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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (34)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

陽一郎(川津祐介)と雜賀(桂枝雀)のけんかはおさまらず、純子(山口智子)の悩みはつきない。雜賀は辞職願をしたためていて、そのまま学校を辞める構えである。みかん組合に聞かれて、つや(白川由美)と正太夫笑福亭鶴瓶)は、北川(細川俊之)が代金を持ち逃げしたのではないかと不安になるが、問題は無くホッとする2人。純子はあらためて雜賀に思いとどまるよう訴えるが、雜賀の意思は固く、純子はまた陽一郎に相談し…。

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興園寺家。純子は箱に入った椎茸を運ぶ手伝いをしていた。

 

純子は困っているのであります。父・陽一郎と校長先生の久助のけんかに下手に仲裁に入っても火に油を注ぐばかり。なんとかしなければと思うのではありますが…。といってほっとくわけにもいきませんしねえ。

 

校長室の窓に耳を当てる金太郎と子分たち。あきが優しく「こら」と声をかけると逃げていった。久助にお茶を出すと、久助はさっと書いていた紙を隠した。紙には”辞職願”と書かれていた。

 

興園寺家でつやと正太夫と話をする純子。久助は今日にでも辞表を書いて県の方に郵送するつもりだとつやが言う。しゃあないという正太夫。そこにやって来たのは北川。

 

北川「みかん、昨日カナダに向けて出航しました」

つや「そうですか、どうも」

北川「船積みにも立ち合って出航も見送ってきました」

つや「どうもありがとうございました」

北川「カナダには2週間ぐらいで着く予定です。しかし、いいじゃありませんか。紀州のみかんが敗戦国 日本の港を出てやがてカナダの市場に出回る。その大半は戦争中も現地に抑留されてとうとう祖国に帰れなかったカナダ移民の人たちの口に入ると思うんです。向こうにはオレンジはあるんですが、みかんはないんですよ」

つや「あ、そうですか」

北川「ナイフがなくても子供でも手でむける日本のみかんが8万ケース。皆さん、喜んでくれると思いますよ」

 

純子が台所へ行くと、北川もついてきて水を要求した。

北川「純ちゃん。速水君どうしてるかね」

クリスマスカードが届いたというと、純子は秀平にみかんを食べさせてあげたいと乙女の顔。

北川「カリフォルニアは遠いね」

 

みかんを出航したお祝いにみかん組合の男たちが興園寺家を訪れたが、代金の方はどうなってると聞かれ、正太夫があわてて北川を捜す。北川は玄関先の正太夫のバスに乗っていた。出航前に出ると言っていたみかんの代金について尋ねると、貿易公団から農業会を通じて支払われることになってるからと北川は平然と答えた。

 

興園寺家の台所では女性たちが慌ただしくお祝いの会のための準備をしていた。純子も手伝っていたが、そこを通り過ぎた久助に声をかけるもやめるのは決まったことと立ち去ってしまった。

 

久助の家の雪見窓?から顔を出す純子に「何やそんなところから。びっくりするやないか」と久助。うん、この場面ちょっと面白い。

 

純子「校長先生がやめはったら父が悲しみます。売り言葉に買い言葉で父はやめろと言いました。そやけどほんまは後悔してます。それに校長先生がやめはったら母も用務員をやめると思います」

久助「何を言い出すんですか、純子ちゃん」

純子「うちかて興園寺さんにはいてられへんようになります。母は校長先生のお世話で用務員をさしてもろてますねんもん」

久助「なにもあきさんまでやめることはないでしょうが」

純子「それにうちは悲しいです。父にはきっと謝るようにとうちも言います。いえ、うちが言わんかて父はきっとおわびをすると思います。お願いですからやめんといてください。せっかく満州から帰ってきて何年ぶりかに会うたというのに…。校長先生もうちの父もお互いのグローブとミットを宝もんのようにして持ってた仲やないですか。それは2人とも友達やからけんかするんやと言わはるかもしれません。4~5日もすれば仲直りするんや心配するなと言わはるのかもしれません。そやけど校長先生がやめはったら父の心にも傷が残ります。父がかわいそうです。うちはお二人の仲たがいを見たないんです。どんな訳があっても見たないんです」

久助「純子ちゃん。もうそれ以上何も言いなさんな」久助、涙ぐむ。

 

太夫と北川。北川は手数料はいらないという。

北川「僕だってたまには無償の行為の心地よさを味わわせてもらいたいよ」

そんなにいいものなら戦災孤児にクリスマスプレゼントを…と考えた正太夫は「そうや。お母ちゃんに言うてなんぼか出してもらおうかな」

北川「君、そんなこと言ってるから駄目なんだよ。それぐらいの金は自分で工面しなくちゃ。そうだろ? そうすればお母さんだって少しは君のことを見直してくれるよ」

サンタクロースになると決めた正太夫

 

純子は久助が辞職願を封筒に入れるところを見てしまい落ち込んでいた。もう一度説得するというつや。しかし玄関を開けずに原稿を書いていた。

 

小野家。

あき「辞職願を?」

純子黙ってうなずく。

純子「うち、お父ちゃんと校長先生の仲たがいを見たないんですって一生懸命お願いしたんやけど校長先生聞いてくれはらへんの」

あき「あなた…」

陽一郎「分かった。明日の放課後、僕の方から謝りに行く」

ぽろぽろ涙が流れる純子だった。

 

おとなのけんかが長引くね~。新人というけど、涙をぽろぽろ流す純子うまいよねえ。