徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】思い橋 #13

TBS 1973年6月26日

 

あらすじ

桂(松坂慶子)が朝から「二十五番」と言ってはソワソワしている。二十五番とは久昌寺のことだと聞いた多美(上村香子)は、自分も北(藤岡弘)と久昌寺で待ち合わせているが、桂の相手が誰なのかが気になる。

夢は流れて

夢は流れて

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2024.2.27 BS松竹東急録画。

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二上彩子(ふたがみ・さいこ):淡島千景…「二上」の女将。

*

北晴彦:藤岡弘…トラベルチェーン開発課の社員。

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二上桂(かつら):松坂慶子二上家の次女。字幕緑。

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中西良男:仲雅美…鶴吉の息子。

*

二上多美:上村香子…二上家の長女。字幕黄色。

大須賀伸(しん):荒谷公之…織庄の一人息子。

*

山下幸子:望月真理子…自殺未遂後、「二上」で働きだす。

社員:木村賢治…織庄の事務員。

*

西鶴吉:花沢徳衛…「二上」の板前。

 

今日はまた最少人数だね~。

 

秩父 織庄本店 銘仙」という看板。織庄の外観が出てくるのは珍しい。年配の男性社員が電話応対し、桂も事務仕事をしているが、隣の席の男性社員に「伸ちゃん知らない?」と話しかけた。男性社員は「知らないよ」と答える。

 

この隣の席の男性社員が木村賢治さんかな。

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「おやじ太鼓」では敬四郎の高校の同級生・久代と一緒にいた大学の先輩・西田さん。

 

桂は腕時計をチラ見してワクワクし、受話器に手にする。

 

社員「バカにうれしそうだね」

桂「そう?」

 

電話をかけたのは「二上」。彩子から多美が家にいると聞き、多美に代わると「ねえ、なんか忘れてない? 30番」と聞いてみた。

多美「なあに、それ? 昨日、北さんもそんなこと言ってたけど」

桂「困っちゃうな。もう1時過ぎてるでしょ?」

多美「そうね。それが何か関係あるの?」

桂「やだなあ。自分で渡したんでしょ?」

多美「何を? 何だかあなたの言ってることさっぱり分からないわ」

 

桂は社長に呼ばれてるよと社員に言われ、またあとでかけるわねと受話器を置いて、首をひねる。

 

帳場

多美「陽気のせいで桂、頭がおかしくなったんじゃないかしら」

 

30番のことは多美も分からないと言うが、彩子は「秩父で30番っていえば法雲寺に決まってるじゃないの。信心がないからそんなことぐらい分かんないのよ」と言う。

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何であらすじは25番なわけ? それに多美が桂の相手を気にする描写もないし。

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「そうか」と納得顔の多美は北の「明日、1時に待ってる」という言葉を思い出す。ただし、北は「明日1時にこの間の所で」と言ってるんだけどね。”この間の所”はマッチ箱に書かれた「AZUMI」という名の喫茶店だよね。

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法雲寺を歩く北。階段の上に着物姿の女性を見かけ、駆け上がり「多美さん!」と声をかけたが、全くの別人だった。ファッファァ~~みたいなマヌケな効果音。

 

階段を下りてきた北は伸と出会う。北は「30番を見に来た」と言い、伸も「観光団の下見ですか?」と納得する。伸は「ちょっと狙ってみようかと思って」とカメラを手にし、北にも1枚お堂をバックにどうか?と言う。

 

北「あっ、いいよ。秩父にライオンが出たなんていうと困るからな。それより、早くしないと光線変わるぞ」

伸「えっ? いえ、それを待ってるんですよ。なんといってもね、ここは夕方の光線が一番なんですから」

北「夕方までいるの?」

伸「北さんは?」

お互いに先に帰そうとするが、結局、伸は階段を上り、北は階段を下る。

 

織庄

社員「何イライラしてるんだい?」

桂「別に」

 

再び「二上」に電話した桂。彩子から多美が出かけたと聞いて表情が輝くものの、お茶のお稽古と聞き、電話をガチャ切り。

彩子「桂ちゃん、何考えてんだろう?」

 

桂は歩いて法雲寺へ。伸が駆けてきた。「遅かったなあ。抜け出せなかったの?」

桂「伸ちゃん、どうしてここへ?」

伸「どうしてここへって言いぐさはないだろう。人をわざわざ呼び出しといて」

桂「私が?」

伸「昨日、喫茶店で30番って紙にお前さんが書いたじゃないか。30番、すなわち法雲寺。お前さんもなかなか粋な謎かけをするなって見直したよ」

桂「ああ、あのこと? あれはね…」

伸「なんだい?」

桂「ううん。遅れてすいません」

伸「よし。許して遣わす。さあ、あっち行こう」

桂はこっちのほうがいいんじゃない?と言うが、伸も慌ててそっちはダメだと言い、お堂の前で写真を撮ろうと誘う。歩きながら辺りを見回す桂。

 

伸が「30番」の札を見て、あした1時って思うのはちょっとムチャ過ぎない? しかも、平日に。

 

北は伸と桂が歩いているのを見かけ「そういうことか」とつぶやき、多美の心配をする。草原に寝転んだ北の顔の上に日影が出来て、目を開けると、日傘をさした多美の姿があった。「多美さん、待ちましたよ」

 

法雲寺のお堂で桂にポーズを取らせてカメラを構える伸。桂はあたりを見渡していると北と多美の後ろ姿が見え、笑顔になった。

 

桂「ハァ~、すてきな午後ね」頭の後ろに両手をあててポーズをとる。

伸「君もそう思うかい?」

桂「これが思わなくてどうするの」

シャッターを切る伸。「感激の日の記念だな」

桂「そうね」と伸に近づき、頬にキス!

 

つり橋の上を歩いている北と多美。

北「来る途中、誰かに会わなかった?」

多美「妹と伸ちゃんに。向こうは気がつかなかったみたいでしたけど」

北「あの2人、なかなかの似合いだな」

多美「でもショックだったわ。こんな山の中で会うなんて」

北「我々だってこうやって会ってるじゃありませんか。でも、あなたのほうから会ってくれるとは思わなかったな。昨日、30番って紙に書いて渡してくれたでしょ」

多美「いいえ」

北「あれ? だけど、あなたがお茶を下げたあとに30番って紙が…」

 

多美「ああ、そういえば、昨日お客さんが混んでたんで下足札を作ったんですけど、あとでよっちゃんが30番のお客さんの靴が残ってるって。そのお客さん、何履いて帰ったのかしら?」

北「そうか。そうだったのか。僕はてっきり…しかし、よく来てくれましたね。僕のこと、まだ疑ってるんですか?」

多美「疑いを解いてもらってはいませんもの」

北「そうでしたね。でも、そのことは信じてもらうよりしかたがないんです。それが二上のためにもなると思うんです」

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はい、ここでおさらい。北は専務と課長に会社を辞めると言ったが、止められ、北が会社に残れば二上の買収は諦める。しかし、今後は社員として会社の命令に忠実になることを約束させられ、このことは誰にも漏らさぬようにと言われている。

 

多美「どうしてうちのために?」

北「あなただって二上を潰したくはないでしょう?」

多美「北さんのこと信じないと二上は潰れますの?」

北「そう。その話はよしましょう」

多美「信じてなければ来ませんわ」

北「ありがとう」

 

桂帰宅。出迎えた幸子に多美のことを聞くと、さっき帰ったと聞き、帳場へ。

 

桂「姉ちゃん、お茶のお稽古じゃなかったの?」

多美「うん、そうだけど、とっくに終わったわ」

桂「あっ、そう」

 

桂が部屋に行き、入れ違いに彩子が顔を出す。多美は桂と伸の仲を心配する。彩子は「伸ちゃんとならいいんだけれど、私、ひょっとして北さんとじゃないかとちょっと心配なのよ」と言い出し、多美は「北さんと? そんなことはないわよ。それは断言できるわ」と言う。

 

すぐ納得する彩子。いや~、桂は結構北さんに懐いてるように見えるんだけどな。

 

多美は、伸ちゃんのところも織元としては大きいほうで、織庄さんは田代さんとことは違うだろうけど、話が具体化してから変にこじれたりすると桂がかわいそう、桂には私と同じ思いをさせたくないと言う。彩子も織庄さんには随分かわいがってもらってるけど、この話はまた別物(べつもん)だと言う。「親戚がどう言うかもあるしね」

 

桂が顔を出し、お父さんの十三回忌の話だと彩子が言うと、「親戚の言うことなんて聞くことないわよ。このうちはお母さんでもってきたんだもん。お母さんのなさりたいようになさったらいいわ。文句を言う親戚がいたら、私、のしちゃう」と勇ましい。

多美「なあに? 桂、その口の利きようは。近頃、ますますエスカレートするみたいよ」

じっと桂を見つめていた彩子も「そうよ。少しは娘さんらしくしなくっちゃ」と多美に同調するものの目はウルウル。

桂「はい、お母様」

 

せせらぎの間

考え込む北。桂がコーヒーを運んできた。「いかがでございました? 30番」

北「静かでなかなかいい所だね」

桂「それは結構でございました」

北「桂ちゃんこそ結構だったんじゃないのかい?」

桂「なんのお話でございましょう?」

北「おい。そのバカ丁寧な口の利き方やめてくれよ」

 

姉ちゃんどうだった?と急に砕けた口調に戻る桂。

北「子供には関係ないだろ」

桂「さようでございますか」

北「好奇心が強すぎるとね、ヤケドするぞ」コーヒーを口に運び、熱がり、桂が笑う。

 

それにしても間に流れる、あんしんインプラントのCMは前が小島奈津子さん、今は中野美奈子さんって、20数年前は毎朝、めざましテレビを見てた者としては懐かしい。

 

厨房

片づけをする幸子。見つめる良男のバックに流れるのは、シューベルトのセレナーデ。

ロマンチックな映画で流れてそうな曲。

 

良男「さっちゃん、どうしてそんなに他人行儀なんだい? もっと打ち解けてくれたっていいじゃないか。ねえ、手紙読んでくれた?」

幸子「私、困ります」

良男「ど…どうして?」

うつむく幸子。

良男「俺はいたいけな俺の心を徒然なるままに、ほとばしる激情に耐えかねて、思わず文(ふみ)にひったため…ん…ああ…じ…自分でなんて言おうとしたのか忘れ…分かんなくなった」

幸子「私、今、とてもそんな気持ちになれないんです」

良男「そんな気持ちって?」

 

「何をゴチャゴチャやってんだい!」と鶴吉乱入。「まだ仕事残ってんだろ?」と良男に注意し、幸子にも「こんなヤツの言うことまともに聞いちゃダメだよ」と注意する。「ボイラーはいいのかい」と良男を追い出し、作業を終えた幸子も出ていった。

 

帳場

彩子と晩酌をする鶴吉。今夜はいやに考え込んじゃってんのねと彩子に指摘される。

 

鶴吉「あいつ、さっちゃんにホの字らしいんだよ」

彩子「らしいわね」

 

鶴吉は一人前の仕事もできねえくせしやがって、女のことだけは一人前だと言う。「なあ、彩さん。窓の女ってどういう意味だい?」

彩子「窓の女?」

 

「窓の女」と良男が書いてるのを見てしまった鶴吉。昔は遊郭に並んでた女の人たちをそう言ったんじゃないかと彩子が言うが、鶴吉は良男がそんな古いことを知ってるわけがない、さっちゃんが窓女だと書かれていたと言う。よっちゃんの部屋からさっちゃんたちの部屋が見えるのだと推理した彩子。

 

そうか!と手を打つ鶴吉。「あのバカ野郎、てめえで勝手に新しい言葉作っちゃ…ハハハ…」と笑うが、幸子と良男は月とスッポン、美女に野獣ってとこだと言う。

彩子「私と鶴さんみたいね。ハッ」

鶴吉「また言わしとけば…だけど親父としては頭痛(いて)えや」

 

彩子と鶴吉はともかく、さっちゃんとよっちゃんは美女と野獣ってことはないよ。

 

「いつの間にかそんなことを心配するようなったのね。お互いさまに」としみじみ語る彩子は今日は憂鬱だと言う。多美が桂に自分の二の舞はさせられないと話したことで、多美と田代の息子の縁談が壊れたのは、彩子が芸者をしてたことや貧乏人の出だと思った彩子。

鶴吉「そんなこたねえよ!」

彩子「そうに決まってんのよ。陰でそう言われてるぐらい、私は百も承知なんだから。でもね、今更そんなこと言われたって生まれたもん、どうしようもないじゃないの。そうでしょ?」

鶴吉「うん。そんなこと気にするような人種ん所へ多美ちゃんだって桂ちゃんだってやることはねえんだい」

彩子「そんな母親を…ありがたいじゃないの。あの子たち、お母さんが二上を支えてきたんだから、お母さんの好きなようにしたらいい。文句を言うような親戚はのしちゃうんだって。私、バチが当たるんじゃないかと思って」

鶴吉「まったく、あんた方、親子見てると実の親子以上だよな」

 

良男が入ってきて、「体壊したって知らねえぞ」と鶴吉を心配し、彩子のことも気遣う。彩子は「窓の女って書いて、なんて読むんだっけ?」とさりげなく聞く。あれ、見たんですか?と慌てる良男だったが、彩子は否定。

 

また、シューベルトのセレナーデが流れ始める。

良男「マドンナですよ。マドンナ」

幸子のイメージカットが流れ、良男がポーッとしながら去っていく。

 

彩子「マドンナ」

鶴吉「ハハハッ。窓の女と書いてマドンナか」と、笑い、「我がマドンナ」と彩子にお酒を注ぐ。

 

鶏の鳴き声と朝の陽ざし。

 

桂「ハァ、夜明けのお風呂っていいわね」

多美「ねえ、桂ちゃん」

桂「うん?」

 

おお、多美と桂の入浴シーン。

 

多美は桂に伸をどう思ってるか聞く。桂はとっても好きだったり、そうでもなかったり、よく分からないと笑う。桂が北のことを聞くと、多美は「別に」。

 

多美「もし…もしもよ。私がこのうち出てったら桂ちゃん、お母さんとこのうち継いでくれる?」

桂「北さんと約束したの?」

多美「違うわよ。ただ仮にの話よ」

桂「いいわよ。任しといて」

多美「でも、お母さん、寂しがるかしら」

桂「そりゃあね。でもそれはしょうがないんじゃない?」

多美「お母さん、ホントによくやってくれるもんね。私たちのために」

桂「血のつながらない親子でこんなにうまくいってるなんて世界でもちょっと例がないんじゃないかしら」

 

ウグイスの鳴き声に反応する美人姉妹。(つづく)

 

あらすじは来週分まで読めるけど、正直、ここのあらすじはあんまり当てにしないでよさそう。今までも違和感あったけど、今回のは25番だけじゃなく、多美の行動もまるっきり違ってたし、ちゃんと見て要約したとは思えない内容だったな。