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【ネタバレ】バニー・レークは行方不明

1965年 アメリ

 

あらすじ

アメリカからロンドンに越して来たアンは、保育園に預けた4歳の娘バニーを迎えに行くが姿が見つからない。アンは兄スティーブンに助けを求め、行方不明になった娘を必死に捜すが、全く手がかりがつかめない。捜査にあたったニューハウス警視は、そもそも娘など存在せず、アンの妄想なのではないかと疑念を抱く…。少女をめぐる異様な事件を、名匠オットー・プレミンジャー監督が強烈なモノクロ映像で描く傑作サイコサスペンス。

2021.5.25 BSプレミアム録画。1960年台でモノクロは珍しい。

 

広い庭のブランコの近くに落ちていたぬいぐるみを拾う青年。荷物を運び出す人と一緒に出たから引っ越し? 青年はオープンカーで出かけて行った。

 

保育園に今日から娘を通わせようという母親が食堂の料理人に娘のことを頼む。園長はいないし、先生も10時まで来ないが母親は引っ越し業者を待たせていて急いでいた。引っ越し先に行くと、新居で電話が鳴った。

 

女性の夫が先程の青年・スティーブンということか。空港で学生デモの取材だというスティーブンは引っ越しの手伝いができないことを謝り、電話を6時半には帰ると言って電話を切った。

 

ティーブンの妻・アンは荷物の置き場所を指示し、荷解きを始めた。突然入ってきた中年男性は家主のウィルソンでサマンサというチワワを抱いてズカズカ入ってきた。買い物すると言って一緒に出て、あれこれ用事を済ませて保育園へ。たくさん子供がいるのにアンの娘・バニーの姿がない。

 

あちこち探し、今朝、話をしたドイツ系の料理人が辞めたことを知る。アンはスティーブンを呼んで先生に事情を聞いた。スティーブンとアンが入院中だという園長の部屋からメイドが出てくるのを見て、その部屋に行くと、中から子供の声が聞こえた。

 

中にいたのはフォードという老女でベントン園長と共同で園を作ったが、今は引退して本を書いている。子供の声はカセットテープだった。フォードも探すのを手伝う。ここで新事実。スティーブンとアンは兄妹。スティーブンはバニーの伯父だった。

 

ティーブンは先生が止める中、警察に通報した。警察犬を連れた警官も到着し、あたりを探し始めた。

 

ティーブンの泣いているアンへの慰め方が親密すぎるような…? ニューハウス警視に呼ばれてアンが事情を話した。バニーの担任のダフネ先生と話したか聞かれた。アンが「初日の部屋」に預けたのはバニーという4歳の女の子。

 

ティーブンはフォードと話をして、以前も子供の行方不明事件はあったが、先生が動物園に連れて行って無事だったと聞いた。ニューハウス警視から夫について聞かれたアンは未婚の母だと答えた。

 

アンの新居から子供の荷物が全て消えていたが、貴重品は取られてなかった。お兄さん以外にバニーを見た人は?とニューハウス警視が聞く。そうそう、アンには元々子供自体いなかったんじゃ!?

 

泣いてるアンをスティーブンが慰めた。子供の荷物を持って行ったのは子供に快適に暮らして欲しいからだと言う。アンはバニーがいた証拠に食品棚の奥に隠したバニーのお菓子とバスで園児30人以上が見てるはずと言った。

 

ニューハウス警視はフォードにスティーブンと何を話したか聞くと、アンには想像の友達がいて名前はバニーだと話していたと言う。

 

ティーブンは保育料の先払いをしたと言うが、園にそのような記録は残っていなかった。スティーブンは雑誌記者なので、雑誌に警察が何もしなかったと書くぞ、と脅迫。

 

家主のウィルソンもスティーブンが“あの子”と言ってたのはアンのことだと思い、子供はいないと思っていた。うーん、このウィルソン、セクハラっぽくないかあ? 気持ち悪い。

 

ニューハウス警視達がアンの家に行くと、ウィルソンがいたので、刑事達が送り届けた。杖で殴れとか、サド侯爵にもらったムチを持ってるとか刑事達もドン引き。しかし、テレビに出てる有名人?らしい。

 

ニューハウス警視は誰かに出産を反対されたかアンに聞くとスティーブンに中絶を勧められたと答えた。相手は学校の友達。相手は求婚してきたけど愛してないから断った。

 

そして、空想の友達バニーのことはある時、スティーブンが本で日本では壊れた人形を供養すると読んで、バニーのものを燃やして、死んだことにした。急に日本が出てきてびっくり。

 

ニューハウス警視の調べではバニーは船に乗ってない。それどころか母親の名前もない。しかし、前日にもニューヨーク発の船があると知り、乗客名簿を調べてもらうことにした。

 

ティーブンがバニーの人形を修理に出したことを思い出し、店に取りに行ったアン。人形をスティーブンに預け、お金を払ってくるとその場を離れたすきにスティーブンが人形に火をつけた! 戻ってきたアンは驚くが、スティーブンはアンを気絶させ、病院に連れて行った。

 

アンは病室に寝かされたが、こっそりベッドを抜け出し荷物を持って、部屋に入って着替えをした。猿やネズミがたくさんいる部屋は実験動物とかじゃないよね? 着替えも終え、なんとか外に出た。

 

乗客名簿を調べていたニューハウス警視の元へ病院からアンが逃げたことを知らされた。アンは窓の外からスティーブンが何かを暖炉で燃やしているのを見た。

 

箱を持って外に出て箱を埋めようとしたが、慌てて家に入り、鍵を閉め、また外に出て車のトランクから女の子を抱きかかえて家の中へ。バニーいたんだ!!

 

ん〜、スティーブンが変態だったというオチ!? アンに兄妹以上の感情を抱いていたスティーブンは、自分がアンの一番でないことに嫉妬し、バニーを亡き者にしようとしていた。アンは突然隠れんぼしよう!と提案すると、スティーブンは子供みたいに乗ってきた。

 

ティーブンは楽しそう。アンはそのままバニーを連れて逃げるのかと思いきや、目隠し鬼まで付き合ってるよ! 今度こそバニーを連れて逃げる。温室?にバニーを隠して鍵をかけたのにその部屋にスティーブンがいるぅぅ! バニーを抱っこしたスティーブンが黙って歩き続ける。バニーを降ろして、アンにスコップで襲い掛かろうとするスティーブン。

 

アンはとっさにブランコに乗り、もっと高く漕げるように後ろから押してくれない?と子供っぽく語りかける。もう遊んであげないよと言われて背中を押しにくるスティーブン。そこにニューハウス警視達が現れ、スティーブンは捕まった。

 

警視達に見守られながらバニーを抱いて家に帰るアン。(終)

 

イマジナリーフレンドという言葉を数年前に知ったばかりなので、こんな時代からあったんだということや、兄妹というわりに親密な感じだな?という直感が当たってたとか、ハラハラしっぱなし。スティーブンがすごくまともな人に見えてただけに、アンが不安定なんだと思ってた。まんまと引っかかったよ!

 

血のつながらないきょうだいものの漫画はいろいろ読んだけど、やっぱり血のつながりがあるのは普通に嫌だな。