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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (47)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

北川を逃がして3日たつが、音沙汰が無く、心配する純子(山口智子)とつや(白川由美)。そこへ正太夫から、名古屋にいる、と電話が入る。雄太(高岡俊広)の家事審判を前に、あき(伊藤榮子)は清原(浜村純)のところへ相談に。清原には厳しいことを言われるが、家事審判では雄太の養子縁組みが認められ、あきは皆で大阪へ引っ越す決意を述べる。あきを心配する雜賀(桂枝雀)は反対するが、純子以下子どもたちは賛成し…。

純子が出勤すると、つやが3日もたつのに北川や正太夫から何も言ってこないことを気にしていた。純子は、今になってみるとものすごく面白かった、うちじゅうがあんなに力を合わせたのは初めて、映画のようだったと結構楽観的。

 

あきと久助が清原先生宅に行き、養子にする際、お金のことや父親がいないことがハンディキャップになるということがあるのかないのか聞いた。

清原「いや、それは大丈夫です。養子に行く子の幸せは、そのうちの経済力とは必ずしも比例しないですからね。お父さんがおられないことも問題になりません」

あきと久助は顔を見合わせてほほ笑む。

 

清原「それよりもあきさん。あなた、本当に雄太君の親になる心構えがありますか?」

あき「はい?」

清原「なりふり構わぬ母になれますか? 場合によってはほかの子を捨てても雄太君だけの母親になってあげることができますか?」

あき「子供を捨ててですか?」

久助「清原先生、それはちょっとないんじゃないですか? 子供を捨ててというようなことは…」

清原「いや、例えばこういうことです。自分の子であればその一人が溺れた時、母親は命を顧みずに飛び込みますね。仮に泳げなくても。その時、自分にはほかに子供がいる。その子たちのためにというて一人の子を見殺しにはしないでしょう。そういうことです」

あき「あの…裁判所ではそういうことも聞かれるんでしょうか?」

清原「いや、聞かれることはないが、そこまで考えられないというのであれば、むしろ養子にしようなどとは考えられない方がよろしい」

考え込むあき

 

清原「その勇気がありますか?」

あき「…」

澄「あなた、なにもそこまでおっしゃらなくても」

清原「いかがですか?」

あき「はい、大丈夫です」

清原「そうですか。それなら経済的なことは問題にならないでしょう」

ホッとするあきと久助

あき「私、覚悟はできてますさか」

こういうシビアなことも聞く(脚本として書く)のがすごいと思う。

 

そして雄太を養子にするために裁判所の許可をもらう審判の日が訪れたのであります。

 

朝、久助が迎えに来ると玄関に昭と雄太が座っていた。純子は、あきがたった2本しかない帯をあっちにしようこっちにしようと迷っていると伝えた。

雄太「そうなんだよ。大して変わらないのに」

久助大笑い。

あき「変わらんことないよ。裁判所の人にちょっとでもよう見えるよう思て苦労してるんやないの」

 

久助、あきと雄太で出かける。

あき「ほな、雄太行こか。帰ってくる時は小野雄太やからな」

純子、恭子、昭が見送る。

 

興園寺家にて、純子はつやから恭子の宝塚行きのことを聞かれ、罰が当たると断った。つやはそれだったら純子の給料を上げると言いだした。それはそれでどうなの?という気もしないではないが、何とかしてやりたいというつやの気持ちだよね。

 

そこに正太夫からの電話。正太夫は名古屋にいる。あのバスで!? 名古屋まで行ったのでついでに東京まで行くと言っていた。

 

夜。昭は寒いと言って火鉢に腰かけていた。昭の尻を叩く純子。

 

久助、あき、雄太が帰ってきたが、深刻な顔…しかし、顔を上げたあきは笑顔になる。

あき「皆さんにご紹介します。小野雄太君です!」

雄太もニコニコ。

 

恭子「昭。あんた、1か月遅れの弟やね。雄太のこと、お兄ちゃんて言わなあかんのよ」

昭「え~!」

雄太「俺、そんなん嫌やで!」

あき「せやせや。今までどおり昭、雄太でええやないの。なっ?」

雄太「うん」

 

雄太は陽一郎に報告。久助も一緒に拝んだ。

純子「お父ちゃん、どないに喜びはるやろね」

あき「そやな。雄太を連れて帰らはってすぐに雄太を養子にって考えてはったんやから」

 

そして、あきはバスの中で考えていたことを話す。ひとつ新しい世界に飛び込んでみよう、これまでは今までの暮らしを守ろう守ろうとして後ろ向きになってた気がしたけど、家族が増えてみんなが世の中に出て行かなければならないと思ったら少し冒険しなければと思った。

 

あき「みんなで大阪に行かへんか?」

みんなが賛成だったら大阪の生活にかけてみたい。久助だけは大阪はちょっと大変だと言う。

 

あき「いえ。こういう時こそ主人が言うてたど真ん中の直球です。思い切る時やと思います」

子供たちはみんな賛成。久助はあからさまに残念そう。

 

お風呂あがり、鼻歌を歌う純子。ほかの子供たちは寝ている。

あき「こんな世の中やから女が働くということは大変なことやと思うけど…」

純子「こんな世の中やから女でも働けるのんと違う? 男も女もない時代が来ると思うんや」

たとえ、しくじっても後悔するのはやめとこうという純子。せっかく思い立ったんだから前進あるのみ。

 

何やら希望に燃える、いえ、武者震いのするような純子の胸の内でありました。

 

生真面目なお母ちゃんをフォローする前向きな純ちゃん、いいよね。