公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
上京した健太郎(里見浩太朗)は、洋髪洋装のあぐり(田中美里)を見て驚く。あぐりは、エイスケが金を持ち逃げしたとは言えず、旅行に行っているとうそをつくが、健太郎は質札を見つけ、隣のうめ(菅井きん)春子(川俣しのぶ)親子から、あぐりたちの生活状況を聞く。あぐりはマネキンの仕事を終え、チェリー(名取裕子)の女性の生き方に対する考え方に感激する。世津子(草笛光子)に文句を言いに行った健太郎はあぐりに…。

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健太郎は縁側の窓から入って来たらしい。この時点でよくお隣さんに見つからなかったな。代議士の先生への陳情で上京してきたが、あさってには帰る。
あぐりの洋髪洋装に「あんまり感心できんのう」という健太郎。エイスケは旅行に出かけているというあぐりは続けて「やっぱりエイスケさんは東京で小説を書いていきたいみたいです」と告げた。そして、健太郎に夕食を作った。
淳之介の様子を尋ねるあぐり。風邪ひとつひかないで元気であること、つかまり歩きをするようになった、エイスケの作った木馬がお気に入り、しおや妻五郎の顔を見ると泣き出す、光代が抱くとすぐ泣き止む…最初は笑顔で聞いていたあぐりも寂しそうな顔を見せた。あぐりと淳之介を引き離したことを謝る健太郎。
けなげにエイスケを待つあぐりを見て健太郎は「早く淳之介と暮らさせてやらなくては」と心に誓ったのでした。
あぐりはマネキンの仕事に出かけていき、健太郎一人が残された。玄関の鍵が茶箪笥の引き出しの中に入っていると聞き、引き出しを開けると、そこには質札が何枚も入っていた。健太郎が質屋に行き、全部買い戻した。
質草を風呂敷包みにして背負い、玄関の鍵を開けようとした健太郎を見たお隣のうめ&春子が泥棒と勘違いした。うめさんに箒で叩かれる健太郎。
家に上がり、手をついて謝るうめと春子。健太郎はあぐりとエイスケの様子を聞き出した。東京へ来るときにお金を盗まれたことやエイスケが持ち逃げしたことなどを知らされた。派手な格好で出かけるのもカフェで女給してるのでは?と春子たちは疑っていた。
あぐりはマネキン仕事の合間にチェリー山岡と話をした。女性はそれぞれ美しさを持っている。でも日本の女性はそれを表現するのが苦手。その消極さが社会進出を遅らせている。もっと自分の美しさを主張できるようになってもらいたい。外面的ではなくもっと内からにじみ出てくるような美しさにこだわっている。そのためには心が健康でなくてはならないし、教養も必要などとと聞き、感激。のんべんだらりと生きてきたことを恥じた。
カフェ・セ・ラ・ヴィのカウンターに座った健太郎は隣の席に座っていた文士たちの会話が耳にした。文士たちはエイスケが木場の材木問屋の奥さんのヒモになって、たっぷり小遣いをもらっているような生活をうらやましがってもいたが、ああはなりたくないとも話し合っていた。
健太郎は世津子に「お前まだ俺の事恨んどんか?」と問うた。若いころ、恋人関係で健太郎は世津子を捨てて岡山に帰った。世津子はそんなに昔の事はこだわっていないと言い、ただエイスケを世に出したい、あの子の才能を育てたいと思っているだけだと言った。
健太郎「何が育てるんじゃ。ヒモみたいな真似をして、みんなから笑われて、あぐりには質屋通いをさせて、あげくの果てに仕送りの金は全部持っていなくなる。あぐりはのう髪結いの見せ物までして金を作っとるんじゃ。それが…それがエイスケの才能を育てるっちゅう事なんか! エイスケを世に出すいう事なんか! わしはのう、わしはそんなもの認める訳にはいかんのだ!」そうだね~…しかし、エイスケが建設土木業に向いてるとも思えない…(^-^;
マネキン仕事も終わり、すっかり和装に戻ったあぐりはチェリー山岡の「私はね日本の女性にもっと自分の美しさを主張できるようになってもらいたいの」という言葉を反芻していた。そこに帰ってきた健太郎は「明日一緒に岡山へ帰ろう」と言ってきた。「お前は淳之介と一緒に暮らした方がええ…。今日中に荷物をまとめておきなさい。ええな…」どうするあぐり!?
エイスケさんが出ない日は寂しい…当時もこう思ってたのか、エイスケさんが出てないシーンは、あぐりにとって重要なパートでも覚えてないという(;^_^A 今回はしかと記憶しておこう。
まだ「みすゞと雅輔」を読んでる途中。ちょうど今の「あぐり」と同じくらいの時代を生きている。大きな本屋で生まれ育った正祐(雅輔は筆名)は商業学校を出て、東京の本屋に奉公に出たものの関東大震災があって帰省。地元に帰っても映画や芝居を見たり、オルガンでもバイオリンでも好きなものを買ってもらい、でも本屋は継ぐ気なし。
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心の中でみすゞの結婚相手が「澪つくし」の梅木、正祐を英一郎にイメージしてしまう。まあでも今にして思えば英一郎は朝ドラ仕様のかなり真面目な坊ちゃんだったな…。だって、この時代の男ってお金があるとすぐ花街に行っちゃうんだもんね! 仕事はまじめでも女関係だらしない人ばっかり(正祐坊ちゃんもです)。
"@leeswijzer: [蒐書日誌]松本侑子『みすゞと雅輔』(2017年3月,新潮社 https://t.co/NyOIbZXetw )※上山雅輔の日記が見つかったのか. pic.twitter.com/TT3slDpcvC"
— 松本侑子♥日本初の全文訳「赤毛のアン」 (@officeyuko) April 27, 2017
四国で89冊見つかり、3年かけて読解しました。。
こんな真面目そうな人なのに。
チェリー山岡先生🍒(名取裕子さん)のお弟子さんの役。後々ヒロインあぐりを小うるさくもサポートする中野辰子さん。カット、レザーカット、コテ、ロッドの巻き方、フェイシャルマッサージまで。。あの時はいろいろ学んだ。若いワタシは俳優ってなんでもやって、単純にすごいなって思ってた。#あぐり
— 鈴木砂羽 (@bom_schedule) May 10, 2021
鈴木砂羽さんだ~。辰子さん、いい人だったのは覚えている。というか、「あぐり」でそんな嫌な人は出てこなかったような。あぐりが何言われても気にしない人だしね。