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【ネタバレ】土曜ドラマ 山田太一シリーズ 男たちの旅路 第1部 第3話 猟銃

NHK 1976.3.13

 

あらすじ

竜夫(森田健作)と悦子(桃井かおり)は吉岡(鶴田浩二)と考え方が合わずに警備の仕事を辞めてしまうと、陽平(水谷豊)も仕事を辞めてしまいました。3人は気が抜けたような毎日を過ごしていましたが、竜夫は母の裕子(久我美子)が吉岡と結婚まで考えた関係であったことを知ります。ある日、3人は連続猟銃乱射事件で警戒警備中の吉岡を訪ねて強盗事件に巻き込まれますが、その強盗を捕まえてしまいます。悦子と陽平は警備の仕事に復帰しますが、竜夫は長距離トラックの助手になります。

2023.5.12 BSプレミアム録画。

男たちの旅路

男たちの旅路

peachredrum.hateblo.jp

残りも見ちゃおう。

 

警備室

ガードマン数人が休憩する中、岡田警備士が巡回に行くとビルの中で銃声が響き渡る。

 

八百屋で買い物した裕子が柴田竜夫(森田健作)のアパートに寄る。部屋には杉本陽平(水谷豊)が寝ていた。

 

裕子は吉岡と知り合いだった、昔ちょっとと言葉を濁し、出勤して行った。母親に荒っぽい口調で話す柴田に「甘っちょろい」と言う杉本。裕子は税理事務所でお茶運びをしてるらしい。

 

吉岡が猟銃で撃たれたビルを見に行った。警備室にいた田中先任長(金井大)と話をする。

 

柴田は吉岡に面会に行くも聖子(五十嵐淳子)は取り継がない。あんまりしつこい柴田に吉岡たちの働く警備会社の契約先の警備室を狙って4件も猟銃が撃ち込まれていると話した。

 

斎藤司令補(中条静夫)から警察だけに頼らず独自に調査していこうという指示。巡回していた吉岡の前に柴田、杉本、悦子が現れた。吉岡の車に乗った3人。柴田は母との関係をしつこく聞くが、昔のちょっとした知り合いだと裕子と同じことしか言わない。

 

次の巡回先に着いて、吉岡は現場へ。3人は食堂?へ。恋愛関係だったとしても野暮だと言う杉本に柴田は父を愛してなかった母を優秀な看護婦みたいでどこか醒めていると語り、吉岡との仲を疑う。元気のない悦子はもう一度ガードウーマンに戻りたいと言い出す。

 

紙袋2つ分買い物した吉岡がアパートに帰ると、悦子が待っていた。下の階の住人に大家を聞き出し、大家である薬屋に行き、敬礼して吉岡司令補の部屋を掃除しに来ましたと言って、鍵を借りた。昭和〜。悦子は杉本に警備士に戻りたくないんじゃなくて、吉岡に惚れてるんだろうと指摘されて、そうかもと思い始めたんだと言うが、吉岡は拒絶する。

 

裕子にしつこく吉岡との仲を聞いた柴田は杉本や悦子を連れて、また吉岡に会いに行った。

 

九州の都城の飛行隊にいた吉岡は同期の鹿島と大学も同じ、恋人(好きな人?)も同じだった。飛行場から20分ほどの家に住んでいた裕子を勤労奉仕の草刈りで見かけて一目惚れ。二人していろんなお土産を持って家に行った。チョコレート10枚など持っていくので歓迎された。

 

昭和20年3月、裕子は女学校を卒業、吉岡たちが特攻隊で出撃するのも時間の問題だった。もうすぐ死ぬのに本当にお嫁さんが欲しかった。ケンカして勝ったのは鹿島。しかし、いざとなると躊躇して言えなかった。鹿島は6月に出撃して帰ってこなかった。戦争が終わって、裕子に求婚せずに東京に帰った。

 

翌々年、裕子が父親の言いつけて東京に来ていたが、吉岡は生活が荒れていた。

 

昭和23年夏、都城を訪れた吉岡は死んだ仲間の顔が思い浮かんで、自分だけが幸せになるのが申し訳なく、裕子に求婚できなかった。

 

昭和25年 裕子は柴田の父と結婚。

 

杉本は、きれい事だと信じない。「恋愛も友情も長続きすれば、うそだと思い、人のために尽くす人間は偽善者かバカだと思う。金のために動いたと言えば本当らしいと思い、正義のために動いたと思えば裏に何かあると思うんだ」と言い、杉本たちは黙り込む。「死んだ仲間に義理立てて独身でいてもいいという気持ちだったんだ。甘いきれい事でも一生を通せば甘くなくなる。白けて訳知りぶるのは勝手だが、人間にはきれい事を押し通す力があるってことを忘れるな」と語りかける。

 

柴田は親父はどうなる、お袋は吉岡と結婚していれば幸せだったんじゃないか、吉岡が30年以上死んだ人間を忘れられないのなら、お袋だって同じだと言う。

 

悦子はブティックの店番も嫌だが、吉岡にダメと言われたからガードマンに戻れないという。別の警備会社に入ろうと明るく話す杉本だが、悦子も柴田も乗り気じゃない。

 

警備をしていた後藤(前田吟)が益田(丹古母鬼馬二)と荒木(石田信之)に銃を突きつけられ、警備室へ。吉岡の車を待ち伏せた杉本たちは悦子が警備士に戻れるように頼む。吉岡が警備室に行くと、益田たちに銃を突きつけられ、お茶でも飲んでけと言われていた杉本たちも遅れて入っていき、両手を上げさせられ、床に座らされた。

 

猟銃を持っている荒木は金のために働いているガードマンにエレベーターの電源の場所を聞き、さらに東洋貴金属の場所を聞く。警報装置のことは知らないと言うが、1ヶ月前にダイヤモンドの展示会があったから知っているはずだと問い詰める。

 

吉岡は金だけで動いてるとしたら大間違いだと抵抗するが、かっこいいこと言うな!と杉本が反発する。益田はガードマンはいくらもらってるんだ?と聞き、手取り11〜13万だと若い警備士が答えると、そんな金のために命を捨てることはないと言う。前回の万引き犯の昌子の夫が手取り8万なら、やっぱり高級取りなんだね。

 

尚も抵抗する吉岡は肩を撃たれ、吉岡以外9階の東洋貴金属に向かう。杉本たちが一瞬の隙をついて警報装置を鳴らした。

 

和服姿の裕子が花束とお重を持って病院へ向かっていると、杉本たちと鉢合わせ。柴田は夕飯食べに行くよと裕子に行って別れた。

 

病室に行った裕子に「いらっしゃい」と体を起こす吉岡。

 

外の噴水のそばで吉岡のことを話す杉本たち。

 

吉岡は1ヶ月半後、仕事に戻った。悦子も杉本も警備士に戻った。杉本は聖子(五十嵐淳子)といい仲になってる。柴田は踏ん切りがつかず、東京名古屋間の長距離トラックの助手になった。(終)

 

ホームドラマと比べちゃいかんが、ロケ多いよね。吉岡さん、ヘリコプターで飛んでった。病院や街もロケだし、オールセットの「心」とは大違い。どっちも面白いけどさ。来週も楽しみ。