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【連続テレビ小説】あぐり (77)「美容院開店」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

昭和4年8月、あぐり美容院は開店するが、客は来ない。パーマネントは頭に電気を通して魂が抜き取られる、などと言う野次馬ばかり集まってくる。そこへ健太郎里見浩太朗)と光代(星由里子)が開店祝いに駆けつける。客が来ないのを見かねた光代があぐり田中美里)に、自分が最初の客になるから、パーマネントもかけて素敵な洋髪にしてくれ、と頼む。それを見た健太郎と世津子(草笛光子)がワンピースを用意して、光代は…。

昭和4年(1929)8月

あぐり美容院は開店した。内弟子のとめや沢子も白い仕事着でおしゃれ。とめにはパーマネントが似合う。

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こちらに当時の山ノ手美容院の外観写真があるけど、確かにネオンサインはあるみたいだけど、英語に見える。あぐりさんの本によると「パーマネントウェーブ」というネオンサインだったそうです。外観は緑だったものをあぐりさんが銀色に塗り替えた。すごいなー。

 

しかし、店の前で噂し合う者たちがいても、客はこなかった。やっと誰か店に入ってきたと思ったら森が踊り子とやって来た。ホントはカフェじゃないのか?などと余計噂に拍車がかかる。

 

次に来たのは、健太郎と光代。主任の辰子はじめ内弟子たちを紹介し、健太郎たちはいったん自宅へ。そういえば、後輩の店で働くなんてやりにくいんじゃないかという感想を見かけたこともあるけど、確かに間近でチェリーの技術を盗むことはできなくなるけど、あぐりは一切口出しは許さない!ってタイプの人間じゃないし、自分の意見もそこそこ通ってそんなにやりにくいってことはないと思うな。

 

次に来たのは世津子。健太郎たちが来ているというと、挨拶をするといって奥へ。あぐり美容院の2階は別に住居という訳ではないのかな。奥に行って、従業員出入り口から出て、家があってという感じかな。

 

そして次は警官。高橋克実さん再び。沢子やとめを気にしていたのもあるし、電気を通すとかいかがわしい商売をしてるんじゃないかという噂もあって訪ねてきた。あぐりが新宿ムーランの踊り子が来ているというとニヤニヤしながら奥へ。

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ムーランルージュ新宿座という大衆劇場ができたのは昭和6年。オープン時には吉行エイスケが文芸部顧問をしてたというので、全く縁がない訳じゃないのね。ちょっと年代が違うけど、そこはまあね。

 

あぐりたちがお昼を食べようとしていると光代が一人店に入って来て、断髪とパーマでいくらになるか聞いてきた。17円50銭だというとあぐりにお金を渡し、最初の客になると言った。

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昭和2年の1円は今の価値にすると636円。昭和元年の白米は3円20銭。この計算だと17円50銭は大体1万円ちょっとくらいか。

 

席に着いた光代は、最近勇造のお嫁さんが来たけど、なにもかも出来過ぎで張り合いがなく、やっぱりあぐりみたいに出来が悪くないと…と話し、女中や苳子にまで古すぎると言われ始めたため、冒険をしたくて断髪を決意した。勇造の妻って今後出て来たっけかなあ?

 

光代の髪にハサミを入れるのに戸惑ったあぐりだったが、思い切って断髪。奥から出てきた世津子がそれを見て驚き、健太郎に見せた。健太郎は世津子にお願い事をした。

 

パーマネント機の下にいる光代は窓から見ている通行人ににこやかに手を振り、パーマは完成。見事成功した。おとぎ話のお姫様みたいと光代自身も気に入り、健太郎も驚く。森やエイスケの他にいつの間にか燐太郎もいた。

 

健太郎は「はじめまして」としどろもどろになっていたが、世津子に頼んで洋服を買っていて光代にプレゼントした。水色のワンピースを着た光代は外に出て「ご覧あそばせ」と通行人に自らの頭を見せびらかせた。

 

結局客はその日は誰も来なかった。夕方になってネオンサインに明かりがともったが「パーマネント」の”マ”だけ明かりがつかず、間抜けだといってみんなで笑った。数日ドタバタが続けてたけど今日は落ち着いたいい日だったね。