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【連続テレビ小説】あぐり (10)「エイスケの秘密」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

遊郭に偵察に行ったあぐり田中美里)。警察から学校へ連絡が行き、光代(星由里子)が呼び出される。あぐりはなんとも思っていなかったのだが、光代はエイスケ(野村萬斎)が遊郭へ入り浸っていることを申し訳ないとわびる。健太郎里見浩太朗)は、エイスケを連れ戻しに遊郭へ行くが、逆にエイスケに弱みを握られる。皿を割って叱られたかよ(青木麻由子)をかばったあぐりは、そのことでエイスケと話をすることが出来て…。

学校で山神に生徒心得第四項「愛と純潔は女子の美徳なり!」を言わされるあぐり。制服姿で遊郭に行ったことがバレ、呼び出されていた。

 

光代も学校にやって来て、菓子折りをまず渡す。あぐりに用を言いつけて、その家があの近辺だったため、好奇心で面白半分に様子をうかがったんだろうと、かばった。

 

しかし、校則が…と言う山神に対して、さらに小さな箱を差し出す。舶来の化粧品で「先生ほどのお美しい方でないとつける意味がございませんものねえ」さらに「実際おきれいな先生で驚きました」とたたみかけた。光代さんの素晴らしい交渉術。

 

「今日は申し訳ありませんでした」というあぐりに対し、呉服屋に連れて行った光代は新しい着物や櫛を買ってくれた。

 

光代の真意を図りかねたあぐりだったが、家に着くと「つらかったじゃろう? 察しがつくわ。夫が遊郭に入り浸りなんて…誰だって耐えられりゃせん」とエイスケに会いたくて行ったと誤解していた。

 

さらに、あなたがエイスケに関心を持ってくれたことがうれしかったと涙まで見せた。光代がエイスケを連れ戻すから健太郎には内緒にするように言われた。

 

エイスケの元には健太郎が来ていた。健太郎の説得にあっさり応じるエイスケ。隣の部屋で寝ていた雪江という女郎が起きて、健太郎の顔を見るなり「あら、望月の御大じゃないん?」と声をかけ、「おぉ雪江…」と返してしまう健太郎。エイスケは健太郎が子の遊郭によく来ている事を知る。

 

90年代の朝ドラだから「澪つくし」みたいに妾は描けなかったのかな。今の時代になると遊郭通いも描けないのかな。土建業なんて言ったら広敷と負けないくらい荒くれ者がいそうだけど、「望月組」の人たちは気のいい連中として描かれてるのも時代かな。

 

夕食時、健太郎はエイスケが東京から来た有名な小説家の先生と駅前の宿にいて、勉強していたと話した。光代は「その『有名な先生』ってどなたです?」と尋ねた。健太郎は「森鴎外」だと言うが、光代に「森鴎外は1年前に亡くなりましたわ」と言われてしまった。

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大正11年7月に亡くなったそうです。

 

エイスケがすかさず「芥川先生でした」と助け船を出す。

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こういう人たちが生きていた時代か。

 

あぐりにはこの時、光代が健太郎とエイスケの見え透いたウソをどうして暴こうとしなかったのか全く理解できなかったのでした。

 

かよが光代が大事にしていた織部のお皿を割ってしまい泣いていた。あぐりは部屋に連れて行き、「姿形のあるものはいずれ壊れてなくなるものだ。問題はそれをどう自分の心にとどめておけるかだ」と父の言葉をかよに話して慰めた。

 

屏風の向こうにいたエイスケが「『姿形があるものはいずれ壊れてなくなる』か。いいこと言うね。君のお父さん」と話しかけてきた。屏風から顔を出し、遠慮して退室しようとするかよを止めた。

 

健太郎は、妻五郎に遊亀楼の主人にエイスケが世話になった礼を渡すよう頼んだが、その前に光代からエイスケを連れ戻すようにと封筒を渡されていた。光代がエイスケの居場所を知っていたことを知った健太郎

 

「早婚の相が出てるね」とかよの手相を見るエイスケ。「今好きな人がいるね?」「その相手は結構身近なところにいるね?」「それは…僕のことだね?」って! あぐりは「外れ! 大外れ! うぬぼれもここまでくれば大したもんじゃわ」と楽しそう。

 

「今度はあぐりの手相だ」とあぐりの手を取って手相を見始めた。「ほう! これは男を食い物にする手相だぞ。これは何でもかんでも食ってしまう食いしん坊の手相だぞ!」と言うエイスケに対し「失礼じゃな! どこ見とん? へっぽこ易者!」と言い合いになり、かよは楽しそうに見ている。

 

刺繍をしている光代の部屋に入ってきた健太郎が声をかける。

健太郎「お前も大した役者じゃの」

光代「何の話です?」

健太郎「先に寝るぞ」

光代「おやすみなさいませ」

こっちの夫婦もいいね~。

 

あぐりが布団に入っていると、屏風の向こうから「いい友達ができたね」とエイスケが話しかけてきた。

あぐり「人を愛することに身分の違いはあるの?」

エイスケ「そんなものはくだらないと思うね。身分とか男女とかそんな束縛を壊さないとこれからの人間は自由になれないよ」

あぐり「私の父もそう言ってた」

エイスケ「会ってみたかったね。君のお父さんと…。すてきなお父さんだよね。おやすみ」

あぐり「おやすみなさい」

 

この家に嫁いで初めてエイスケに「おやすみなさい」と言えたあぐりだったのです。

 

うわー、やっぱりエイスケさん素敵。チラホラ、エイスケの魅力が分からないという感想も見ます。それはやっぱり人それぞれ。いくら男気があっても私には惣吉さんのことはそれほど…。「澪つくし」の中では柔軟な考えを持った優しい英一郎が一番好きだったから、男らしさより優しさを持った人の方が好きなんだと思います。

 

「はね駒」の源造さんは理解ある人だが、声を荒げる人でもあったので苦手寄り。ただ演じてる渡辺謙さんの表情は好きだった。「おしん」の竜三は、私からすると優しさの方が目立つので好き、という感じです。お前の好みなんざ知らねーよ!って感じですが。