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【連続テレビ小説】あぐり (39)「夢は美容師」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

健太郎里見浩太朗)はあぐり田中美里)に、一緒に岡山へ帰ろうと言うが、あぐりは東京に残ってエイスケ(野村萬斎)を待つと言う。森(森本レオ)が燐太郎(野村宏伸)を連れてやってきて、どじょう鍋を食べようとあぐりを連れ出し、夢を持つことは大切だ、と語る。水と間違えて酒を飲んだあぐりを介抱していた鈴音(小林恵)が、健太郎と世津子(草笛光子)の過去を話し、あぐりは夢を持って生きることの意味を考える。

「エイスケはもう駄目じゃ。お前は淳之介と一緒に暮らした方がええ」と健太郎に言われたあぐりは荷物をまとめるが、赤いスカーフからエイスケを思い出していた。今日のエイスケさんは回想だけか…。

 

戸締りもして、外に出ようとしたとき、あぐりは、このまま帰ったらもう二度とエイスケに会えないかもしれないと健太郎に頭を下げ、「私…待っていてあげたいんです…。エイスケさんとこのまま別れたくないんです。エイスケさんのこと好きなんです」と訴えた。

 

東京駅(←岡山駅と同じセット?)に見送りに来たあぐり健太郎はお金を渡した。あぐりがマネキンで頂いたものがあると言っても健太郎の答えは「あぐり、あの見せ物みたいなことのう、あれ…やめるんじゃ…。お金はちゃんと送るから…。夢はいつまで経っても夢でしかないんじゃがのう」。結局、お金を渡し、エイスケにもそう伝えてほしいと言って去って行った。

 

チェリー山岡の「このままじゃ日本の女性は世界に出ていけなくなるわ。私はね何としても日本の女性に世界に通用するようになってもらいたいのよ」という言葉や健太郎の「夢はいつまで経っても夢でしかないんじゃがのう…」という言葉があぐりに残っていた。

 

そこに現れたのは森! あぐりの持っていたお金のにおいを嗅ぎつけた…のではなく、もうじき財布がやって来ると言って家に来たのは燐太郎。原稿料が入った燐太郎がドジョウ鍋をおごってくれた。

 

「夢を持つことは悪いことですか?」と尋ねたあぐりに、森は「夢を持つというのは人間にとってとっても大事なことであります。夢のない人間は抜け殻です」と言い切り、燐太郎も同調した。

 

あぐりを励ましに森が連れてきたのはお座敷。あぐりも一緒になって踊るが、水だと思いお酒を飲み干し、倒れた。目を覚ますと、森は世津子の店に行って不在、燐太郎と鈴音がそばにいてくれた。

 

鈴音は”おかあさんから聞いた話”として、健太郎が東京で修業していたころ、世津子と一緒になるつもりだったが、岡山の稼業が捨てられず岡山に帰った。その後、世津子は玉菊という芸者で小説家に身も心もお金も捧げたのに捨てられた。小説家はお金持ちのお嬢さんと一緒になり、世津子は芸者をやめてカフェを始めて文士の面倒を見るようになったとあぐりに聞かせた。おいおい、こんなプライベートなことを、と今はギョッとするけど、当時はわりと当たり前に共有されてたんじゃないかと思う。

 

その小説家より実力のある作家を世に送り出してその男をつぶしてやりたいと思ってるんじゃないかと鈴音は思っている。

 

あぐり「今日はとんだ散財をさせてしもうてごめんなさい」

燐太郎「いいんだ。原稿料が入ればああやって振る舞う。それが僕らのしきたりだから」←えー! いつまで経ってもお金たまらないね!

 

あぐりは、みんな夢を持っていることがうらやましいと燐太郎に言うと、「大丈夫だよ。あぐりさんもいつかすてきな夢に出会うよ。そんな弱気、君らしくないぞ。…おやすみ」って! 燐太郎さん!! かっこいい! 当時はホントにエイスケさんばっかり目に入ってたのか、燐太郎さんのよさに気付いてなかった。そのやりとりを隣の嫁姑に見られていた。

 

東京での人との出会いや新しい生活の中であぐりはいつしか自分の人生が予期せぬ方向に向かっているのを感じていました。

 

燐太郎さんだったり、「澪つくし」の英一郎だったり、当時はただの”いい人”なのが時代が変わると良く見える事ってあるよなあ~。「澪つくし」の惣吉だったり、「はね駒」の源造だったりヒロインの夫役はその時代(ドラマの舞台になった年代ではなくドラマが放送された時代)のイイ男として描かれたんだろうけど、時に殴ったり大声出したりで男らしい人という描写なんだろうけど私はどっちかというと苦手だった。

 

うーん、源造さんは妻に対してめちゃくちゃ理解あるタイプだったけど、当時も人気あったのかな? 渡辺謙さんは当時から演技派だったから大声出して怒鳴りつけるシーンが怖かった。しかし今となっては分からない。りんと源造ふたりでいるところはお似合いで好きだったけどね。

 

だからエイスケさんは異質なんだよ。20世紀末にああいうタイプの男性が受けてたとかそういう事はないからね。