2014年WOWOWで録画したけど未見でした。
メトロマニラ 世界で最も危険な街 [ ジェイク・マカパガル ]
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2013年 イギリス/フィリピン
昨日観た「雨があがったら」と同じ日本では劇場未公開作品でもこっちは日本でDVDになってるんだ。
あらすじ
フィリピン。バナウエで暮らす農民オスカーは生活に困り、妻のマイやまだ幼い子ども2人を連れ、仕事を求めてマニラに上京する。たちまちだまされてほぼ全財産を失ったオスカーたちは、スラム街に身を寄せることに。オスカーは以前軍の兵士だったおかげもあって治安の悪いマニラでは危険な警備員という仕事を得、マイも場末のバーで働くことに。そんなオスカーの先輩の同僚オングは、大金を手に入れる計画にオスカーを誘うが……。
農村から出てきたオスカーと妻・マイ、そして幼い子供2人。主人公のオスカーがどこか私の好きな次長課長の井上さんに見えて(見えない人は絶対見えないと思う)それだけで視聴意欲が湧きました。別の感想を読んだら武井壮さんとあって、あー、なるほど、そっちが近いか。堤真一さんというのも見ました。とにかく日本人にも親しみやすい顔です。
いざマニラに出てきたけど、住むところも仕事もない。住むところを紹介してやると言われたけど騙されてお金もなくなった。その後、オスカーは軍隊にいた経験から警備会社、マイはバーで働くことになった。
同僚のオングは、日雇い労働しようと並んでいたオスカーの腕のタトゥーに目をつけて警備会社に誘う。軍人がするものなのかな? 軍隊上がりで農業をやっていた純朴さが気に入ったのかボスに紹介してくれる。オングは元警官。
過去に同僚を強盗に殺されたオングの回想シーンは、暴力&流血できつかった。
オングはオスカーを何かと気にかけてくれ、愛人が住んでいたアパートに家族を住まわせてくれた。
しかし、そこには裏があった。オングは鍵を奪おうとしていた。以前、同僚が殺されたとき、2つのアタッシュケースのうち、強盗は1つだけ持ち帰った。もう1つは強盗が持って行ったことにしてオングの手元にあったが、鍵を開けることができない。鍵は警備員には持たされず、警備会社内に保管してある。
オングは、オスカーを巻き込む気満々でボスの面接も成功するようにアドバイスし、部屋もオスカー名義で借りて、そこにアタッシュケースを隠した。街のギャングと結託し、襲われたふりをして、警備会社の内部に入り、鍵を持ってくる計画だった。
…んが、オングの計画通りには進まず、オングを襲った強盗は、結託していた街のギャングではなく以前、同僚を殺して逃げた男だった。男は本当にオングを殺してその場を去って行った。オスカーは仕事で相棒になっていた者の仕事として、オングの遺品を妻に届けたが、アタッシュケースはどこ?と責められる。
マイも客に酒を飲ませるノルマを達成できず、妊娠しているためお腹も大きくなってきた。しかも店の女主人には、9歳の娘も一緒に働かせろという。マイはお金のために子どもを働かせるような母親ではなかった。
追い詰められたオスカーは、別の同僚とコンビを組んで働き始めたとき、同僚にタイムカードを押させているすきに、内部に入り込み、鍵を探す。監視カメラから犯行に気付いたボスや同僚たちに撃たれた。手には一つの鍵を握りしめ力尽きた。
それはオングがオスカーに押し付けたアタッシュケースのものではなかった。同僚がオスカーの家に遺品を届けてくれた。マイには見慣れないペンダントがあった。
その前にオスカーが街でペンダントを盗むシーンがあって不思議に思ってたんだけど、大きめのペンダントを開けるとキリストの肖像画があり、その紙をめくると粘土で鍵の型が取ってあった。
オスカーは別の鍵を持ち出して、監視カメラの死角で本当に欲しい鍵の型を取っていた。マイは、その型から鍵を作ってもらい、ボストンバックにお金を詰め込んで子供たちと子供が近所の子供たちにいじめられて助けた子猫と共にバスに乗りどこかへ向かう。
これでもかと貧困が襲ってきて見てるのが辛かったけど、最後の展開がそう来るか!とびっくり。
オスカーがオングに何気なく話していた風に見えたシルク工場の話が最後まで響いてくるとは思わなかった。貧困だけど正直に生きてきた家族にこれ以外道はなかったのか? 考えさせられる映画でした。