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ドラマの感想など

【連続テレビ小説】芋たこなんきん(93)「しもたっ!」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

町子(藤山直美)の弟子入りを断られた二ノ宮留夫(マギー)が、あきらめずに町子を訪ねる。小説の原稿を手渡し、読んでほしいという。そして掃除などの家事を手伝い、あすも来ると言って帰って行く。一方、町子の仕事部屋でつまずいた健次郎(國村隼)は、町子が一真石田太郎)から借りた観音像の手の1本を折ってしまう。最初から折れていたことを知らない健次郎は…。同様に隆(中村孔哉)と晴子(田畑智子)も…。

夜、茶の間

町子「ただいま。遅なってすいませんでした」

健次郎「お帰り。元気にしてた? みすずちゃん」

町子「何か仕事もものすごうのってるみたい」

健次郎「ふ~ん。あんたの周りのおなごはんはほんまによう働くなあ」

町子「そうやね」

 

健次郎「あの…新聞の連載小説てほんまにやる気か?」

町子「『やらしてもらいます』て返事してしもたけど」

健次郎、ため息。「女の人の方が欲深いな」

町子「え? 欲深い?」

健次郎「うん、深い深い。大体、人の持ってるもん欲しがんのも女の人やがな」

町子「え!?」

peachredrum.hateblo.jp

回想

町子「ボーイフレンド?」

みすず「うん。まあ…」 

 

町子「ひょっとして、みすず、そのお相手…」

みすず「家庭持ち」

回想ここまで

 

町子「いや、私…。いや…」

健次郎「そや、あの、おじゅっさんの観音さん、早う返さなあかんで」

町子「お風呂入るわ」

健次郎「えっ?」

町子「お風呂入る…」

健次郎「うん」

 

町子「お風呂…」

健次郎「うん」

町子「入ろう…」

 

健次郎「うん。あっ、それとな…」

町子「はい」

健次郎「仕事増やすのはええけども体のことちゃんと考えてやりや」

 

図らずも健次郎に秘密を抱えてしまった町子でした。

その翌朝…

 

晴子「へえ、観音像?」

健次郎「うん。おじゅっさん、えらい気に入りようでな」

晴子「ふ~ん…」

 

元気のない町子。

晴子「具合悪いん?」

町子「いえ、どないもありませんね」

健次郎「仕事しすぎやで」

晴子「主治医さん、ちゃんと診てあげな。ごちそうさま」

健次郎「主治医て…」

 

隆「折れた!」

町子「うん!?」

隆「お箸の先」

健次郎「新しいの買うといたって」

町子「びっくりした…」

 

観音様の腕は接着剤ではうまくくっつきませんでした。そして、更に…

 

仕事部屋

千手観音を腕をくっつけようとするが、くっつかず、手を合わせる町子。

 

晴子「うわっ!」

二ノ宮「あっ、おはようございます」

 

玄関

靴を磨いている二ノ宮。

晴子「何やの!? あんた」

二ノ宮「あっ。今日から花岡町子先生の弟子になりました二ノ宮留夫です!」

 

町子「あら!」

健次郎「何や?」

二ノ宮「あっ、おはようございます!」

町子「昨日、ちゃんとお断りしたやないですか」

二ノ宮「許していただくまではここを動かない覚悟です! 何とぞ何とぞ!」

 

晴子「あ…ピカピカ」

二ノ宮「はい!」

晴子「ああ…。行ってきます」

二ノ宮「行ってらっしゃいませ」

町子「行ってらっしゃい」

 

健次郎「どうすんねん?」

 

二ノ宮「あの…これ、読んでください」

町子「は?」

二ノ宮「僕の小説です。せめて読んでいただいてから弟子にするかどうか判断してください」分厚い原稿の束。

町子「いえ、そんなこと急に言われましても…」

二ノ宮「お願いします! あの、カモシカのおっちゃんからもお口添えお願いします」

健次郎「カモシカ…」

ここでカモシカのおっちゃん出たか~。

 

仕事部屋

窓から見える所で二ノ宮が何か作業している。

町子「はあ…。どうしたらええんやろな~。観音さんのバチやろか…」

 

茶の間

二ノ宮の原稿を読んでいた純子だが、半分ほどでやめる。

町子「どうでしたか?」

純子「出だしは現代の恋愛物なんです。だけど、主人公の恋人はかぐや姫だと分かります」

町子「SFですか?」

純子「2人の逃避行は時代を超えます。近未来から江戸時代へ。そして舞台も日本、アメリカ、モンゴルへ…世界を股にかけた冒険ものとなり途中まで読んで、私、力尽きました…」

町子「ご苦労さまでございました。はあ~、早う断らなあきませんねえ」

2人が席を立つと、健次郎が入ってきた。

 

健次郎「どないしたん? お昼やで」

純子「それどころじゃございませんの」

 

待合室

鯛子「ヤブちゃん、ここは学校の部室やあらへんねやからね」

藪下と二ノ宮でラーメンを食べている。

藪下「ええ。けど、何であかんのですか? お昼休みやし、患者さんもいてへんのに」

 

町子「二ノ宮さん」

二ノ宮「あっ、先生!」

町子「いや、あの、原稿のことなんですけれど…」

二ノ宮「朗報です! さっき家から電話がありまして、例の観音像、心当たりがあるて人が」

町子「心当たりがある?」

 

二ノ宮「今、妻に確認させてますんで」

純子「妻って、奥さんいるの?」

二ノ宮「ええ。子供も1人いてますけど」

町子「え!? そやのに仕事辞めて小説家にですか?」

二ノ宮「原稿読んでいただけました? まあ、自分で言うのもあれですけど結構面白いと…」

町子「ちょっと、原稿の話なんですけれどもね、あの~」

 

健次郎「往診、行ってくる。深田のおばあちゃん具合悪なってしもてな。あっ、鯛ちゃんも来て」

鯛子「車呼びましょか?」

健次郎「頼むわ」

鯛子「はい」

 

二ノ宮「あっ、僕、車で来てますけど!」

健次郎「えっ?」

二ノ宮「乗ってってください! ねっ、行きましょ! さあさあ、さあさあ」

健次郎「あっ、そう? 悪いな」

町子「二ノ宮さん、ちょっと待ってください! ちょっ…。ちょっと鯛子ちゃん! ちょっと違う…。あっ…」ため息

 

立って食べていた藪下は待合室のソファに座ってラーメンを食べ出す。何となく見てしまう町子と純子。ヤブちゃん、スカート短い。

 

そして…

 

夕方、仕事部屋

町子「あらまあ、もうこんな時間や」

 

廊下

町子「あっ、健次郎さん、往診終わったの?」

健次郎「うん、終わった」

町子「ねえ、あの人どうなりました?」

健次郎「いや、知らんで。車で送ってもろてきて…。で…」

町子「諦めて帰ったんかな?」

健次郎「さあな…。うわっ」

 

トイレから出てきた二ノ宮。「あ~、お疲れさまです。あっ、先生、原稿読んでもらえました?」

町子「いえ、時間ないのでね。あの、締め切りいっぱい抱えてますので…」

二ノ宮「あ~、そうですか。また時間ある時でかまいませんので。じゃ、明日来ますんで今日は帰ります」

町子「ちょっと待って、二ノ宮さん!」

二ノ宮「ほな、失礼します~!」

 

町子「ちょっと明日て、ちょっと二ノ宮さん。ちょっ…」

健次郎「困ったこっちゃな」

町子「健次郎さん」

健次郎「え?」

町子「健次郎さんが往診つきあわせたりするからでしょ!」

健次郎「そりゃ、しょうがないやろ。人命優先やんな」

町子「ねえ、ちょっと健次郎さん! ねえ。ちょっと! 健…」ため息

 

たこ芳

一人で飲んでいる町子。

りん「先生、来はれしませんの?」

町子「え? ああ…。今日は何か…一人になりとうて」

 

一真が来店してきた。

町子「ものすごいタイミングやわ、これ…。こんばんは」

一真「どや? 観音さんのおかげで筆、よう進むやろ?」

町子「もうおかげさんでサラサラサラサラサラ~!」

一真「ハハハハ! そら~よかったよかった!」

町子「ありがとうございます」

一真「寺の場面にはワシも出してもらえるんやろなあ?」

町子「ええ、もう…」

 

そのころ、健次郎は…

 

茶の間

健次郎が一真からお土産としてもらった酒をふるまっている。

貞男「海外旅行か。ええなあ、ごえんさん」

俊平「俺ら、海外旅行ちゅうの行ったことないもんな」

貞男「俺なんか、お前、飛行機乗ったことあれへんねんで!」

 

俊平「そやな。そやそや、観音さん買うてきたらしいな。何や今、町子さんに貸してあるて」

貞男「あ~、そやそや、何やえらい自慢してたがな。どんなんなん? ちょっと見せてえな」

俊平「見せて」

健次郎「けど、町子の部屋やからなあ」

 

貞男「かめへんやんか!」

俊平「ちょっと部屋行って取ってきてよ」

貞男「そや。見たい、見たい!」

俊平「見たいな!」

 

健次郎「そやけど…」

貞男「見たいて!」

健次郎「そうかあ? ほな、ちょっと行ってこよか」

貞男「うん」

 

明かりのついてない町子の仕事部屋。そっと入るが何かに足をぶつけた健次郎。「ああ…」明かりをつけると床に置いていた数冊の本を机に乗せる。「あった…」しかし、手が折れていることに気付く。「あ…」

 

茶の間に戻ってくる健次郎。

貞男「俺やったらスイス」

俊平「スイス。お前、妙に爽やかやな~」

貞男「スイス好き」

俊平「スイスは…」

 

健次郎「あ…あのな…」

俊平「うん?」

健次郎「あの~、捜したんやけどな、どこに行ったか分かれへんねんな。残念やな」

貞男・俊平「え?」

健次郎「今度、またほらあの…おじゅっさんに見せてもらい」

 

健次郎が酒を注ぐ。

俊平「あ~あ~、はいはい…」

貞男「あ~、ちょっと」

健次郎「うん?」

俊平「でぼちん、えらい汗かいとるで」

健次郎「え?」

貞男「ほんまや」

健次郎「蒸し暑いな、ここな」

 

たこ芳

ため息をつく町子。帰り支度の一真

 

みすず「あっ、こんばんは!」

りん「あっ、いらっしゃい!」

町子「あら、みすず!」

みすず「町子、来てたん?」

町子「うん!」

 

桑山「うわ~! これはエッセーどおりや! ええ店や! やっと来られた!」

みすず「あっ、こちら、花岡町子さん」

 

みすずがうわさのボーイフレンドを連れてきました。

 

桑山「これは失礼。どうも初めまして、桑山です」

山九州男…読みは”くすお”かな?

 

町子「初めまして、花岡町子です」

みすず「あっ、座らしてもらおか」

桑山「ああ…。へえ~、こんなとこやったんか」

 

みすずと桑山の顔を見て帰っていく一真

 

みすず「よいしょ。じゃあ、女将さん、私、ビール、そして、おでんがねチクワとコンニャクと大根」

桑山「僕はまずたこ下さい」

りん「あっ、はい」

 

桑山「ワワワッ、女将さんや」

みすず「女将さんやね」

桑山「うん。エッセーどおりの青い目の女将さんやな!」

 

おでんのアップ

桑山「このだし汁としょうゆのやわらかい切ない湯気がモヤモヤモヤ~ンと来んのがたまりませんのやな。なあ、みぃちゃん!」

町子「みぃちゃんて…」

みすず「あ~、ほんまだし汁おいしいもんな! あっ、女将さん、私、たこ下さい」

りん「はい」

みすず「また太ってしまうわ!」

 

桑山「大いに太ろやないか。うまいもん食わんと痩せて何の人生や!」

町子「あ、賛成。あの桑山さんは骨とうにお詳しいんですか?」

桑山「うん、まあそこそこ」

町子「ちょっと聞かせてもらいたいんですけれども、あの千手観音で木像で唐の時代のものというのは値打ちもんなんでしょうか? いくらぐらいのもんなんですか?」

桑山「60万ぐらいすんの見たなあ…」

町子「え…? 60万…」

 

たこ芳前

桑山「あ~、おいしかったな! ほいじゃまたな!」

みすず「うん、またね!」

町子「60万て…新連載を増やさなあかんのちゃうかいな。1、2、3、4…」

 

みすず「どやった、桑山さん?」

町子「え?」

みすず「どやった?」

町子「どこ行ったん? 桑山さん」

 

みすず「帰ったやん」

町子「うそ! あんた一緒に行かんでええの?」

みすず「私、バスやで。あっち電車」

町子「あっさりしてんのやね。で、今度いつ会うの?」

 

みすず「決めてない。まあ、あえて約束せえへんていうか…いつ電話しよういつかかってくんねやろて仕事中に考えてんのが楽しいね」

町子「ふ~ん」

みすず「たまに受話器に手ぇ置いた瞬間、パッと鳴ったりして…。面白いやろ?」

町子「今までで一番楽しそうやね」

 

みすず「う~ん、やっぱり、食べ物の趣味が一緒ていうのは大事やね」

町子「そう。それは大事やなと思うわ」

みすず「うん。あっ、もう一軒つきおうて」

町子「いや、もう私、無理無理無理!」

 

同じ頃、再び徳永家では…

 

応接間ではテレビがついている。

 

茶の間

健次郎「ようけ飲みよったな…」一真にもらった酒がだいぶ減っていた。

応接間でテレビをつけながら宿題している隆に声をかける健次郎。「おい。お風呂入ってくるからな。僕、出てくるまでにちゃんとテレビ消して寝るんやで」

隆「は~い」

 

入れ違いに入ってくる晴子。「隆。由利子の英語の辞書知らん?」

隆「知らんで」

晴子「借りよ思たら『ここに置いた』て。あれへんやん。なあ、あんた持ってへんの?」

隆「小学生やで…」

晴子「役に立てへんなあ…」

 

隆「町子おばちゃんの部屋におばちゃんのがあんで」

晴子「あんた取ってきて」

隆「何で?」

晴子「私が無断で入るわけにはいかへんでしょ。ほら」

隆「もう…」

 

明かりをつけて仕事部屋に入る隆。「あっ、あった!」

しかし、本に足を引っかけて転ぶ。「あっ!」

晴子「ちょっとあんた大丈夫?」

 

隆「あれ?」千手観音に気付く。「あれ? うわっ!」

晴子「ああっ!」

隆「しもた!」

晴子「ちょっと、それ…」

 

ミニ予告

二ノ宮「うまいですよ、僕の焼きそば」

町子「確かにええ匂いやけどね」

 

ツイッターだとこういう展開が「あぐり」や「マー姉ちゃん」で繰り広げられるとボロクソに叩くんだろうな。ツイッターで実況してくれたり感想書いてくれる人、当時の状況を教えてくれる人…同じ作品を見てるんだ~って面白く感じるけど、「おしん」から一連の作品を見てきて、ボロクソに叩くパターンが見えてきた。

 

今だと現行朝ドラと比較して褒めるツイートが多いのもちょっとウンザリ。現行朝ドラ見てないし、内容も知らないんで、結局、現行朝ドラを叩きたいがために見てるだけじゃないの?とすら思えてくる。つまんないと思う作品は旧作でも新作でもサッサと切ってくれ。楽しい感想だけ読みたい。ま、こちらのわがままだし、ツイッターだとブロックという便利な機能があるしね。