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【連続テレビ小説】あぐり (71)「でっかいお年玉」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

昭和4年の正月、あぐり田中美里)は美容室に復帰。健太郎里見浩太朗)が、あぐりに話がある、とやって来て、市ヶ谷に昔買った土地があるから、そこに美容室を建てろ、と言う。チェリー(名取裕子)もあぐりの独立を快く了承して、あぐりの夢が現実のものになり始めた頃、千代子(吉本多香美)の父(江良潤)が北海道から上京して、千代子にいい縁談があるので、この先美容師として見込みがないならやめさせてほしい、と言う。

年が明け、昭和4年の正月。病気が回復したあぐりは岡山から戻ると再び銀座山岡美容院で働き始めていました。そんなある日…

 

東京に健太郎が来ていた。健太郎は、エイスケの小説はいつ売れるか分からない、世津子の雑誌社の給料もたかが知れてる、あぐりの給料も微々たるもの、望月家は健太郎から勇造に代替わりしたら、仕送りができないと考え、これからは二人でやっていけと20年前に買った市ヶ谷の駅前の土地にあぐりの美容院を建てることを提案した。建設の費用はもちろん健太郎持ち! 健太郎からエイスケ夫婦に残してやれる財産はこれが全部。20年前と言うと明治42年あたりか。

 

エイスケ「あぐりがそれでかまわないなら僕はかまわないよ」とエイスケさん、あっさりしてる。あぐりも戸惑いを見せるものの頭を下げた。エイスケが家を継いでれば、勇造が結婚するときに新居を建てるとかしたんだろうね、御大なら。

 

義父・健太郎からの思いがけないお年玉でした。師匠のチェリー山岡も快くあぐりの独立を了承してくれ、いよいよ夢が現実のものになり始めていました。そんな時、あぐりの周りで小さな事件が起きたのでした。

 

千代子が店でハサミを落としたとき、店に新巻鮭を持った千代の父が訪ねてきた。この方、よく見る人だ。

 

千代子に縁談が持ち上がっていた。相手は函館の大きな会社やってる家の一人息子で、千代子には手紙で伝えていた。しかし、千代子は夢を捨てたくない、どうしても美容師になりたいとチェリーに涙ながらに訴えた。失礼ながら、千代子役の吉本多香美さんはそんなに演技派と思ってなかったけど、この間、あぐりをわざと無視した時も、涙を流す演技が本当にものすごく悲しそうに見える。

 

父親も千代子が美容師に向いてるとは思えず、同期のあぐりが店を出すという話も聞いていて、無茶な夢を追っかけてないで目の前の幸せを選んでもらいたい、先生に言っていただきたいと言った。

 

チェリーの答えは「千代子さんの幸せを思うなら…私は結婚して家庭に入られた方がいいと思います。この世界はこれからめざましく進歩していくわ。あなたがそれについてくのは相当苦しいと思うの」。

 

あぐりは千代子と喫茶店で話した。あぐりも千代子も白い割烹着と仕事着姿で店を抜け出してきたんだね。「千代ちゃんしかできない技術が出来るかもしれないじゃない。先生にだって未来は予測できんわ。大事なのは自分がどう思うかよ。たとえ失敗だったとしても自分で選んだ道を後悔しなければそれでいいじゃない? 千代ちゃんの人生は千代ちゃんのものなんだから」と千代子を励ます。

 

あぐりは店に戻ってチェリーに千代子を辞めさせないでほしいと言うが、チェリーは「私は別に意地悪した訳じゃないのよ。千代子さんのことを考えてああ言ったの。あの子は結婚した方が幸せになれるわ」と取り合ってくれなかった。

 

家では、エイスケが燐太郎があぐりのお店の設計をやってくれるとか言ってる。えー! あれ、燐太郎さんだったんだっけ。すっかり忘れてる。燐太郎のドイツ帰りの建築家の友達に教わって図面引く…すげーな、燐太郎さん!

 

しかし、千代子の事を考えてぼんやりしているあぐり。エイスケはいざとなったらあぐりの店で雇えばいいと言ってくれた。エイスケに家にいて一緒に夕食を食べてるだけで、すごいことに思える(^-^;

 

店では松島絹代という新しい内弟子が来ていた。ひとつきぐらい先でそれまではマネキンの仕事をする。マネキンの仕事をするような美人しか美容師になれないのか!? 雪、和代、辰子はあれが千代子の後釜か?と噂し合う。泣き出してしまう千代子。

 

あぐりは再びチェリーに直談判した。「先生は冷たすぎます! 私…先生を見損ないました」…ここ最近のあぐりが言葉通りに受け取り過ぎるというかチェリー先生の性格よく分かってるだろうに。チェリーやエイスケのよき場面のためにあぐりが犠牲になってないか??

 

チェリーは何人ものお弟子さんを見てきたから、千代子は結婚した方が幸せになれると思っている。「自分の周りに集まってくれる人、みんなの幸せを考えるのが経営者の仕事よ! あなたにそれができるの? できないんなら…お店持つのは諦めなさい。人を傷つけるだけよ…」。

 

千代子はチェリーの部屋の前で顔を覆って泣き、雪たちも神妙な面持ちで聞いていた。家に帰って、エイスケ、あぐり、淳之介で並んで布団に入っているとき、淳之介を寝かしつけながらチェリーの言葉を反芻していた。エイスケさん、今日は隣で寝てる! 今日はずっと家にいる!←変なところで感動するな。

 

チェリーの言葉があぐりの胸にずっしりこたえていました。しかし、あぐりにとってさらに経営者の厳しさを思い知らされる出来事がこのあとすぐに起きたのでした。

 

今週分、当時はちゃんと見てなかったのか、当時の私にはあまり響いてなかったのか…今日は千代子の気持ちで切なくなりました。私は千代子側の人間だった。早くに結婚したんじゃなく才能ないって意味のね。

 

千代子もまた大きな会社の一人息子と結婚できるくらいなんだからそれなりの家柄なんだと思うし、あのホンワカした雰囲気は確かに結婚向きなのかも?と思ってしまう。最初からドジ設定だったもんなー。しかし、自分が駄目だと思うより、人に向いてないと言われるのは切ないですね。

 

この前、お礼奉公について調べてたら、弟子が店を出す時、少しでもエリアの離れたところにという事だったんで、チェリー先生も快く了承してくれたんでしょうね。

 

過去朝ドラのネタバレになりますが、昭和4年の出来事。

peachredrum.hateblo.jp

この年の3月に英一郎と善吉が商業学校を卒業した。

 

peachredrum.hateblo.jp

春に雄が小学校入学、10月に仁が産まれた。

 

昭和大恐慌昭和4年10月から。