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【ネタバレ】バグダッド・カフェ[ニュー・ディレクターズ・カット版]

1987年 西ドイツ

 

あらすじ

ラスベガスに近い寂れた土地、モハーベ砂漠にあるカフェ兼モーテルの“バグダッド・カフェ”。その主人ブレンダは将来に対して何も希望を抱いていないが、夫とラスベガスを訪ねる予定が、彼とけんか別れしてしまったドイツ人女性ジャスミンをモーテルに泊めることに。ジャスミンにはマジシャンとしての才能があり、ブレンダは彼女とコンビを組んで町の名物になっていく。一方、ジャスミンは地元に住むルーディと親密になっていく。

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年末年始恒例深夜ローカル放送を録画してました。タイトルだけはなんだか聞いたことがあったような…。

 

字幕版。序盤からすごい斬新なカット割り。画面が斜めになったり、人物が大写しになったり。ミニシアターでロングランヒットした映画だそうです。

 

wikiによれば”2008年には、パーシー・アドロン監督が全てのカットの色と構図を調整し直した『バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版』が製作され、カンヌ国際映画祭で上映された。日本でも、初公開から20年周年を迎えた2009年12月5日よりユーロスペースシネ・ヌーヴォほかで全国順次公開された。”とあります。当時の映画の雰囲気ともまたちょっと違うのかな。

 

ケンカしながら車で旅をしている中年男女のカップル。女性・ジャスミンは車をおろされて一人何もない道を歩く。

 

ジャスミンの夫は、ガソリンスタンド近くのカフェに入って、コーヒーの粉を手の甲に乗せて鼻に吸い込んでくしゃみをするという不思議な行動を取って店を去る。

 

男と入れ違いに店に入ってきたのは、イライラして怒ってばかりの女性・ブレンダで、夫にコーヒーマシーンを買いに行かせたのに買ってこないし、魔法瓶は拾ってくるしで、ついにケンカして夫が車で出て行った。店の前の空き缶を拾い集めながら涙を流すブレンダ。

 

そこにジャスミンがスーツケースを持って汗だくで歩いてきた。ここはカフェ兼モーテル。部屋に泊まりたいと言うジャスミンに「タクシーも呼べるよ」と声をかけたが、シングルで部屋を取り、旅行者小切手で支払いもした。突然一瞬挿入されるジャスミンの上半身裸とか何、何なのこの映画はー。

 

赤ちゃんを抱えてカフェで働くブレンダを手伝おうとするジャスミンに「ほっといて」。モーテルとカフェは少し離れた場所にあって、モーテルで着替えるとカフェにやって来るジャスミン

 

朝になってジャスミンがカフェに来ている間にブレンダがジャスミンの部屋に掃除に行った。しかし、部屋に変なものがいっぱいある、変な女!と保安官に電話。

 

部屋に戻ったジャスミンはほったらかしになった掃除道具を使って自分で部屋の掃除を始めた。黒髪三つ編みの男性保安官がジャスミンの部屋に来たが、ジャスミンは下着姿。身分証明書などを確認しても怪しいところはない。

 

しかしブレンダは車も男もいないのに荷物は男物ばかりで怪しいと思っていた。その上、まだ滞在すると言われうんざり。

 

ジャスミンはカフェの店員に買い物するものをメモに取ったり、ブレンダが買い物に出かけると、カウンター側に忍び込んでブレンダの赤ちゃんのあやしたり、掃除道具を持ち出して勝手に掃除し始めたり…帰ってきたブレンダはモーテルの事務所の机がきれいになり、カフェで赤ちゃんを抱っこしているジャスミンを見て、銃を持ち出して怒り始めた。

 

全部元に戻せと怒るブレンダに遠くから望遠鏡で見ている夫…いつも男に囲まれてる女の子はブレンダの娘? いつもピアノを弾いてるのは息子? どっちも赤ちゃんとはずいぶん年が離れて見える。

 

ブレンダの娘・フィリスがジャスミンの部屋掃除に来て、話をしたり、ジャスミンの服を着たりして仲良くなった。今度はカフェに来てブレンダの息子・サロモのピアノに聴き入る。赤ちゃんはブレンダの息子じゃなくサロモの息子! ブレンダの孫?!

 

フィリスやサロモはジャスミンの部屋に入り浸るようになり、ブレンダは「自分の子供と遊びな!」と言い、ジャスミンから「子供はいないの」と返され、「言い過ぎた」と謝った。

 

ジャスミンはカフェに来て、手品を披露し、みんなを喜ばせた。またカウボーイ風の服を着ているおじ様・コックスに気に入られて?絵のモデルになっている。

 

バグダッド・カフェにはジャスミンの手品目当てに客が増えてきた。ブレンダもアシスタントみたいに手伝い始めた。イライラしていたブレンダも笑顔を見せるようになっていた。

 

コックスは下着姿のジャスミンに野菜やフルーツを手に持たせて絵を描いていたけど、描く毎に露出が高くなってる。長距離トラック運転手たちの間でジャスミンの手品が話題になり、客はますます増えた。

 

保安官のアーニーも見に来たが、ジャスミンはビザも切れてるし、労働許可も必要だと言われた。ブレンダの表情が曇る。

 

手品が消えたと言われ、去って行った客。店はまた閑散となった。コックスが描いた絵が店内に飾られた。それは、ジャスミンがこの店に来たばかりのときの旅行者の格好だった。

 

バグダッド・モーテルに電話がかかってきてブレンダが出たが、切れた。そこに大きなトランクを引きずり白いドレスを着たジャスミンが歩いてきた。ブレンダやフィリス、サロメが喜んで迎えた。

 

コックスも歓迎し、また店は客であふれた。最後、急にミュージカルになって客もブレンダも歌い出した! ブレンダとジャスミンはそろいのタキシードで歌い踊り、サロメが演奏。ジャスミンは歌うというより音楽に乗せてしゃべってる感じ。ブレンダは見た目のイメージ通りめちゃくちゃうまい。

 

ジャスミンと一緒になって手品を披露するブレンダ。ブレンダの夫は店内の片隅で見守っていたが、ブレンダが見つけて笑顔で抱き合った。

 

ジャスミンの部屋を訪ねたコックスは、ジャスミンアメリカ市民と結婚すれば労働ビザどか面倒なことがなくなると結婚を申し込んだ。答えは”ブレンダと相談するわ”(終)

 

最初から仲の悪い夫婦で最初の帰国の時には別れてきたってことかな。すごい不思議な映画だったけど、失礼ながらただ太った女性と思っていたジャスミンがどんどん魅力的に見えてきました。ジャスミンとブレンダの友情も善き。

 


映画の名シーン「バグダッド・カフェ[ニュー・ディレクターズ・カット版]」