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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (69)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

一日仕事してみて、この仕事は向いてない、と落ち込むもも(藤山直美)。純子(山口智子)はまだ初日だしこれから慣れる、と励ます。ぬひ(西岡慶子)は、やはりやめてもらおうと言うが、純子はそんなことを言うんだったら私がやめる、と言う。ぬひは言い過ぎたか、と考え込むが、あき(伊藤榮子)は、あれははったりだ、本気でやめる気はないはずだ、と助言する。そんな中、久助桂枝雀)の童話の出版記念パーティーが開かれ…。

店で落ち込んでいるもも。

純子「さあ、ももさん。しゃんとしてえな」

もも「あかなあ。うち、やっぱり向いてないわ、この仕事」

純子「何言うてんのん。まだ1日目やんか」

もも「あかんなあ。うちには愛想ちゅうもんがないなあ」

 

純子「そんなん、そのうち自然に身につく。私かてそうやもん」

もも「ほら、ほやけど何でうちあがなカ~ッとしてしもうたんやろなあ」

純子「それは…ゆうべあないにお酒飲んで二日酔いで気分が悪かったからと違いますのん?」

もも「それもあるやろけども。すんませんな。純ちゃんに迷惑かけてしもて」

 

純子「そんなん気にせんといて」

もも「やっぱりあかん。うち、やめさいてもらうわ。これでは先が思いやられらら」

純子「ももさん。誰かて失敗はあるやん。な? そないに気ぃ落とさんと。私は何とも思てへんし」

もも「すんません」

 

純子「ここやめたかてほかに行く所あらへんでしょう。やめるやなんて言わんと一緒に頑張ろう。な? 私かてももさんに手伝うてもろたら、ほんまに助かるんやもん」

もも「ほんまに?」

純子「ほんまに決まってるやんか」

もも「おおきに。おおきにな」

純子「ももさん…。ももさんらしないなあ」

純ちゃん、優しいなあ。

 

家の前で素振りをする昭。雄太はグローブ磨き。あきとももは台所。純子は野球のボールの繕い? 純子と雄太が並んで座っているのを見るとわあー、夫婦とか思ってしまってすみません。

 

昭は純子の目の前で服を脱ぎだし、洗っといてと投げた。純子は自分で洗えと投げ返す。

昭「なあ雄太。このごろお姉ちゃん怒りっぽなったと思わへん?」

雄太「ああ、思う」

純子「何でやの」

 

雄太「原因はあれやな」

昭「そう、あれ」

純子「あれって何や?」

昭「あれや」

雄太「ここのところアメリカの秀平さんから手紙も来んし」

昭「そう、それでヒステリー起こしてんのや」

純子怒る。

 

そこにぬひが訪ねてきて純子をぬひの家に呼んだ。ぬひはももに辞めてもらった方がいいと再度言った。客商売に向いてない。ちょっとずつ純子が言うというが、ぬひには「嬢さんに言えまっか」と見抜いていた。客商売というのは店の人間が一人減ったり増えたりしただけでも客の足が遠のく。ももに愛想よくしろという方が無理。

 

ぬひは今でも反対。あのお店で2人分のもうけは出ない。昭と雄太にこれからいくらでもお金がいる。大学の費用もかかる。そんなお金をももの給金につぎ込むことはない。

ぬひ「1合の升に2合のお酒は入らしまへんねんで」

 

ぬひの話を聞いた純子は2人が働くのが無理なら私がやめる、別の仕事を見つけると言いだす。

 

行きがかりとは言いながら、どうも妙なことになってしまったようですねえ。

 

ももが寝ているとき、一緒に寝ているはずのあきと純子の姿はない。

あき「純子。やめるやなんてことはそう軽々しく言うもんやないで」

純子「分かってる。ほんでもな私がやめるて言うたら、ぬひさんかてももさんにやめてくれとは言われへんと思ったんやもん」

あき「あんたほんまにやめるつもりで言うたんと違うの?」

 

純子「誰がほんまにやめるもんですか。多分明日かあさってぬひさんの方から謝ってくると思うんや。それにしても、ももさんも、ももさんなんや(もばっかり!)。自分一人で張り切ってしもて。それにじきに腹立てるし。あれではお客さん、冗談も言われへんわ。ももさんの耳には入れんようにしといてな」

あき「そら言わへんけど。ほんであんた明日どないするんや」

純子「明日? お店へ行くけど。何も明日からやめるて言うたわけやないし。ももさんにも仕事の手順教えてあげなあかんし」

何となく純子の態度が偉そうに見える。

 

翌日、あきは小野家にぬひを呼んだ。あそこまで言わなくてよかったというぬひにあきはぬひの言うことがもっともだと思っていると言う。

あき「第一、あの店はぬひさんのものなんやし」

ぬひ「そんな、奥さん」

あき「ほんまに。純子はただお店預からしてもうてるだけなんやし」

ぬひ「いいえ。嬢さんがそないしたい言わはんのやったら、わてがとやかく言うことおまへんねんわ。とにかく嬢さんにはわての方から頭下げますさかいに」

 

あき「ぬひさん、それだけはやめとくなはれ」

ぬひ「えっ?」

あき「しばらくこのままでいてもらいたいんです」

ぬひ「こ…このままって…」

 

あき「純子はほんまはお店やめるつもりはないんです」

ぬひ「けど…」

あき「そない言うたら、ぬひさんが折れてくれるやろ思て、あない言うてるだけなんや」

ぬひ「そうだっしゃろか」

 

あき「4年もお店やってるうちに、ぬひさんから預かったお店やいうことを忘れてしもてんのかもしれません。まあそんなこと言うてしもたら、あの子もちょっとかわいそうなような気もするけど、言うてみたら思い上がりのような気もするんや。ちょうどええ薬やさかい、ぬひさんがそない簡単に謝らんといてもらいたいんや」

ぬひ「そやけど、奥さん…」

あき「純子がやめるて言うたんやさかい、ぬひさんは『ああ、そうですか。ほんならやめなはれ』て言うてもらいたいんや」

ぬひ「そうかて…」

あき「しばらくしたらうちの方から純子には話しますさかい」

 

そして、翌日土曜日の午後6時。ももを巡る純子とぬひのしこりが消えないまま雑賀久助の出版のお祝いの会がわらべ出版で行われたのであります。

 

久助の挨拶を聞くあき、純子、恭子、もも、正太夫、挿絵を描いた森本秀明先生、高木社長、静尾、小百合、ぬひ、小平治、正太夫など。ももは久助にお酌をする。

 

いつの間にかアメリカから帰ってきた正太夫は劇団かもめ座という劇団を持っていた。一緒にいるのは劇団の女優たち。今は「はるかなる山脈(やまなみ)」という芝居に出ていて、正太夫は演出助手。スタニスラフスキーシステムを勉強している。

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純子が店を辞めないか心配になったぬひはあきに話しかけるが大丈夫だという。あきとぬひが話しているところを見た純子はあきに何を話していたか聞くが、あきは「本人がやめるて言うのやさかい、そうと違いますかて言うといた」。純子は「こうなったらほんまにやめるしかない」とは答えたが、楽しいパーティーになぜかもやもや。

 

静尾ちゃんや小百合ちゃんがいるのにセリフなし。恭子もだけど。ももさんは悪い人ではないんだけどな…とはいえ、かなりやっかいなタイプだな。