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ドラマの感想など

【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (4)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

裸婦像を描いたマリ子(熊谷真実)を探しに、磯野家に乗り込んできた大五郎(村田正雄)。酔っぱらった大五郎は、裸婦像の顔と、そのホクロの位置から、自分の娘である節子(川野薫)を描いたものだと思い込み、激怒していたのだ。しかし、勘違いだとわかり、あっさり騒動は収まる。一週間後、クリスチャンである磯野家は、父の一周忌にあたる記念式を教会で執り行っていた。だがそこへ、またもや風変わりな人物がやってきて…。

磯野家に乗り込んできた大五郎を箒で叩くマチ子。「ぼ…暴力はいかんばい!」と言う大五郎に「何ば言うと! おなごば脅すとは暴力じゃなかとね!?」とマチ子。

 

裸婦像を描いたのがマリ子だと名乗り出ると、大五郎は「お前はまだ子供じゃなかか!」と信じず、「おやじば出せ、おやじ!」と言う。はるが「主人は死にました」と事情を説明すると、「そりゃあかわいそうに。苦労しんしゃったろうね、奥さん」と態度が変わる。

 

大五郎「もう人さんの情けほどうれしかものはないもんね。うん。ありがとうと思わんといけんよ、あんたたち。あのお母さんば、もう大事にせんといけんよ。うん。親孝行したか時には親はなしっちゅうて、おじさんなんかそん見本たい。もう若か時には道楽の限りば尽くして、もうほんなこと…勘弁してつかっさい、おっ母さん!」

 

軍平がステッキを持って登場するが、はるが親同士で話すと言って止めた。そこに石井先生や大五郎の娘の節子がおわびに駆け付けた。マリ子の描いた裸婦像は東京から石井が呼んだモデルで、節子とはほくろの位置も逆だった。すべて解決したところで一平が勇ましく登場するが、空気を察して帰っていった。

 

夜。布団でマリ子とマチ子が今日の出来事を話す。

マリ子「さすがお隣のおじいちゃま黒田武士たいね」

マチ子は父が亡くなったとき、マー姉ちゃんは絵しか描けない人で、お母様は泣きべそになってしまうから、いざという時は自分だと思って行動した。だけど、お母様が意外としっかりしてた。

 

マリ子「女は弱し、されど母は強し」

マチ子「合わせて後家の頑張りと言う」

二人は笑い合った。

 

マリ子たちが懐かしむお父上の一周忌があの騒動から一週間もたたずにやって来ましたが、クリスチャンの磯野家ではこれを記念式と申します。

 

♪主よ御許に近づかん 登る道は

 

そこに現れたのは前田吟さん! 天海朝男はみんなが歌を歌ってるのに一人しゃべりまくって、焼香台は?とか聞いている。

 

家ではるが改めて挨拶「皆様今日は磯野の記念式にお集まりくださいまして、本当にありがとうございます。あれから1年。娘や私どもがこうして健やかに暮らしてこられましたのは、神のご加護と皆様の温かいお心があったからでございます。心から御礼申し上げます」。ホント、藤田弓子さんの声が好きだわ~。

 

はるの兄の岩村透一郎も挨拶。たった一人の兄でありながら東京に住んでいる。奥様は「澪つくし」の律子、英一郎の母・千代、「あぐり」長堀俊介の妻の岩本多代さん! 今まで、ヒロインの母役はなかったのかなー? 藤田弓子さんと同じく声が上品で好きなのに、今度もまた出番が少なそうな感じ。

peachredrum.hateblo.jp

この映画でヒロインの恋人役だったのが岩村透一郎役の小泉博さんです。

 

その挨拶の途中に「へい、ごめんなすって!」とお盆に熱燗をたくさん乗せて配り歩いていたのが、天海朝男。

 

この朝男が誰なのか、会社の者でも近所の者でも透一郎が手伝いに連れてきた人でもない。ねじり鉢巻きで台所に入った朝男はクジラの肉の塊を刺身にしようとしていた。クジラと聞いて叫ぶ千代。

 

朝男はみんなの集まる前であいさつ。べらんめえ調というか寅さんみたい。「えらくお騒がせして申し訳ありません。実はご生前、磯野社長さんには息子というか弟というかそれはそれはよくしていただきまして、どうせ名のないやつで今日のお役に立てば、お茶くみでも何でもさせていただこうと思ったんですが、とんだ騒ぎのもとでしたよね。このとおりです。相すみません」

 

マリ子たちの父とは6年くらいのつきあい。

朝男「取れたところは東京の神田で9代続いた魚屋のせがれなんですが、何せ名前が天の海を朝に迎える男と書きまして、とても死んだ魚なんぞ相手にはできません。それでえいってんで17ん時にうち飛び出しましてね」

マチ子「よっ、いいぞいいぞ!」

 

クジラ取り、船乗りになりたいと言っても小僧扱いで相手にされず、途方に暮れていた下関で声をかけてくれたのが社長だった。マリ子たちの父が保証人になってくれ、船に乗れた。立派なクジラ取りになると誓って、マリ子たちの父が亡くなったときも海の上だった。

 

クジラ取り→下関→金子みすゞさんが浮かんだ。

member.hot-cha.tv

 

千代が「よかお人やったとやけん…」と泣き出すと、透一郎も感動し、はるも涙を流した。そんなはるがかねがね思っていたこととして、みんなの前で東京移住を発表した。

 

はる「上京のことは、磯野が亡くなりました時に兄からも勧められておりました。けれど、私どうしても離れる気持ちになれなかったとです。磯野と暮らしたこの福岡から。この西新から。そして皆様方もようご存じのように磯野のいない寂しさに泣き暮らしておりました。でも1年たって気が付いたんです。こうして泣き暮らしていくことの行く末を。それで、私、長女のマリ子に懸けてみました。もしマリ子の絵が世の中に認められたら展覧会に入賞したら、そうしたら上京しようと。そして入選いたしました。これもみんな神の御心だと思います。これから私、娘たちの将来を考えまして東京でもっと専門的な教育をさせたかとです」

 

ドタバタもありつつ、ほろりとさせるところもあり、やっぱり面白い。