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ドラマの感想など

【ネタバレ】日曜劇場 #15 さぼてん(脚本/石森史郎)

1974年7月21日 TBS

 

あらすじ

家でサボテンの世話をすることを唯一の生きがいとする、サボテンに賭ける執念の男(長門裕之)と、そんな夫に愛想をつかして実家に戻る妻(八千草薫)。壊れかかった夫婦はあることをきっかけにお互いの愛情を再確認するようになる。夫婦とは何かを問うコミカルな一作。

 

おしん」の仙造さんよりさらに若い長門裕之さん。黒髪だからさらに桑田佳祐度が増している。あの時代に珍しく?アパートのベランダにサンルームを作ってたくさんサボテンを育てている。

 

デパートで働いていて上司・吉田は太宰久雄さん(お!またタコ社長だ)。

 

妻・八千草薫さんの父親が今福将雄さん。んー、源じい若いな。といってもさすがに八千草薫さんの父親役やるほど歳は離れてない。このドラマ時、今福さんは50代、八千草さん長門さんは40代でした。

 

サボテンを熱心に育てていて、生活費をケチるくせに2万円の鉢を平気で買ってくる。夫婦喧嘩になり、妻・ヒサコに明日実家に帰りますと告げられた。

 

ヒサコの実家は、「はね駒」のりんの実家と同じ自宅が郵便局で、夫・カズオは跡を継ぐのを嫌がっていたから、義父は当初結婚に反対していた。

 

カズオがようやく電話をよこしたかと思えば印鑑の置き場所が分からない。ヒサコとも付き合いのあった田中修という男が訪ねてくるという知らせだった。

 

田中に会いたくて戻ってきたヒサコ。訪ねてきた田中は柳生博さんだった。髪はロマンスグレーでフサフサ。大きなサボテンを肴にサボテントークをする。しかし、とうとう突然訪ねてきたわけを話さなかった。

 

妻の母の法事の日、カズオの姿はない。そこに吉田が来る。吉田はカズオを甥っ子と言ってたから親戚だったんだ。縁故採用だな、多分。

 

吉田が言うには、専務に逆らうようなことを言って専務を怒らせた。カズオはいつも通りの表情で法事にやってくる。電話がかかってきて、お客様のことを考えての意見なので、お咎めなしで吉田まで専務に褒められた。

 

法事が終わり、カズオだけが帰っていった。その夜、30年に一度咲くと言うサボテンの花が咲いた。カズオは「花が咲いた」と電話をかけたが、義父が出て、夜中の1時になんだ?!と電話を切られてしまった。

 

しかし、ヒサコはひとり帰って行った。そして二人でしみじみと花を眺めた。金鯱(キンシャチ)という種類のとても大きなサボテンの中央に大きな白い花が一輪咲いていました。

 

田中は奥さんと別れたことを報告に来たのだとカズオは話した。専務と話している時、君のことを考えていた、なーんて言われたヒサコは離婚まで考えていたけど、あっさり戻ってきたのでした。

 

切ない話よりこういう話の方が好きだ。母が昔からガーデニングが好きだから、サボテン好きの人も理解できるし、ヒサコも一緒に世話をしてきたから、花が咲いたことにも感動していたのもよかった。

 

例えばフィギュア好きな旦那のフィギュアを売り払ったとか捨てたとドヤ顔で話す女性が本当に嫌いなので(私自身収集癖あり)、ヒサコもサボテン好きのカズオに文句は言ってたし、出て行った原因の一つではあるけど、サボテンに恨みをぶつける人じゃないのがよかった。見たあと爽やか。