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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (46)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

興園寺家の周りを囲まれて、北川(細川俊之)は諦めて出て行こうとするが、純子(山口智子)とつや(白川由美)はそれを止め、北川をいったん小野家へ連れて行く。男たちが、小野家へついてきて見張りを始めたため、純子とあき(伊藤榮子)は、北川に女装をさせて、昭(岩芝公治)、雄太(高岡俊広)、恭子(松本友里)の助けを借りて、もう一度興園寺家へ連れ出し、北川を正太夫笑福亭鶴瓶)のバスに乗せて逃がすことに成功。

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続きから。北川を捜していた男が帰ってから、つやに北川が蔵の中に隠れていることを報告する純子。

 

とにかく北川は誰かに追われているらしいのであります。

 

つやと蔵に行き、ノック。

純子「純子です」

北川「カム イン プリーズ」

ふざけた野郎だ、と思いつつ姿を現して「先日はどうも」がメチャメチャいい声。北川はつやに借りていた5万円を返す。

北川「いや、お別れを言うつもりで来たんですが、後をつけられたみたいですねえ」

外にいる男は腕を折るぐらいでは気が済まない、殺すつもりかもしれないというので、純子が警察に電話をするというと、北川が逮捕されるという。

 

純子「何をしはったんですか?」

北川「今、それを説明してる暇はないんです。周りに人がいると言ったね。万事休すとはこのことだな。こうなったらなるようにしかならないだろうな。奥さん、いろいろお世話になりました。純子ちゃんもありがとう」

観念して出て行こうとした北川を純子もつやも止めた。

 

純子「10対0で負けていて9回裏のツーアウトになっても決して諦めるな。それが野球やて父に教えてもらいました。まだ9回裏のツーアウトです」

つやも北川も「??」な表情。

 

純子はリヤカーに野菜や荷物をたくさん積んで帰宅。家にいたあきを呼んだ。リヤカーから北川が飛び出し、家の中に入って行った。男が慌てて純子たちの前に現れるが「何ですか?」としらばっくれた。

 

北川「つまり隠退蔵物資というやつでしてね」

あき「話には聞いてますけど」

北川「綿布や小豆、羊毛など相当数の軍の物資を隠し持ってるやつがいるんですよ」

純子「それが何で北川さんが追われるようなことにならはったんですか?」

北川「その隠退蔵物資を僕がだまし取った」

あき「まあ」

純子「お母ちゃん」

押入れに隠れて事情を話す北川のほうを思わずむいてしまうあきとそれを止める純子。

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これは昭和22年のことだけど、岩手県花巻市に砂糖、毛糸、綿糸、ガソリン、タバコなど莫大な物資が隠されていたというニュース。へぇ~。

 

北川「選挙に出るための資金にするために裏のルートを通じて買い手を探してるやつがいたんですよ。それを僕が嗅ぎつけましてね。進駐軍を装ってトラック5台分、まんまと頂戴して神戸で売り払ったわけです」

純子「いや、それで」

北川「そう」

あき「純子」

北川「ま、やつらにしてみれば警察に届けるわけにもいかないし、そこで僕を捕まえてひどい目に遭わしたうえで少しでも金を取り返そうとしてるんですね」

純子「そんなことしはって…」

押入れの中で体育すわりをしながらお茶を飲む北川「これが最後だよ。この金を元手に何かまともな事業を始める」。

あき「えらいことになりましたなあ」

北川「サンキュー」と言ってお茶碗を押入れから出した。

 

家の前で話し合ってる男たち。帰ってきた雄太と昭に外にいる男たちの様子を見てほしいと子供たちを巻き込む。縁側にいる昭と雄太が男たちの存在を確かめさせ、あきと純子は北川に女物の着物を着せた。ドタバタのコント回。

 

恭子は興園寺家に行き、つやと正太夫を待った。

 

家では姉さんかぶりをした北川があきに口紅を塗られ、純子は男装をしていた。いや~、かっこいいし、小顔が引き立つ。

純子「大丈夫やろか」

あき「これ以上どないせえっていうのよ」

北川「すいません」

 

子供たちが外に出る。

昭「お母ちゃん、はよう!」

雄太「お母ちゃん、幻燈会始まっちゃうよ」

恭子「お母ちゃん、何してんねや」

姉さんかぶりをした北川が子供たちと外へ。

昭「お母ちゃん、今日の幻燈会、竹中先生来るやろか」

 

男たちは玄関前に集まるが家の裏手に回る。スーツを着た純子が横になっているのを見た男たちが「北川さん、出てきなさいよ」と外から声をかけた。

男「北川さん! もうあかんで。入るで!」

純子が顔を見せると、ポカ~ンと驚き、外へ行った。

 

太夫がバスをスタンバイし、北川達は全力で走る。北川がバスに乗り込み、男たちは追いきれなかった。

 

昭、雄太、恭子「やった~! やった~!」と喜び合う。

 

太夫「どこへ行くんな?」

北川「どこへでも行ってくれ」

 

つやは一人切ない。

 

子供たちは家に戻っていた。

恭子「北川さんがね、初め内股で歩いてはったのに、すぐに元に戻りはって」

昭「でもあいつらが追いかけてきた時は怖かった~」

雄太「でも間一髪でセーフやもんな」

純子「でもやっぱり野球でも何でも最後まで諦めたらあかんのやね」

あき「そやなあ」

純子「でも怖かったけど、面白かったわ。うちを北川さんと間違えた時のあの人たちの顔いうたら」

みんな笑う。

純子「野球と同じや。みんなで力を合わしたら思いもかけんことができるんやもんね」昭「盗塁と同じや」

雄太「滑り込みセーフ!」

またまた大笑い。

 

父・陽一郎が亡くなってから一家がそろってこんなに笑うのは本当に初めてのことでありました。

 

純子たちが非日常を味わい心から笑うことができた楽しい回だと思ったけど、犯罪に巻き込まれるのでは!?という感想も結構見かけて、今はそうなるのかな~。