公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
食堂の名前は「純ちゃん食堂」に決まり、純子(山口智子)たちが西川(北京一)に看板を書いてもらっていると、深刻な顔をした正太夫(笑福亭鶴瓶)がやってくる。正太夫は俳優になるためにアメリカに行く、と言ったものの英語もしゃべれないのに行くことに尻込みして、純子に励ましてほしいと言う。それを聞いた雄太(高岡俊広)が、俺もアメリカの家に養子に行けばよかった、と冗談を言い、あき(伊藤榮子)の顔色が変わって…。
ポスターや看板を描いてきた西川に「純ちゃん食堂」の看板を描いてもらうことになった。器用な人だね。
いざ、看板を描こうとすると昭と雄太が元気よく「ただいま!」と帰ってきて、ぬひ、あき、純子は「し~っ!」。字を書き始めた西川さんの手がおじいちゃんの手になってるという指摘がツイッターでされてて面白かった。確かに。
看板を描いている後ろで、小声で昭が食堂ができたら監督さんが野球部員連れて食べに来ると言っていた。
ぬひ「タダやおまへんで。しっかりお代頂きまっせ」
野球部のレギュラーはまだ発表されてないなどとヒソヒソ話していると看板が完成。
玄関では正太夫が覗いていた。純子に相談があると言って呼び出し、純子は出て行った。
雄太「何やろ」
西川「何やろ」と答えたあとに口から「祝 純ちゃん食堂」という小さな垂れ幕。ネタを仕込んでたんだねー。
アメリカ行きにまだぐずぐず言ってる正太夫。純子は何を相談したいの?と聞く。正太夫は純子に励まして欲しい、純子に励まされたら勇気が湧くという。純子に羨ましいくらいだと言われて、少し元気になる正太夫。
小野家から出てきた西川はパントマイムで通り過ぎる。純子は正太夫に言葉が要らないパントマイムをすすめる。正太夫がやったのはダチョウが卵産んだとこ。
昭「僕もアメリカへ行ってみたいわ」
あき「昭はアメリカでなんぞ勉強したいことあるんか?」
昭「別にないけど、でも食べもんがいっぱいあるやんか。ほら、お肉とかパンとかチョコレートとか」
あき「何や食べもんにつられて行くんかいな。しょうがない子やな」
雄太「あ~あ、俺、アメリカの家に養子に行けばよかったな。そしたら今頃は…」
あきの顔色が変わる。雄太もしまったという表情。純子は明るく雄太の話を受ける。
純子「そやそや、そしたら今頃は大きい牧場で牛や馬の世話をして、おなかいっぱい食べてええもん着て、ほんで自動車で学校へ送ってもろて」
雄太「そうそう」
昭「アメリカにもらわれていった子は、みんなそんなええ暮らししてるんやろか」
あき「ほら、つまらんこと言わんとき、もう。こぼしてるやないの」
と落ちたご飯粒を拾って食べる。昭も雄太もあきの表情をうかがう。純子は笑顔。
2階の自室に戻った昭と雄太。
雄太「おなかいっぱいや」
昭「雄太。お前、あんなこと言わん方がええんとちゃうか?」
雄太「あんなことって」
昭「アメリカへ養子に行った方がよかったやなんて」
雄太「(笑顔で)冗談に決まっとるやないか」
昭「冗談かもしれんけど、お前、お母ちゃんがどんな顔したか見てへんやろ」
雄太「それなら何か? 俺はこの家で言うてええこと悪いことがあるって言うんか?」
昭「そうは言うてないけど。そやけど雄太に言われたら、やっぱりお母ちゃんかて気にすると思うんや」
雄太「それやったら謝るわ」
昭「謝ることないよ」
雄太「お母ちゃんが気にしてんのやったら謝るわ」
すねたように座る雄太
昭「そんなふうに言わんかてええやろ。僕はちょっと気になったさかい言うてみたまでのことやないか。ごめんな。いらんこと言うてしもたみたいや」
雄太、無言で本を読む。昭、優しいなあ。
台所で片付けしているあきと純子。
純子「お母ちゃんも修業が足らんね」
あき「何で?」
純子「さっき雄太がアメリカへ養子に行った方がええて言うた時、お母ちゃん顔色が変わったよ」
あき「そうかて、やっぱり心にグサッと刺さるやないか」
純子「私はむしろええことやと思うけどな。雄太はほんまにうちの子やて思てるから、あんなふうに言うたんとちゃうかな。養子や養子や思てたら冗談でもあんなふうには言わへんかったと思うよ」
あき「それはそうやけど」
純子「そうに決まってるやんか」
あき「雄太、気が付いたやろか」
純子「気がついたかも分からへんよ」
純子も責める感じじゃなく優しく諭す感じがいいな。陽一郎さん譲りだね。昭は繊細なあきさん似という感じ。
急に恭子が帰ってきた。サッカリンじゃなく本物の砂糖で作ったきな粉餅を持参し、昭も雄太も喜ぶ。浦かおるさんのファンの人の差し入れ。宝塚は男役のファンが女役と比べると100対1だという。純子と恭子がしゃべっている間もじーっときな粉餅だけを見つめる昭と雄太。
恭子は昭と雄太にレギュラーになれたか聞く。雄太がもう諦めてると言う。
恭子「何でや? 決まる前から諦めてどないすんの。人間は夢と希望を捨てたらあかんのよ。しっかりしい」
明るく振る舞う恭子にどこか不自然さを感じる純子。
夜。外に出ていた恭子に上着をかける純子。お正月公演の配役が発表になり、恭子は一人で言うセリフもない、その他の大勢の役だったという。大勢で後ろの方で歌うだけ。一緒に入ったかすみちゃんは同じ娘役だけどいい役が付いた。恭子は春も駄目、夏も駄目、今度も駄目だった。
恭子「うちがどのぐらい惨めかお姉ちゃんには分からんやろな。うわべは何でもないような顔してるけど、お友達の声が背中に聞こえてくるんや。『あの子、また役がついてないよ』いうて」
純子「恭子はさっき雄太に話、してたやんか。夢と希望は捨てたらあかんて」
恭子「言うだけなら簡単やもん。言うだけなら何回でも言えるわ」
純子「いつかええことがきっとある。どんな人かてああ生きててよかったって思う時が一度はあるはずなんや」
外に出てきた西川がパントマイムの練習を始めた。それを見つめる純子と恭子。
恭子「西川さんも夢と希望を持ってはるんやろな」
純子「そうや。そやからああして練習してはんのや。私にかて夢がある…」
あれ? …でありますでおなじみのナレーションがなかった。寂しい。純子の夢は食堂を成功させる? アメリカに行く? 純子は何があっても人を責めたような口調にならないのがいいよね。…って今日も放送なしか。明日の金曜日で11週目が終わる。
吉行和子、劇団入りのきっかけは母の再婚。50年間苦しめられた“ぜん息”「ぜん息って本当に不思議」 #テレ朝POSThttps://t.co/QFrFEGNG0u
— テレ朝POST (@post_tvasahi) December 14, 2021
あきと雄太の微妙な関係を見て、ちょうどこんな記事発見。「あぐり」は再婚以降どうも話に乗れなかったけど、和子さんもあまりいいとは思ってなかったのね。