徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】日曜劇場 #16 遠くはなれて子守唄(脚本/岩間芳樹)

1980年11月23日 TBS

 

あらすじ

自動車修理工の圭司(西城秀樹)の夢はポルシェを手に入れること。頭金までもう少しというところまで貯金もできたが、ある日、遠く離れて料亭の仲居をしている母親・セツ(乙羽信子)から、体の具合が悪いという手紙が届く。圭司はセツのもとにすぐ駆けつけ、車はあきらめてセツのためにアパートを借り、同居することを決めるのだが…。母ひとり子ひとりの親子の情愛や戸惑いをほのぼの描く。日本民間放送連盟賞優秀賞受賞作品。

www.tbs.co.jp

www.nihon-eiga.com

 

おしん」で乙羽信子さんの芝居が好きになったので、別の作品が見られて嬉しい。「おしん」より3年前の作品です。

 

郵便局でコツコツ貯金をしている自動車整備工の圭司(西城秀樹さん)は夢であるポルシェ購入の頭金を貯めるまであと2ヶ月となった。

 

しかし、母・セツから「更年期で調子が悪くて寝込んでいる」と手紙が来た。仲居をしているセツははすっぱな感じの人で、圭司が会いに行くと寝てもいられないとペチャクチャ喋りまくる。

 

はしゃいで父の墓参りに行こうと誘う。「圭ちゃあん」って、なんか懐かしい響き。

 

お墓がボロボロで奥さんが〜とか言ってたから、セツは所謂お妾さんか。圭司が父親と呼ばないのも分かるような。

 

終始カッコイイ息子に久々に会えてテンションの高いセツは腕を組んでベタベタ。寂しいから一緒に暮らしたいと本音を漏らす。

 

同室の仲居仲間に息子自慢をするセツ。息子が一緒に暮らしたがっているとまで言う。

 

圭司は母親のためにポルシェを諦めることにし、タンスや布団など家具を一式買い揃え、アパートを借りた。隣人は若い派手な母親と小学生くらいの息子・タカオ。

 

タカオは圭司の部屋で遊んでそのまま寝てしまい、母親が迎えに来る。人の部屋で「喉渇いた〜」と水を飲むなかなか図々しい人で、タカオに懐かれて、圭司が面倒を見ることが増えた。

 

圭司から一緒に暮らそうと言われたセツは嬉しくて大声で泣き出した。

 

毎晩夜中に帰ってくるタカオの母を責めたら、一緒に帰ってきた男に暴行を受けた圭司。自分が幼い頃に母親の悪口を言われて友達を殴って怪我させたことを思い出していた。

 

仲居を辞めて札幌のアパートに来たセツにこれからは家にいて何もしなくてもいいからねと言う圭司に酒を飲んではしゃいで歌い出すセツ。タカオも一緒に寿司を食べ、眠る。

 

圭司は手芸店で毛糸を買ってきた。母親らしいこと、で思いついたことだったが、セツは編み物をしたことがなかった。手芸店で初ちゃんを思い出した。やっぱりそういう店ははやってたんだね。

 

セツは隣人女性に歌や踊りを教えていた。不機嫌になる圭司。セツは編み物は不得意で、後日、今度は近所の女性を集めてセツが三味線を弾き、女性達が踊っていた。

 

圭司は三味線を叩き壊して怒る。普通の母親らしくしてくれと怒鳴る。

 

おしんと違うんだ! 誰もが繕い物が好き/できるわけじゃないんだ!

 

出ていこうとするセツを圭司は引き止める。15で子守からスタートして水商売を始めたセツは決してその商売を嫌ってたわけではないと圭司に言った。

 

セツの決心は固く、駅まで送ってくれと言われ、圭司は母親の意思を尊重して歩き始めた。

 

圭司は17歳で家出してしばらく行方が分からなかった時期もあったというから一緒に暮らすにはお互いのことをもっと理解する必要があった。

 

何もしなくてもいいと言われても、還暦前だろうし人とコミュニケーション取るのが好きな人なら辛かろうと思います。

 

タカシがいちいち圭司の職場にチクリに来るのがウザい。お前がいちいちチクるからセツの好きなことができなくて出て行くハメになった。誰も子供を責めてないけどね。

 

乙羽さんは、黒髪で着物だから昭和30年あたり三輪オートを運転しているおしんくらいの感じ。仲居をしてるときは白粉で真っ白で頬紅バッチリで、コミカルな感じもあって切ない話だけど暗くなりすぎず面白かったです。

 

はじめにセツが書いていた住所は留萌になってました。