1983年9月23日 フジテレビ
あらすじ
日系アメリカ人のケン・オータは、姉・ナオミの消息を探しに、原爆が投下され廃墟と化した広島へやってくる。そこでケンは、右腕にケロイドを負った被爆者のケイ子と出会う。
2020.10.9 日本映画専門チャンネル録画。これ、映画じゃないんだ。大林宣彦監督、早坂暁脚本。「はね駒」再放送後だったので、沢田研二さん目当てで録ってたのかな。
無人島にお墓があった。
KEN OTA
KEIKO OTA
と書かれていた。
ケン・オータ(沢田研二さん)は日系アメリカ人で姉のナオミを捜しに原爆投下50日ほどの広島にやってきた。米兵が金を盗まれたとバラックに駆け込んできた。ケイ子(大竹しのぶさん)は包帯の中に金を隠していたが、さらに包帯をめくりケロイドを見せた。
ナオミと結婚するはずだったという米兵のジョン・ローチもまたナオミを捜している。通訳が桜井センリさん。それにしてもテレビドラマのせいかセットがショボすぎる。
ケンはナオミが東京にいるという情報を得て東京へ。東京は東京で無法地帯と化していた。知り合った復員兵・秋本(泉谷しげるさん)と歩いていると、暴れ回っている若い男達がいて、ヤクザの親分・織田(財津一郎さん)を襲撃した。その妻、ユキ子(小川真由美さん)はナオミに生き写しだった。
織田を襲ったのは顔は日本人でも外国人だと秋本が言った。第三国人…今のドラマでは言わないだろうな。ユキ子は織田が亡くなり、自ら組長となり、闇市を取り仕切ることに決めた。
秋本がジャズバンドがやりたくて、ケンに楽器がないか聞いてきた。上官には横流しなんてとんでもない！と言われるが、学校への寄付ならいいとも言われた。しかし、贈呈式をやって写真を撮らなければならないと言った。
偶然再会したナオミの婚約者のジョン・ローチが上官として贈呈式に立ち会うことになった。ジャズクラブを作ったというユキ子の顔を見て驚く。ケンが歌い始めると、ジョンはユキ子をダンスに誘った。
ナレーションがナオミ役の小川真由美さん。ナオミは黒髪ロングストレート。ユキ子はそっくりだけどショートヘア。
ジャズクラブに派手な格好をした女性が逃げ込んできた。広島で出会ったケイ子で今は夜の女になっていた。追ってきた警察官に引き渡すように言われたが、ケンがケイ子は歌手だと言って、舞台に一緒に立って歌った。
後日、ケンはケイ子を捜し出し、1時間いくら？と聞き、お金を渡して話を聞いた。弟の治療のため、上京したがピカだと分かると治療法はないと言われた。それでも弟のため働かねばならなかった。ケンは基地の病院へ行こうと誘うが、ケイ子は断った。ケンはケイ子に好意を伝えたが、ケイ子は拒絶した。
ジョンもまたユキ子に告白し、マフィアをやめるよう言った。原爆を実際に見たジョンはナオミはもう生きていないだろうと思っていた。しかし、ユキ子の手下の水谷はユキ子から手を引けと刃を向けてきた。
ケイ子の弟・サトルは息を引き取った。医師からは解剖させてほしいと言われ、これ以上痛めつけないでほしいとケイ子は泣いた。ケンはもう一度ケイ子に告白し、日系アメリカ人の苦悩を語った。
昭和25年 ケンとケイ子は結婚することになった。ユキ子やジョン、ジャズバンドのメンバーも参加して結婚式が行われたが、式の最中にケイ子は倒れ、弟と同じ白血病という診断を受けた。病院のベッドで横になっているケイ子に指輪をはめた。まだ始まったばかりだよと繰り返すケン。
昭和25年6月25日 朝鮮戦争開戦。日本は一転好景気になったが、ジョンもケンも戦争に行くことになった。ケイ子は父親が朝鮮人だから戦争に行かないでくれと頼んだ。医師に今夜はケイ子を眠らせるから話しかけないでくれ、起こさないでくれと念を押された。
ケンは軍を脱走し、ケイ子に会いに行った。病院で寝てたり、街角に立ってたり、ケイ子は神出鬼没だな。夜、密会していると黒いショール？をかぶった女性に出会った。
ケン「姉さん！」え！
闇市は解体。ジャズバンドのメンバーは演奏して見守った。
ケンを見つけ出したジョンは説得を試みるが、ケンはアメリカ人であることをやめると言った。いつの間にか広島にいる？ 病院に寝てるケイ子を起こして、舟で東京から広島に行ってたということ？？ ジョンにナオミが生きてるというと会わせてほしいと言った。ジョンは広島でもビキニ島でも放射能を浴びたヒバクシャだと言った。
ナオミはジョンに顔を見せなかった。元々モダンダンスで知り合ったという二人は夜の広島で踊り出した。シュール。
ケンとケイ子は小さな舟で漕ぎ出した。ケンは軍に撃たれたものの、ケイ子が必死で漕ぎ続けた。ナオミは急に走り出し川へ飛び込んだ。その後、ジョンは朝鮮戦争で戦病死した。ケンとケイ子はナオミが暮らした無人島で二人で暮らした。(終)
墓が大写しになってるんだから、死んだってことだよね。ん？ 誰が墓を建てたんだ？ 同じ時代のNHKならもうちょっと重厚感出せたんじゃないのかな〜って思うほど、セットや合成の雑さが気になった。
