【連続テレビ小説】あぐり (72)「でっかいお年玉」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意

千代子（吉本多香美）があぐり（田中美里）に、チェリー（名取裕子）の言うとおり、美容師をやめて結婚する、と言う。千代子が店を去る日、チェリーは千代子の卒業試験をすると言い出し、あぐりがモデルになる。千代子が去った数日後、代わりに入るはずだった松島の自殺未遂で、チェリーがマネキンから報酬を搾取していると、根も葉もないデマで騒ぎになる。４か月後、エイスケ（野村萬斎）たちの協力で、あぐり美容院が完成する。

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喫茶店にいる千代子とあぐり。千代子は「何でも好きなものを食べて下さい。今日は私がご馳走しますから」とケーキとレモンティーを注文した。

千代子はあぐりとチェリーの会話を聞いて、一晩考え、結婚することを決めた。「夢は一つとは限らないもの。また別の夢を追いかける」と明るく言った。自分の気持ちに素直になれたらすご～く楽になった。お店にいるのが楽しい。それでこの仕事が向いてないと思った。あぐりに「チェリー先生みたいな立派な美容師になってね」と言い、2人して涙。

数日後の夜、千代子の最後の奉公が終わろうとしていました。

チェリーは千代子の卒業試験として、ウェーブの支度をするように言った。なんとなーく目をそらす辰子さん。モデルはあぐりに決まった。

自分の店がもうすぐ持てるという時に同期の千代子が夢を捨てて去っていく事を思うと、あぐりは複雑な気持ちでした。

千代子の卒業試験は合格。向いてる向いてないの基準が高すぎるんじゃないのー！？　お金持ちに嫁ぐなら店を出す夢もいずれ叶うかもしれないよね。

こうして千代子が去っていった数日後、チェリー山岡にとって大ピンチとなる事件が起きたのでした。

千代子の後釜に入るはずだった松島絹代(←小林稔侍さんの娘さんらしい)がマネキンをやっていることが親に見つかり、無理やり連れ戻そうとしたため悲観して自殺未遂した。一命はとりとめたものの重体。

この松島絹代の自殺未遂事件がチェリーにとって最悪の事態に発展していくことになるのでした。

自殺未遂の原因がチェリーが給金を半分しか渡さないとか美容師にしてやるからとお金を取り上げたとかデマが書かれていた。店にまで記者たちが乗り込んできたが、あぐりたちが追い払った。チェリーの元に美容師協会の会長から電話があり、美容師としての信頼を失墜させたとして除名処分を受けた。

ci.nii.ac.jp

事件のあらましは違うみたいだけど、実際、マネキンの飛び込み自殺未遂はあったんだね。そしてマネキンガールという当時最先端の職業だったので、女性の写真が大きく出るなど過剰な報道がされた。いつの時代も若くて美しい女性が何らかの事件に巻き込まれると大きく報道されるのは同じ。

ameblo.jp

マネキンについてはこちらのブログが分かりやすかった。日給があぐりがこの前1か月働いてもらった給金くらい！？

あぐりは自分の店の準備を遅らせても、チェリーと共に闘うと言ったが、チェリーは人の事より自分の事を考えるべきと断った。

夕食後の片づけをしながらあぐりは「私お店なんてやってけるのかなあ。私チェリー先生みたいに強くなれんもん」と言い、エイスケに「ここんとこ弱気ですねえ」と言われた。あぐりに元気がないから家にいてくれるのか！？　いやー、淳之介の世話してるんだから当然なんだけど見慣れない風景。

エイスケは「AGRI美容院」と書いたスケッチブックを見せた。西洋との交流も盛んになるから店の名前は世界に通用するものと思って名付けたあぐりの店の名前だった。

agriculture=農業。「大地を開拓して突き進んでいく。農業に例える事ができるんだ。いつも前へ前へ開拓して進む。何だか君に通じると思わないか。『あぐりのいいところはどんな時でも前へ向かって突き進んでいく事だ』。そう亡くなったお父さんは言ってたんだろう」エイスケさん、あぐりが話した父の話も覚えてるとはやっぱりこの人モテるわ～。

店の名前は決まり、エイスケが世津子の店にスケッチブックを見せに行った。あぐりも店にいた森や世津子も”AGRI”を読めるかなあといぶかしげ。

燐太郎が簡単な店の図面ができたと持って来たけど、簡単じゃないよ！　文系の燐太郎が設計！？とも思えるけど、実際設計した村山知義さんの肩書は小説家、画家、デザイナー、劇作家、演出家、舞台装置家、ダンサー、建築家とある。天才なら可能か。

ja.wikipedia.org

若いころはおかっぱ頭だったらしい。燐太郎のモデルはこの時代に生きたいろんな人の複合体なのかな…と唐突に思った。