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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (13)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

マリ子(熊谷真実)の卒業式。感極まり、泣いて抱き合うマリ子とトミ子(村田みゆき)。だが式の後、マリ子は校長(高松英郎)に呼び出されてしまう。戦々恐々としながら校長室へ向かうと、マリ子が展覧会で金賞をとった「裸婦像」の絵が飾ってあった。あちこちから買い手もついているが、どうするかはマリ子に任せるという。その頃、はる(藤田弓子)たちはご馳走を用意して待っているが、当のマリ子はなかなか帰って来ず…。

今日は磯野マリ子の卒業式です。

 

あおげばとうとし

わが師の恩

教えの庭にも はやいくとせ

思えばいと疾し この年月

 

歌の途中にもかかわらず後ろを向いて抱き合うマリ子とトミ子。

 

♪朝夕なれにし まなびの窓

 

卒業式の後、お作法室で謝恩会がある。マリ子は「校長先生がお呼びですけん。あなたはすぐ出頭するように」と呼び出されていた。出頭って…! トミ子はお説教が早く済むおまじないとして背中にへのへのもへじを書いてくれた。

 

校長室に言ったマリ子。叱られる前提なので、「そこへお掛けなさい」と言われて戸惑う。マリ子の背後にマリ子が描いた「裸婦」が飾られていて(下半身はうまいこと花瓶の花で隠されている)、新聞社に問い合わせるとあちこちから買い手がついているが、絵の処遇はマリ子が石井先生に一任していて、石井はマリ子に返すか、マリ子と相談してしかるべきところに寄贈するつもりだと言われたという。

 

校長は一日だけでもマリ子の卒業を祝って校長室に飾りたかったとマリ子に話した。「母校の誇りとして今日ここにこの絵を飾ったことば忘れずに十分精進してください。君ならきっと名を成す画家になれるです。すべて物事に対してまっすぐにものを見ること。いつか君自身が言うた言葉を忘れずに堂々とやりなさい! この絵にはおおらかな生命力とひたむきさが輝いとる。鉢巻きというものはここ一番という時に頭にキリリと締めればよかとです!」

 

帰り道、マリ子は絵を寄贈したことをトミ子に話し、「懐かしの福岡・博多ば走り回ろうか!」と走り出した。若いね~。

 

はる、マチ子、千代が尾頭付きの鯛やお赤飯などごちそうを用意して待っているがマリ子がなかなか帰ってこない。はるはマリ子の卒業式が終わったら一緒に行くところがあったらしい。

マチ子「うちじゃ駄目なんね?」

はる「駄目なんよ」

マチ子「荷物ぐらいは持てるとよ」

はる「あんたは跡継ぎではないから駄目なのよ」

マチ子「まただ…」

 

マチ子は「だけんそのご本尊が行方不明なんだけん、しかたなかでっしょう」と大皿の赤飯を食べだし、はるにげんこつされた。

 

夕方4時30分。マチ子も千代も外を捜すが見つからず。「そろそろお宅の旦那様も戻ってみえる頃でしょう? ねっ? マリ子も戻る気になれば帰ってくるでしょう」とあきらめムードのはる。マチ子はせっかくごちそうもできてるから、大和田高男さんもこっちで一緒に召し上がって頂いたら?と提案する。いや~、こういう敬語って私は使いこなせてないなー。

 

マリ子たちの激走も終わり。トミ子は「よかね? どこ行ってもうちはいっつも一緒に走っとるけんね。たとえ離れ離れになってもよ」と言い、さようならと別れた。まあ、明日も引越しの手伝いに来るんだけどね。

 

磯野家にはお隣の家族も席について待っていた。一平、ヨウ子は海岸を見に行っていたが、人っ子一人いなかった。マチ子は落第したのを悲観して帰ってこないのだと言い、はるも勉強なんてしたい時にすればいいって言ったのを正直に守り過ぎたのかも…などと話してるところに戸が開く音がして、マリ子が玄関に仰向けになっていた。

 

マリ子「あ~走った走った! 気持ちんよか! 腹減った~…」。マチ子とはるに漫画みたいにポカポカ叩かれた。

 

お目玉とお説教をこってりと頂戴したあとでマリ子が磯野家の戸主としてはるに連れていかれたのがこの会社でした。

 

外が暗いから見えづらいけど「丸菱炭鉱福岡支所」という看板が出てます。

 

そうです。言い忘れましたが福岡県は当時日本随一の出炭量を誇る炭鉱王国でもあったのです。

 

長谷川町子さんの父は三菱炭鉱の技師でしたが、独立してワイヤーロープの事業をしていたそうです。

 

丸菱炭鉱は磯野家の家を買い取ることになっていたが、はるは部屋数も多いし、寮にでもして、この家を貸したいと言ってきた。それは「渡りに船」だと支所長は承諾したが、はるの「お家賃は向こう5年分いっぺんに頂戴できませんでしょうか?」に支所長も同席していた村田もびっくり!

 

この辺の交渉は、世間を知らないものの強さとでもいうのでしょうか。

 

はるとマリ子の「何か?」というようなおすまし顔が面白い。