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【ネタバレ】日曜劇場#42 春遠からじ(脚本/ジェームス三木)

1986年2月9日 TBS

 

あらすじ

家族で質屋を営む妻(八千草薫)の前に、ある日、女(根岸季衣)が現れて夫と婚約したので別れてほしいと離婚を迫られる。夫に聞いてもとぼけるばかりで、疑心暗鬼になった妻は女のアパートに行ってみるが、その部屋には夫とは似ても似つかぬ別人が…。質屋を舞台にしたジェームス三木脚本によるライトなタッチの愛憎劇。

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1986年2月というと八千草薫さんは「シャツの店」放映中の時期でもありました。

 

オープニングは旭川冬まつりの様子。

 

八千草薫さんは質屋のおかみさん。旦那さんは梅野泰靖さん。若い〜。ケイコ(八千草薫さん)が店先にいると、ルビーの指輪を持ち込んできた女・チヨコ(根岸季衣さん)が、この指輪はケイコの夫のタダオからもらったといってきた。高級クラブで働く女性で派手な感じでケイコに離婚を迫った。

 

そこに東京の大学生の集団が質草のスキー用具を受け取りに来た。前年スキーに来たときに預けていて、スキーシーズンになると取りに来るらしい。蔵へ質草を取りに行っている間にチヨコは帰っていた。

 

夫に問いただすと、タダオは茶を吹いて否定した。高級クラブにも行ったことはないし、今は雪像作りに夢中。今年は阪神のバース像を作っていて、暖かくなってどんどん細くなって明石家さんまになったという夢に見るほどだった。

 

脚本のジェームス三木さんは、このドラマの前年の朝ドラ「澪つくし」で明石家さんまさんを起用している。その縁かな? この日曜劇場は60〜70年代の古い作品ばかり見て来たから、知ってる名前や出来事が出てくると、すごく新しい作品に見える。

 

チヨコに離婚についての話し合いがしたいと呼び出されて、チヨコのアパートへ向かった。45歳で酒、タバコも飲むという男の特徴がタダオとは何もかも違った。

 

タバコを買いに行って帰ってきた男はタダオではなかった。小坂一也さん。割と早くに亡くなられたような。はじめはごまかしていたが、ケイコが正体に気付いた。4年前の年末に10台のミシンを質入れした男で、1台はケースに中身が入っていたが、あとの9台は石ころが入っていて、警察に届けて年明けに岩見沢で捕まっていた。

 

ケイコはチヨコも騙されていると男を責めるが、チヨコは二人で話し合いたいからとケイコに帰って欲しいと言った。

 

逐一、夫に報告するケイコ。タダオさんは酒もタバコもやらない婿養子で穏やかないい旦那さん。梅野さんはいくつかの三谷作品でとぼけたいい味出してたおじいさんのイメージ。

↑こちらの作品では千本のっこのマネージャー

 

後日、チヨコと男が店を訪ねてきた。最初は騙し目的だったがチヨコが好きだといい、チヨコも初めてプロポーズされたからと許していた。駐在さんが訪ねてきて、何か変わったことはないかと聞かれても、店に居合わせた男のことは言わなかった。

 

雪像作りに一生懸命で熱を出したタダオの元には、東京の大学に行っていた息子が帰ってきて、実家住まいの妹とバース像を見に行った。ケイコもタダオの自信作であるバース像を見に行った。

 

うん、ほのぼのしていい話だった。質屋一家はね。あの詐欺師男はまた何かやらかしそうかも。

 

こういう脚本書く人なら「はね駒」の次に再放送する「澪つくし」が楽しみになりました。