徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】はね駒(131)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

りん(斉藤由貴)は3人目を妊娠していた。3か月だった。倒れたのは実はそのためだったのだ。そんな中、かねてから取材を申し込んでいた京都・祇園の芸妓から許諾の返事が届く。京都まで汽車で13時間。体調を問われた編集長・津村誠吾(地井武男)に、妊娠のことを言いだせないりん。源造(渡辺謙)もりんの体を心配する。激しい口論となるりんと源造。それを案じる弘次郎(小林稔侍)とやえ(樹木希林)だったが…。

 

何か不穏なものを感じる回だった。

 

朝、やえと共にお弁当を盛り付けているりん。りんは体の調子も戻り、やえに気を付けるように言われても、もう3人目だから…と答える。

やえ「3人目でも4人目でも女はそのたびに命がけなんだから」

りん「そうね。女って大変ね」

やえ「男も大変。女も大変。生きてるうちはみんな大変」

朝ドラは主な視聴者層は女性だろうけど、変に女性ばっかり大変!とならないのがこのドラマのいいところだと思います(他の朝ドラがどうって意味ではない)。

 

盛り付けているお弁当は4つ、弘次郎、源造、りん、あと一つは後藤のものだった。やえの話によれば、浦野も花田も所帯を構えたのに、後藤だけがやもめだという。そっかー、二人とももう結婚したのか。もしかしたら二人は大学卒業してもしばらく下宿生活してたのかもね。

 

りんはやえにも源造にも心配されてるけど、「3人目だから大丈夫」は、おしんのときと重なるんですけどぉ(-_-;) 

 

源造は男なら”恒太郎”と名前まで決めていた。そういえば向田邦子脚本の「阿修羅のごとく」の父親(佐分利信さん)も恒太郎だった。

それも一高の守山恒太郎由来だったのかな? 昭和54(1979)年に70歳だから1909年…明治42年生まれ、ありうる。

ja.wikipedia.org

 

2人目のときはどうしてたんだ問題は、2人目のときは遠くに取材に行くとかなくて、たまたま体も大丈夫でかなりお腹も大きくなって報告、周りも結婚してる女なんだから子供は産むもんだという認識、しかし産休なんてものもなくて、産前産後もほとんど休まずに仕事してたんでは? りんがそんな感じだから回りの男たちも休まなくて平気なのかも?くらいの感覚だったと推測。

 

京都祇園の加藤楼の女将を取材できることになったりんは、ひとりで汽車で13時間かけて出かけることになった。編集長に妊娠してることは言えなかった。

ja.wikipedia.org

明治時代にアメリカ人の富豪に身請けされた実在の芸者。

 

夜、徳右衛門、弘次郎、やえのまえでケンカになるりんと源造。源造がりんの体を心配してのことだが、りんも「仕事には責任がある」と言って一歩も引かない。徳右衛門も「お前には丈夫なやや子を産むという責任もあるんだぞ」と言われているのに、「分かってる、何もかも分かった上でそれでもしなきゃいけないんだってことをどうして分かってくれないの?」と語り出したところで、源造は怒って部屋を出てしまった。

 

夫婦二人の話し合いになるが、「ちょっと何かヘマするたびに「やっぱり女は」とか「だから女は」とか待ってましたと男の人たちは言うわ。「女に何ができる」ってみんな心の中ではそう思ってるのね」

 

これは、磯村春子さんの「今の女」を読んでると、そこに取り上げられてる女性が同じようなことを言ってることで、りんがここまで頑なになってしまうのはちょっと分かる。

 

源造は「それは少し思い込みすぎじゃないのか? 世の中の男がすべてみんな女のことをそういうふうに思ってるわけじゃない」というのも分かるんだよー。

 

「頑張ることは悪いことじゃないが、そう目先の仕事ばかりにこだわらずもう少し肩の力を抜いて目上げて自分の仕事全体見回してみたらどうなんだ? 目前の仕事ばかりシャカリキにやるだけが能じゃないだろう」という源造の言葉はもうド正論ですよ。そうそう、源造さんが正しいです! 

 

でもね…りんは「そんな器用なことできません」そうなんだよー、りんはそんな器用な人じゃないんだよ~。でもやりたい人なんだよ~。

 

伸びすぎたゴムは切れる、はねすぎた馬はへたばってしまうと源造に言われてしまい、両親からも心配されながらも翌朝、りんは出発した。

 

ケンカの様子を見に行って、結局止めなかった徳右衛門は階段に座って「故郷の空」を歌い、弘と二人で野球観戦に行くことになった源造も「故郷の空」を口笛で…しかし、スーツのボタンが取れてしまい、自らつける。「はね駒」界で「故郷の空」が流れるときは危ないぞー!!