し、お互い捜していたのになぜ知らせなかったのか追及した。苦しみは罪の償いだと言うシスター・ヒルデガード。最初に出てきた享年14歳の墓は若い母親のものだった。フィロミナはシスター・ヒルデガードを赦すとし、シスター・クレアに墓の案内を頼んだ。シックススミスはあなたを赦せないとシスター・ヒルデガードに言い残し部屋を出た。

 

マイケル・ヘスの墓の前にいるフィロミナに記事にはしないと言うシックススミスだったが、知ってほしいから記事にしてほしいとフィロミナが言う。

 

2009年 マーティン・シックススミスはこの物語を出版。今なお多くのアイルランド人の養子とその母親が互いに捜し続けている。

 

フィロミナは英国で家族と暮らし、今も息子の墓を訪れている。

 

マーティンは作家・司会者として活躍。ロシア史の本を出版した。(終)

peachredrum.hateblo.jp

教会、養子というといつもこの映画を思い出す。

 

妊娠した女性が行くところがあるだけ日本よりいいんじゃないかとか思ってしまうのは安易なのかな。


www.youtube.com